先月の3連休に山陰地方へ旅行に行った。旅行先で立ち寄った中に水木しげる記念館があった。水木しげる氏と言えば、言わずと知れた有名漫画家。ゲゲゲの鬼太郎や悪魔くんなど妖怪物の漫画では右に出るものはいないくらいではないだろうか。
しかし記念館の中は妖怪物よりも、水木氏が経験した戦争の話が中心になっていた。妖怪だけでなく戦争に関する漫画も水木氏はいっぱい描いているのだ。水木氏自身が戦争に行っており、漫画や体験談はすごくリアルだった。そういえば私が高校生の頃、漫画雑誌で水木氏が描いた「ゴキブリ」(だったと思う)というタイトルの戦争漫画を読んだことを思い出した。ストーリーがすごく重くて読み終わってすごく暗い気持ちになった。
実は水木しげる記念館に行くのは2度目。1度目は今から20年くらい前で、その当時と比べて展示もだいぶ変わっていた。より戦争にフォーカスされていたように思えた。テレビで見ていると水木氏は面白そうな人物だけど、壮絶な戦争体験をされていることが改めて分かった。そういえば朝ドラで「ゲゲゲの女房」をしているとき、「一個小隊を食わしていくには…」というセリフをよく言っていたと記憶している。戦争経験からでる言葉なんだろう。妖怪物はエンターテイメントのため、戦争物は自分の体験や悲惨さを伝えるために描いていたんだろうかと思う。妖怪物のイメージの強い同氏のもう一つの重要な一面を知ることができたように感じた。