学生アルバイトの労働条件に関する意識調査を厚生労働省が
行いました。
昨年は大学生を対象に行ったところ、学業への悪影響や労働法令
違反が散見され「ブラックバイト」という言葉が定着しました。そこで、
今回は高校生を対象に行われたわけですが、企業側の甘えと
高校生の知識不足・職業教育不足が露呈した結果と言えそうです。
アンケート結果を一部抜粋しますと、以下の通りです。
調査期間:平成 27 年 12 月から平成 28 年2月まで
調査対象:アルバイト経験のある高校生・・・1,854 人
調査方法:高校生を対象とした労働法セミナー(※)の参加者への
アンケート調査
※平成 27 年度に厚生労働省が委託事業において開催したセミナー
で、高校生に対し 労働基準関係法令等の知識の周知・啓発を図る
ことにより、就職活動の一助にするとと もに、就職後、自己の法定
労働条件の確保の有無や、疑問がある場合の対応方法等 について
の知識を身につけることを目的とするもの。
1.業種等
スーパーマーケット 22.6%
コンビニエンスストア 14.8%
チェーンの飲食店(牛丼、カレーショップなど) 6.7%
その他販売 (ホームセンターやドラッグストアなど) 5.9%
2. 労働条件の明示
労働条件を示した書面を交付されていないものが 60.0%
そのうち 働く前に口頭ですら具体的な説明がなかったものが
全体の 18.0%
3.明示された労働条件
明示された労働条件の内容を覚えていないもの44.9%
労働基準法第 15 条で明示が求められている労働条件のうち、
書面や口頭で明示された割合が低いものは、
年次 有給休暇の日数 15.5%
退職に関する事項 18.3%
早出・残業の有無 18.8%
さらに、賃金に関する次の事項について明示されていたものは、
約 40%であった。
・ アルバイト代の支払日 39.2%
・ アルバイト代の支払方法(振込か現金払いなど) 40.7%
・ アルバイト代の金額(時給・日給・月給など) 41.0%
4. 労働条件に関するトラブル対象者
<労働基準関係法令違反のおそれがあるもの>
・ 1日に労働時間が6時間を超えても休憩時間がなかった 4.8%
・ 働いた時間分の全てがアルバイト代として計算されていない 3.8%
・ 準備や片付けの時間に賃金が支払われなかった 3.8%
・ 1日8時間、1週 40 時間を超える労働について、割増賃金が
支払われなかった 3.4%
・ 本来禁止されている深夜労働・休日労働をさせられた 2.2%
<その他労使間のトラブルと考えられるもの>
・ 採用時に合意した以上のシフトを入れられた 11.2%
・ 採用時に合意した仕事以外の仕事をさせられた 8.8%
・ 一方的に勤務シフトの変更を命じられた 7.0%
・ 一方的にシフトを削られた 5.8%
・ 給与明細書がもらえなかった 5.0%
以上の結果は、大学生対象の調査結果から予想されたもので
厚労省は「学生アルバイトの労働条件に関する自主点検表」を作成し
企業側に改善を促していましたが、改善されていない結果になりました。
しかし、<その他労使間のトラブルと考えられるもの>
・ 採用時に合意した以上のシフトを入れられた 11.2%
・ 採用時に合意した仕事以外の仕事をさせられた 8.8%
・ 一方的に勤務シフトの変更を命じられた 7.0%
という結果は意外(?)に少なく、時間的制限のある高校生に対しては
あまり無理な勤務はさせていない印象です。
従って企業としては最低限のルールとして
『労働条件の書面提示』を必ず行っていただきたいと思います。
また、高校生も労働条件の確認は、働く者の責任であると考えて
必ず確認しましょう。そして、最低限の働くルールを教えることが
親や学校の責任であり、働くことは「権利と義務」の関係であること、
働くことで社会に貢献していることを実感してもらえるように、
社会全体で職業教育を進めたいものです。
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