因縁再び ―非道な一撃― | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

<注意!!

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。

 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

ケンブラックはさらに激しく攻め立てるが、

敵のエネルギーはまるで減る気配がなかった。

 

闘いの行方を見守る3人も次第に不安が募る。

 

…見ろよ。あれだけブラックの攻撃を受けながら

ケロっとしてるぜ?」

「相手は人造人間よ。痛みも疲れも感じなくたって

不思議じゃないわ」

…私もそう思います」

 

「そうか、普通の攻撃ではヤツに吸収されてしまう。

だったらこの切り札でフィニッシュを決めてやるぜ。

か・め・は・め…!」

 

その時、力を集中させていたケンブラックの鳩尾付近に

突如、銃弾が撃ち込まれた。

 

 

「ゴハッ…き…貴様…!」

 

視界が歪みながら捉えたのは

近くの建物の屋上から

こちらに銃口を向けて立っているマイの姿だった。

 

 

 そのまま倒れ込み、徐々に意識が薄れていく。

 

 

「ケンさん、しっかりして…!」

「ブラック…ブラック!」

 

魔理沙は肩を震わせた。

 

 

「きっと私たちが気付かないところで、

ブラックは嫌な予感がしてたんだ。

それで、霊夢や私を抑えて

一人で闘って…。

ちくしょう、こんなことに

なるはずじゃなかったのに、

咲夜やレミリアに何て詫びればいいんだよ⁉」

 

「姉さん…」

「魔理沙…」

 

一方、ヤムリーは唖然としていた。

「なぜだ、マイ。手を貸してくれと

頼んだ覚えはないぞ?」

 

「気にしないで。

ブラックを狙う絶好のチャンスだっただけよ」

 

そのセリフに反応した魔理沙は

両手を地面に叩きつけた後、

立ち上がってマイを睨みつけた。

 

「汚ないぞ。

タイマン勝負のはずだったのによくも…!

こんなのがお前らの世界のやり方か⁉」

 

「それはあんたたちが勝手に決めたことよ。

これは私たちが住む世界を地獄に変え、

夫であるトラを殺したブラックへの復讐であり戦争。

汚いもへったくれもない!」

 

魔理沙の怒りは頂点に達し、

気が怒涛の如く膨れ上がった。

 

 

 

「教えてやるぜ。

ブラックと私たちが暮らす幻想郷の本物の力を…!」

 

魔理沙のただならぬ闘気を感じ、霊夢も覚悟を決めた。

 

「樹里亜、ケンさんをお願い。まだ息があるわ」

 「あ、はい…!」

 

~<幻想郷の誇り>に続く~