どうやら永田町では、国民不在・被災者不在のまま、野党・自民党の谷垣・総裁が、本気で内閣不信任案を提出するタイミングを計っているらしい。
与党・民主党でも小沢・元代表が、不信任案が出れば賛成することを示唆しており、本当に政局が始まってしまうようだ。
ここまでくれば、なるようにしかならないのだろうが、どうしても見えてこない事がある。
もし、不信任案が可決されれば、内閣が総辞職するか、総選挙が行われることになる。
その次に来るのは、首班指名だ。
今回の政局騒動では、菅降ろしの動きばかりが目立って、ポスト・菅直人には、具体的に誰の名前もあがってこない。
菅政権は駄目だけど、次のなり手がいないのでは、話にならないのではないか。
実際、自民党単独,自・公連立,全野党の連立,のいずれも過半数に満たないのは周知の事実。
小沢氏の勢力が造反したとして、全野党との連立に加わるなどということが、本当にありうるのか?
民主党から何人賛成に回れば過半数になるということが、しきりに報道されているが、小沢氏が、かつて失敗した自・自・公に似た形を再び取るとは思えないのだが。
結局は、仮に不信任案が提出されても否決され、民主党政権内での首のすげ替えが関の山なのではないか。
別の可能性として、民主党も自民党も割れ、新党が立ち上がるのであれば、無党派層の期待を集めることにもなり、少しは期待できそうなのだが。
それも、この非常時では難しいだろうし、茶番にだけはならないように早く決着を付けて、その結果どんな形の政権になっても、復興及び原発事故の収束に向けて全力を傾けてほしい。
被災地からのマスコミ報道についても、首を傾げたくなることがある。
避難所から被災者の生の声を伝えるのは、今何が足りなくて何を求められているのかが分かり、復興支援の方向性を考える上でも意義のあることだと思う。
被災者の生活状況をレポートすることも、同じ意味で有効だと思うし、希望を持って立ち上がる姿を伝えることで、元気と勇気を与えることにもなる。
ただ、その取材対象が偏っていることが気になる。
農家や畜産業者なら、土地・畜舎を持ち、製造業なら工場を持ち、漁業なら網元というように、被災した経営者ばかりを取材して、彼等が難しい状況の中、苦労しながら仕事を再開していく過程を伝える内容が目立つ。
経営者は、仮に壊滅的な被害を受けたとしても、保険に入っている場合もあるだろうし、土地の権利を失う訳でもなく、最終的に財産は残るのだから、生活を立て直せる確率は比較的高い。
それに比べて、従業員として働いていた労働者は、この震災で職を失い、収入源を絶たれた人も多く、経営者に比べて厳しい状況に立たされている。
更に、それ以上に苦しいのが、高齢者や障害者といった社会的弱者だ。
私事になるが、僕は障害者手帳をもらう程ではないが、足に軽い障害がある。
2年前、その原因となった病気で入院中に勤め先を解雇されてから現在に至るまで、ハローワークに何回通っても、就職先は見つからない。
正攻法の職探しをあきらめて、なけなしのお金を元手に株取引を始めたのもそのせいだ。
生活保護の申請がスムーズにいくような配慮もなされているようだが、被災地の障害者は、僕以上に厳しい条件の中で苦しんでいる人も多いと思う。
マスコミはなぜ、一番苦しい立場にいる人達の現状を報道しないのか?
報道することにより、支援の手が差し伸べられるきっかけになるとは考えないのか?
経済を立て直す時、公的資金でメガバンクを助け、法人税を下げて大企業を助ければ、数字的には手っ取り早く効果が出るという考え方があるらしい。
復興支援でも、企業や個人事業主を助ければ、経済が動き始め、早期復興につながるのかもしれない。
だから、マスコミが彼等にスポットを当てることも当然なのかもしれない。
しかし、効率のいい復興の為の支援も重要だが、今苦しんでいる弱者への支援も並行してやらなければ意味がない。
その意味で、マスコミは、今以上にバランスの取れた報道をすべきだろう。
では、また。