因縁再び -幻想郷の誇り- | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

<注意!!

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。

 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

樹里亜がケンブラックを連れて

カプセルに避難しようとしているところを

マイが再び射撃の構えを取るが、

魔理沙が素早く銃を取り上げ、握りつぶした。

 

 

「いい加減にしろ、このクズ女…!

私の妹まで殺す気か⁉」

 

マイは魔理沙の大幅な気の上昇と

雰囲気の豹変に動揺した。

 

「ヤムリー、何をしているの!

早くこの女を始末するのよ!」

 

「残念ね、その人形の相手は私よ」

それは気を開放した霊夢の声だった。

 

 

…魔理沙もそんな底力を秘めていたのね。

もし、あれから私が修業をサボっていたら

今頃追い抜かれていたかもしれない」

 

「悪いが、今私はそんな冗談を笑って聞いていられる

気分じゃないんだ。

頼んだぜ、霊夢。

あの女をやっつけたら、私もすぐ加勢するから」

 

「大丈夫よ、こっちだって

そう簡単にやられるつもりはないわ」

そう言って霊夢はヤムリーに向かっていった。

  

トラ亡き後、自らも必死でさらに体力を鍛えた

マイではあったが、

当時のフランドールをも超える

魔理沙の戦闘力には歯が立たず、

勝機は完全に閉ざされようとしていた。

 

「こ…こんなの不公平だわ、間違っている。

なぜ…なぜトラを殺し、

世界中の人間を殺そうとしていた

あいつに味方がいる…⁉」

 

魔理沙は冷徹に言い放つ。

 

「お前、何にも分かっちゃいないな。

ブラックはもうとっくに

この世界の人間じゃないんだぜ。

 

私たちと一緒に異変解決に協力し、

暗黒魔界の女王や最凶の魔王と闘った。

もしブラックがいなかったら

幻想郷、いやこの地球ごと今頃宇宙の塵だ。

 

確かにこの都市をメチャクチャにして

数多くの人間が犠牲になったことは

許されることじゃないけど、

過去はどうであれ、今のブラックは

私たちが誇る立派な幻想郷の住民なんだ。

 

とにかく、お前のようなせこい卑怯者が

出る幕じゃねえってことは確かだぜ」

 

 

 

霊夢はヤムリーとほぼ互角の勝負を

繰り広げていたが、

敵の恒久的なエネルギーの前に、

かなり息が上がっていた。

 

「アリスの上海人形は可愛くて癒されるけど、

あんたのパワーと不気味さはシャレにならないわね」

 

「どうやらスタミナに差が出始めてきたようだな。

オレのエネルギーは無限だ」

 

~<ヤムリーの執念>に続く~