<注意!!>
当作品は「東方Project」と
「ドラゴンボール」をモチーフとした
二次創作小説です。
原作とは設定が大きく異なります。
以上をご理解の上ご覧下さいませ。
ケンブラックは一旦気を下げて通常の状態に戻り、
攻撃に移る瞬間だけ超エンペラー・ロゼのパワーに
引き上げる
省エネかつ洗練された動きで
上海人形を一掃した。
過去アリスがうろたえる。
「そんな…あれだけ強化したはずの上海人形が
一人残らずやられるなんて…!」
「いくら別次元の自分とはいえ、
所詮は他人から奪った借り物。
本人以外完璧には使いこなせないってことさ」と
ケンブラック。
「それから、このアイテムもね」
振り向くと現代アリスが水晶玉を
素早く奪い返していた。
後方には結界を解いた
パチュリー・小悪魔・美鈴もいる。
「先に貴様から消えてもらうぞ。
せこい方法で相手を死なせ、
ジョウンのような極悪人に復活パワーを与えて
不死身状態にするようなヤツを
生かしてはおけんからな」
ケンブラックはエネルギー弾で
過去アリスを吹き飛ばした。
「まさか、アリスがあいつらにやられた…⁉
こうなったら、みんなまとめて一気に
片づけてくれるわ!」
ジョウンは上空に舞い上がり、
大気を震わせながら気を溜め、
雷のようなエネルギーを放出した。
ケンブラックたちは気の直撃を受け、
さらに大きくダメージを負ったが、
その時、無数の小さな紅い光の球が現れた。
「この反応は、レミリア…?」
岩盤に目を向けると過去レミリアが
気の槍を練り上げ、
パワーを注ぎ込んでいた。
徐々に身体が薄くなり、透けていく過去レミリアが
現代レミリアの手を取る。
「これは、今までの
スピア・ザ・グングニルじゃない。
本来なら使ってはいけない最後の力。
でも、今のあなたなら使いこなせる。
感じるでしょう?
集まってくるたくさんの気を」
「この気の光、お嬢様と同じ色…」
咲夜がつぶやく。
紅い光の球は二人のレミリアと剣の元へ集まり、
さらにエネルギーが高まっていた。
「霊夢や魔理沙の気も感じる。
そうか、これはこの幻想郷に生きるみんなの力…!」
ケンブラックや咲夜たちも気を送る。
「さあ、みんなの希望が詰まった
このファイナルグングニルで
ジョウンに止めを刺してちょうだい。
頼んだわよ、レミリア」
過去レミリアは笑顔でそう言い、
槍に吸い込まれるようにして姿を消した。
「レミリア、あなたの命と
みんなの願いが宿ったこの力、
決して無駄にはしない。
過去で殺されたフランやパチェたちのためにも、
そして、この幻想郷のためにも、
絶対にジョウンを倒す!」
~<ファイナルグングニル(Ⅱ)>へ続く~