現代詩の贈り物「群衆」 | 慧アモンの和可知愛フォーラム

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    「群衆」

群衆とは誰のことなのか?
私はそれを知りたくて街に出た

日曜日の午後の渋谷のスクランブル交差点
何百人はいるであろう群衆・・・


私は早速ある人に尋ねてみた
「あなたは群衆ですか?」

その答はいいえ私は群衆ではありません!
残念ながらその人は群衆ではなかった・・

まぁ、そんなこともあるだろう
私は次の人を見つけて尋ねてみた

「あなたは群衆ですか?」
「いいえ、私は群衆ではありません‼」

やはり答は確信に満ちていた
私はまたもや違う人に尋ねてみた


「あなたは群衆ですか?」
「馬鹿言ってんじゃねぇよ!」

それでも私は諦めなかった
何百人何千人にも及んだだろうか?

そして・・・ついに私は確信したのです
群衆なんて何処にもいない幻のことだと

その人を世界でただひとりの人と見るか?
あるいは群衆と見るか?


それを決めているのは私なのだ!
誰もがそれを決めているに過ぎないのだ!


群衆、その言葉は確かに存在するだろう
だが・・・しかし・・・どうだろう?

この世に群衆という生き物はいないのだ

そんな摩訶不思議な生き物は存在しない

言葉とはそんな危ういものなのだ!

言葉とは・・・

言葉の背後を見よ!!



現代詩の贈り物


「群衆」


詩*慧アモン