「銀河圏太陽郡地球村のあなたへ」
今日ボクに不思議な手紙が届きました
差出人は神様からです
顔も姿も見えない名前のない神様からです
ボクはすぐにその手紙を開けて読みました
そして読み終えた時
涙があふれてきました
悲しいからじゃなくて・・・
懐かしいような嬉しいような
ボクにはその時の涙を上手く言えません
いつか大人になったら・・・
その時まで言葉はお預けです
でもこれだけは覚えています
姿や名前のあるそれぞれの神様を
争いのために使い続けるなら
いつか取りあげるしかない・・・
神様はそう言ってるみたいです
ボクにはまだよく分かりません
なんだかとても難しい話です
でもね・・・ボクは思うんだ
神様を悲しませちゃいけない
絶対に絶対に神様を悲しませちゃいけない
だってそんなことをしたら
お米も麦も野菜や魚だって
いつかみんなこの地球からなくなるよ
戦争は間違ってると・・・
あのモハメッドアリさんも言ってたよ
だから・・・だからボクは思うんだ
神様には名前も姿もないことを
地球の子供たちみんなに伝えるんだ
そしたら戦争は終わるかも知れない
そしたら大きな地震だってなくなる
病気だってもっともっと少なくなる
大人たちがどうしても戦いたい時は
あのアリさんのようにすればいい
空手でも柔道でもサッカーでも野球でも
何だっていいからみんなの前で戦んだ！
あっ！そうか！！
オリンピックってそういうことだったんだ
もうすぐオリンピックが始まるね
ボクは大人たちの戦いの中で
オリンピックは大好きなんだ
だってみんないい笑顔だし
敵とか味方じゃなくて
どの国の人もみんな優しい顔になってる
あんな戦いならボクもいつか・・・
大人になったらやってみたいと思うよ
東京オリンピックまであと四年かぁ・・・
でもボクはきっとその時まで強くなるんだ
日の丸の旗・・・戦車にあるのと
オリンピックの時とどっちがカッコいい？
戦いが終わって死体を片付けるのと
戦いが終わって握手するのと
どっちがカッコいい？
どっちがカッコいい？
現代詩の贈り物
「銀河圏太陽郡地球村のあなたへ」
詩*慧アモン