福島第一原発の事故に関する東京電力の補償問題について、政府は枝野官房長官を中心に、公的資金を導入することを国民に理解してもらうには、金融機関(銀行)が債権放棄することが条件になるとの見解をしきりにアピールしているが、これはおかしな話だ。
貸したお金に利子を付けて返してもらうことは、銀行の業務の基本中の基本。
いくら公共性の高い東電が非常事態に陥っているからと言って、借金を棒引きにしろだなんて、そんなことは考えられない。
僕は、与謝野(経済財政政策担当)大臣の発言の方に、正当性を感じるのだが。
或いは、政府としては、銀行だって、かつては破綻を回避するために公的資金を導入してもらったのだから、ここは恩返しのために、無理な協力でもするのが当然とでも思っているのだろうか?
個人的には、通常の国債を増発するしかないと思う。
もう一つ、東電の株主責任についても、減資などという、奇妙な話が出てきている。
大震災の前、東電株は2000円を超えていた。
もっと長いスパンで見れば、2007年の2月には、4500円を超えていたが、その後の増資発表による希薄化懸念等で、2000円あたりまで徐々に下落してきたのだ。
今日は、昨日の終値に比べて小幅上昇したが、それでも367円。
震災前から持ち続けている株主は、大損害を被っている。
それでも、僕は、上場企業の株が、何が原因で大暴落しても、全て株主の自己責任だと思う。
今回のような予期せぬ災害であっても、不慮の事故であっても、経営破綻であっても、その企業の犯罪行為であっても、理由の如何を問わず、下落の責任は株主自身が負うべきだ。
なぜなら、このような予測不能の事態も含めて、売買のタイミングを計り、利益を求めるのが市場原理であり、トレーダーの仕事だからだ。
しかも、東電株は貸借銘柄なので、下落しても空売りで利益が出せる(今回のような急落時には、制限がかかりますが……)。
だから、経営破綻した日本航空株が、最終的には1円まで下落しても、ニュースにはなっても、特段問題視された訳でもない。
では、売買することを目的としない長期保有の株主はどうなんだと言えば、上場企業の株主に例外はないと考える。
この様に、東電の株主は、既に大きな責任を負わされている。
今後の市場動向によっては、一層の負担を強いられる可能性もあるのに、わざわざ減資をして、強制的に紙くず同然にする必要がどこにあるのか。
それこそ、減資を主張する人の言い分である、公平な責任負担に反するのではないか?
補償の財源を捻出する為(減資をすれば、配当を払う必要もなくなる等)に、すぐにでも減資をすべきとの意見についても、同様に公平性に欠く考え方だと思う。
この問題については、自分でも勉強不足だと思うし、どうしてもトレーダー目線で考えてしまうので、株取引をしない人と比べて、感覚のずれがあるかもしれない。
それにしても、東電株は、震災・以前は値動きが乏しく、資金力の小さい短期のトレーダーが売買するには不向きな銘柄だった。
それが、ここまで乱高下するとは!
最後に、ブログという、かなり自由に表現できる媒体でも、公開している以上は、誰かに影響を与えてしまう恐れがないとまでは言えない。
たとえ僕のような、弱小個人投資家で、ブログの初心者であってもだ。
今後、僕自身の売買動向について書くこともあると思うが、その中で、狙い目や保有する個別銘柄の話をするつもりはない。
自主規制というか、それが最低限のモラルだと思っている。
では、また。