知らないと危ない!職場の法律 -3ページ目

外国人労働者のトラブル

外国人登録証明書


 どの企業も外国人社員を採用する日本企業は年々増加していると思います。

 まずはなんと言っても、入国管理法をきちんと守っているかの確認です。
 パスポートはもとより査証(ビザ)の確認、外国人登録証明書などで、在留資格を確認することです。これらの法規は罰則が大変重いので慎重に確認するべきです。また、ハローワークに「外国人雇用状況」という届出を忘れずにする必要があります。

 次に、労災保険や社会保険等への加入手続です。外国人だからといって入らなくて良いものはありません。日本人と同じように働けば、同じように税金や社会保険の適用を強制的に受けることになります。

 一方で文化や習慣などの違いでトラブルが起こったり、訴えられたりするケースも増えています。
 よくある事例としては「採用時にははっきり伝えていなかった仕事や能力を入社後に要求された」「採用時に曖昧に指示された諸条件と実際の条件が一致しない」「有給休暇など就業規則に明記されている権利を実際に行使できない」「理由がはっきりしない解雇や配置転換」など、安易な契約やコミュニケーション不足が原因と思われるものです。
 特に、雇用契約との不一致は非常に多くのトラブルを招きます。

 外国人だからといって誰もがすぐ訴訟に持ち込むわけではありませんが、日本人なら、いわゆる「あ・うん」の呼吸で読みとれることでも、外国人には理解しづらいことが多くあると思われます。当然自らの権利を主張してくるケースは外国人社員のほうが多いように思います。彼らは日本独特の終身雇用や家族経営といった概念が薄く、自らのキャリアアップのために会社を選択しているという意識を持つ人が多いようです。

 また、厳しく交渉する人も多く、曖昧な態度に出ると相手のペースに巻き込まれることもあります。
 日本適用されているのはあくまで日本の法律で、そこに違反していない限り過剰な反応をする必要はありません。しかし、文書などの証拠がない曖昧な口約束や、ルールとして明記されているのに暗黙の了解で有名無実化している権利などが、法定において不利な要素として働くのは日本ばかりではありません。

 まず、採用段階からトラブル防止対策を立てておきましょう。外国人の傾向として、自分のキャリアやスキルを多少オーバーにアピールするケースがあります。履歴書や人材紹介会社の触れ込みを鵜呑みにせず、しっかりと面接して能力や人物を確かめましょう。給与や評価基準などの諸条件も全て文書で通知すべきです。

 入社後、パフォーマンスに問題があると思ったら、見過ごしたり曖昧にしたりしてはいけません。
 さりげない態度で示す程度では、相手側は「自分には問題がない」と受け取ります。放置にしたあげく「我慢の限界だ」といって、突然予告無しの解雇を行ったり配置転換をしたりすれば、不当解雇などで訴えられる可能性があります。採用後のもめごとを避けるためには、就業規則などを見直し、日本人にとって常識だと思われる些細なことでも守ってほしいものはルールとして明記しておくようにしましょう。

 外国人の能力を生かす企業を目指すのなら、日本人社員にもダイバーシティ(多様性)を理解させ、「あの国の人間は・・・・」といったハラスメントにつながる言動を避けるよう指導を徹底する事も大切です。また、情報のグローバル化からか、外国人に多く見られたトラブルは日本人にも増えつつある問題点だということを認識しなくてはなりません。


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右矢印社会保険労務士濱事務所