雇用対策戦略化…政府のニューディール | もっと知りたい労働法!

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東京都町田市を拠点に両立支援、労使トラブル、障害年金などに対応、『悩み』を『戦略』に変える労務管理を提案する特定社会保険労務士櫻井三樹子のブログです。日々の疑問や矛盾と戦います!!たまに日本酒でまったりします。

 政府が策定する「雇用ニューディール計画」は、中長期的に安定した雇用機会を新たに創出するのが狙いだそうです。

 これまでの雇用対策が、解雇された労働者の失業手当や年末年始の住居確保策など安全網の拡充に主眼を置いてきたのに対し、新対策は職種別に計画を策定し、戦略的に雇用を増やす。背景には「全治3年」とされる深刻な景気後退への危機感があります。今後も予想される雇用情勢の悪化を食い止めるため、雇用対策も政策総動員態勢に入るということです。(YOMIURI ONLINE

 実際、これまでの、安全網拡充に主眼を置いたという雇用対策に救われている失業者はあまりにも少ない…失業者の年末年始の住宅は全然確保されていません。労組や弁護士団体による年越し派遣村(日比谷)に救われた失業者の数は2日で250人を超え、生活相談も100件を超えています。

 中長期的な安定した雇用の創出はもちろん必要です。政府のニューディール計画は本当に困っている人の救済、深刻な景気後退の歯止めとなり回復となるのでしょうか?

「雇用ニューディール計画」の骨子
①医療、介護、農業など職種別に雇用創出計画を策定、②リストラに伴う失業者の再就職を助ける「雇用再生集中支援事業」を再開、③林業就業を促す「緑の雇用」事業を再開・拡充し、国や自治体、関係機関も臨時雇用の場を提供、④非正規雇用者の権利保護法制を検討、⑤育児休業者への所得補償を段階的に引き上げ、世界最高水準の育児休業制度を目指す、⑥起業後の法人税軽減や家庭菜園への農地貸与で高齢者を支援

 この骨子を読む限り、国は本当に深刻な状況と受け止めているのか、疑問に思います。①医療、介護、農業など職業別に…とありますが、内容はどこまで具体的なものなのでしょうか?人手が不足している理由を掘り下げて、『その仕事に就きたい!!』と思える魅力的な仕事として再生できるのでしょうか?また、⑤世界最高水準の育児休業制度…現状から飛躍しすぎていると思います

 名ばかりの政策になってはいけないと思います。

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