人事部29年の社労士 吉崎です。
ブラック企業、ホワイト企業という言葉が飛び交っています。
ブラック企業は長時間のサービス残業を強いて、パワハラまがいの指導により従業員を心身ともに疲弊させる企業、というイメージでしょうか?
厚生労働省が違法な長時間労働を繰り返す企業に対する指導、公表基準を改定していますので、それがブラック企業だとするならば、次の通りです。
①労働基準法違反があり、1か月当たりの残業や休日労働が100時間超えであること
②一つの事業所で10人以上の労働者に違法な長時間労働があること
③一年間に3ヶ所以上の事業所で違法な長時間労働があること
④労働基準監督官から是正勧告を受けた大企業であること
ホワイト企業は、福利厚生が充実していて、社員の離職率が低い企業のことだと言われていますが、定義があるわけではなく、解釈はバラバラです。
そんな状況下で厚生労働省は、2015年6月にホワイトマーク=安全衛生優良企業公表制度をスタートさせています。
「安全衛生優良企業」とは、
①労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善しているとして、厚生労働省から認定を受けた企業のことです。
②この認定を受けるためには、過去3年間労働安全衛生関連の重大な法違反がないなどの基本事項に加え、労働者の健康保持増進対策、メンタルヘルス対策、過重労働防止対策、安全管理など、幅広い分野で積極的な取り組みを行っていることが求められます。
③基準を満たした企業は、3年間の認定を受けることができ、様々なメリットが得られます。
現時点で取得企業は20社と少ないのですが、東京都内では100社程度が申請中と聞いています。申請書類は650ページにも及ぶということで、申請にも審査にも時間がかかるようです。残念ながら東京以外では申請が少なく、企業の取得意欲はまだまだこれから、といったところです。
逆に言えば、今が取得のチャンスと言え、早くホワイトマークの認定を受ければ、採用活動など優秀な人材確保に役立つでしょう。昨年秋の段階で就活生は「ホワイトマーク取得企業か」ということを会社選びの基準にしていた、という情報もあります。ホワイト企業とブラック企業を見分けるサイトということで「優ジロウ」というものがあり就活生も注目しています。
また、トヨタ自動車が認定を受けたことにより、取引先との取引基準にホワイトマーク取得を加える可能性があります。(トヨタ自動車に確認したわけではありません。推測です)ISOやプライバシーマーク取得を取引基準にしている企業もあるため、今後はホワイトマークがそれに加わる可能性も十分あるでしょう。
認定に興味をお持ちの場合は、まず厚生労働省の安全衛生優良企業公表制度の「自己診断はこちら」のページで自己診断することをお勧めします。
※過去3年間「労働安全衛生関連の重大な法違反がない」についても、どの範囲のことか例示がありますので確認できます。一度でも是正勧告を受けたことがあったらダメ、ということではないようです。
この制度を周知、拡大させるため非営利一般社団法人安全衛生優良企業マーク推進機構(略称SHEM)という組織が2015年6月に発足しています。先日、同機構の木村誠理事長とお会いし、「関西では広がりが遅れているので、周知させるため『暴れまくってください!』」という熱いメッセージをいただきました。
企業の発展と従業員の幸せを両立させるために、日々努力している社労士としては、是非頑張りたいテーマだと思っています。
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