労働基準法改正案について(賃問研定例会) | 中小企業の社外人事部 吉崎靖宏のブログ

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賃問研、平成27年度最後の定例会を開催しました。


今回は、「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」と

「社会保険の適用拡大」の2テーマについて、講演会及び

参加者による情報共有ミーティングでした。


講師は会員である、特定社会保険労務士の清水先生。

講演では、実務上の注意点だけでなく、

法律の設立意図、国の方針などに話が及びました。


参加者は、企業の人事担当と社労士・経営コンサルタント等の

実務家が中心ですので、いくつかのヒントがありました。

法律遵守は当然のことで、いかにコストを上げないか、早めの対応を

すること、社員だけでなく、その配偶者にどんな影響が出るか、

ということも話題に上りました。

年休取得促進に反対する人は少ないが、実際に社員が

自分の都合だけで年休を取り始めたら、職場が混乱する。

それを未然に防ぐ方法などのアイデアもいくつかありました。


このような、法律論だけではない情報共有会は、少ないと思います。

裏話も含めて、参加者が本音で語り合う雰囲気がいいところですね。


現在、国会審議中の改正案は次の通りです。

(厚労省発表資料から抜粋)


1.中小企業における月60時間超の時間外労働への割増賃金率の適用猶予廃止

 60時間を超える時間外労働に関する割増賃金率(50%以上)について、中小企業への猶予措置を廃止する。(平成31年4月1日施行)

2.健康確保のために時間外労働に対する指導の強化

 時間外労働に関する行政官庁の助言指導に当たり、「労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならない」旨を規定する。
3.年次有給休暇の取得促進

 使用者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、そのうちの5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないこととする。ただし、労働者の時季指定や計画的付与により取得された年次有給休暇の日数分については時季の指定は要しないこととする。

4.フレックスタイム制の見直し
 
フレックスタイム制の「清算期間」の上限を1か月から3か月に延長する。併せて、1か月当たりの労働時間が過重にならないよう、1週平均50時間を超える労働時間については、当該月における割増賃金の支払い対象とする。

5.企画業務型裁量労働制の見直し

 企画業務型裁量労働制の対象業務に「事業運営に関する事項について企画、立案調査及び分析を行い、その成果を活用して裁量的にPDCAを回す業務」と「課題解決型提案営業」とを追加するとともに、対象者の健康・福祉確保措置の充実等の見直しを行う。 

6.特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設

 職務の範囲が明確で一定の年収要件(少なくとも1,000万円以上)を満たす労働者が、高度な専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、健康確保措置等を講じること、本人の同意や委員会の決議などを要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外とする。

 制度の対象者について、在社時間等が一定時間を超える場合には、事業主は、その労働者に対し、必ず医師による面接指導を実施しなければならないこととする(労働安全衛生法の改正)。

7.企業単位での労使の自主的な取組の促進

 企業単位での労働時間等の設定改善に関する労使の取組を促進するため、企業全体を通じて設置する労働時間等設定改善企業委員会の決議をもって、年次有給休暇の計画的付与等に関する労使協定に代えることができることとする(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の改正)。


 ※ 施行期日:1について平成314月1日、他は平成28年4月1日