因縁再び -人造人間ヤムリー- | Resistance to Despair

Resistance to Despair

絶望への抵抗

<注意!!

当作品は「東方Project」と

「ドラゴンボール」をモチーフとした

二次創作小説です。

原作とは設定が大きく異なります。

 

以上をご理解の上ご覧下さいませ。

 

 

マイの呼び掛けで現れたのは

古いデザインの胴着を身に着け、

冷たい眼をした長身の男だった。

 

 

「この男の名前はヤムリー。

17号・18号と同じく

人間ベースで作られた人造人間よ」

 

「人造人間だと? 

ドクター・ゲロはもうこの世にいないはずだ。

どうやって起動させたんだ?」

 

マイは表情を変えずに説明した。

 

3年前にトラを殺され、敵討ちを誓った時から

この計画は始まった。

 

あんたの行方は分からなかったけど、

この世に存在する限り、

いずれは必ず戻ってくる。

そう思った私は人造人間の創造主である

ドクター・ゲロの研究所を知る科学者と

連絡を取り、現地へ向かった。

 

その時地下の部屋の奥で眠っていたのが

設計図に“ヤムリー”と書かれていた

この男だった。

 

ただ、そのまま起動させたのでは

17号たちと同じく

ただ無差別に街で破壊と殺戮を

繰り返すだけかもしれない。

 

そこで、私たちの意思や指示を

きちんと理解できるように、

その科学者にプログラムを

作り変えてもらったのよ」

 

ケンブラックは半分呆れ顔だった。

 

「あんなヤツらが造った“人形”を

利用しようとは

ずいぶん悪趣味になったものだな。

それで、その科学者とやらには

金で釣ったのか、それとも…」

身体でも売ったのか、と言いかけたところで

口をつぐんだ。

 

かつて事故で亡くなったユナに対して

陰口を叩いたトラと同じセリフを使うことは

品性とプライドが許さなかった。

 

「今度はあんたがやられる番よ。

ヤムリー、遠慮なくやっつけてしまいなさい」

 

「承知した」

ヤムリーはポツリと返答した。

 

「そうか、昨日箱根まで

オレたちを偵察しに来たのはお前だな?

人形では気配を感じることができんからな。

だが、神の気を纏ったこのオレの力は

計算で分かるものではないぞ」

 

ケンブラックは気を開放し始めた。

 

3人とも手を出さないでくれ。

奴らの目的はオレらしいからな」

 

こうして東京は再び戦場と化した。

 

序盤は押し気味に闘いを進める

ケンブラックだったが、

これまで相手にしてきた敵とは大きく異なる

気味悪さを感じていた。

 

 

「こいつ、闘いの中で学習する

能力があるのか。

もう少し手の内を隠しておくつもりでいたが、

あまり勝負を長引かせると厄介だな…」

 

一気にカタをつけるべく、

ケンブラックは超皇帝(スーパーエンペラー)

ロゼに変身した。

 

 

 

「跡形もなく砕け散ることになるが、

悪く思うなよ?

恨むのならドクター・ゲロや

あいつらに利用された

てめえの運命を恨むんだな」

 

~<非道な一撃>に続く~