天網怪々 粗にして漏らさず
これは私の好きな老子の言葉です。
ひらがな表記では、てんもう かいかい そにして もらさず。
天の網は如何にも粗そうに見えて、最終的には小魚一匹も漏らさない・・・大意としては、そんなところだろうと思います。
これは人間が作った法律からは場合によっては逃れられても、天の網からは逃れられないという法則性そのものを意味しています。
器より 地位高ければ 禍に・・・
これもひらがな表記にすれば・・・うつわより ちいたかければ わざわいに。
さぁ、私のこの句の言わんとするところと老子のあの冒頭の言葉はどこかでリンクしてはいないでしょうか?
器より地位が高い人は最終的には、器の成長がない限り幸せな生涯を送ることは望めません。
その本人はもちろんのこと、実は周りの人にさえ様々な犠牲が及んだりもします。
学歴や資格、そして親の七光やコネクションなど、何かのお陰で高い地位についたとしても、その後の成長・・・つまり、日々の精進や学びこそが問われているように思えてなりません。
裸の王さまの話も、老子の冒頭の言葉もそんな戒めが込められたものではないでしょうか?
昨今の栄枯盛衰としか言い様のない様々なニュースの背景には、人間の器の成長が明暗を分けていることが見てとれます。
器は定まったものではなく日々の精進しだいでは、成長し続けることを忘れたくはないものです。
それでは、また近いうちに!
器より
地位高ければ
禍に。
~アモンの哲句より~