僕の知っている最低の男
持っている権力は最大限振りかざし
罵倒・恫喝を繰り返して、下の者を屈服させる
嫌われようが、孤立しようが、お構いなし
圧倒的な頭の良さで、ぐうの音も出ない程にねじ伏せる
他人の話は一切聞かない
何を言われても、絶対に認めない
嘘や誤魔化しは日常茶飯事
逆切れ、話のすり替えはお手のもの
他人に厳しく、自分に甘く
許すという言葉は知らないらしい
友達がいなくても、寂しさを感じることはなく
誰よりも自分を愛するが故に、他人を寄せ付けない
部下の手柄は自分の手柄、利用するだけ利用する
身の回りの世話は、下の者に押し付け
仕事を任せるのに、裁量権を一切与えず
何時、どの様に、何をするかまで指図する
彼とは、誰も話し合いが成立しない
あるのは、彼の判断だけ
彼のキャパシティーの中にあるのか、外なのかだけ
常識とか、公序良俗は一切関係なく
全ての基準は、彼の中にある
他人のミスは、徹底的に追及するのに
自分が同じことをしても、絶対に謝罪しない
プライドが異常に高く、常に達観したような事を言う
周りが、自分の為に無条件に働くのを当たり前に思い
少しでも逆らうものは、容赦なく排除する
他人の気持ちなんて、考えたことはなく
自分の体面を保つ為に、身内に我慢を強いても意に介さない
誰かが彼を、「打っても響かない太鼓」と称した
他の誰かが、「言い得て妙だ」と同調する
だが、彼は知っている
社会でも、家庭でも、自分が組織の中枢にいることを
誰も、自分の能力を凌ぐ者がいないことを
例え、トラブルが起こっても
出て行くのは、自分ではなく、他の者であることを
この怪物から逃れるには、係わらないで暮らすこと
自分から組織を抜け出して、新しい道を探すこと
彼のいない日常を、取り戻すこと
実際にこんな人物と係わっていたら、本当に大変だろう。
僕なら、戦うだけ戦って、駄目だと分かった時点で、人生を変えることになっても、この男と離れることを選ぶだろう。
では、また。