皆さんこんにちは。
問題社員かけ込み防止の専門家/労働問題対策アドバイザー
の五十嵐です。
「管理職には残業代はいらない」というのは、
昔からよく言われていますよね?
実際に、自社の管理職には残業代を
支給していないという会社も多いかと思います。
ところで、管理職って何ですか?
そう聞くとほとんどの皆さんが
「課長以上のことでしょ?」とおっしゃいます。
でも10人未満の会社だと課長とか部長とか
役職が無い場合もありますよね?
確かに、課長職以上が管理職と判断されている時代がありました。
でも、それは20年以上前の話なんです。
時代の流れとともに徐々に、「管理職=課長以上」という
考え方が無くなってきています。
今回はどのような人が管理職となるのか
そして残業代との関係性についてお伝えしたいと思います。
実は、管理職の定義については
国が10年以上前から明確にしています。
厚生労働省の資料によると
『管理監督者は労働条件の決定その他労務管理について
経営者と一体的な立場にある者』
と定義しています。
また、『管理職かどうかは、役職名ではなく、その職務内容
責任と権限、勤務態様等の実態によって判断する』
としています。
要するに実態を見て管理職かどうかを判断する
ということですね。
その具体的なチェックポイントは以下の通りです。
①労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて
活動せざるを得ない重要な職務内容を有していること
⇒簡単にお伝えすると、土日、祝日関係なく、
立場上出勤しなければならないほど重要な
ポジションにいる場合ということですね。
②労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて
活動せざるを得ない重要な責任と権限を有していること
⇒こちらも①と同様ですが、土日、祝日関係なく
仕事の責任を持ち、上司からの判断を仰がなくても
業務を進める権限を持たされているということです。
③現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまない
ようなものであること
⇒日中、深夜問わず経営判断が必要な立場となるため
業務内容が9時~18時のような決まった時間に合わない
ような場合です。また、タイムカード等で時間の管理も
されておらず、出退勤も自由(遅刻・早退の概念が無い)
な従業員である必要があります。
④賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること
⇒文章通りになりますが給与面や福利厚生面(家賃補助等)で
一般の従業員よりも労働条件が優遇されていることも
条件の一つになります。
よくあるのが、残業代を支給していない管理職よりも
残業代を支給された一般社員の月額給与の方が
上回っているケースがあります。
この場合も管理職として認められないため注意が必要です。
以上の①~④全てのポイントにあてはまる必要があります
どうでしたか?
皆さんの会社の管理職に全てあてはまりましたか?
私は、300社以上の企業を見てきましたが
ほぼ全ての企業の管理職には、あてはまりませんでした。
私個人的には、中小だけではなく、大企業の部長職でも
あてはまらないのではないかと感じてしまうほど
要件が厳しいと感じています。
これまで300社以上の労務トラブル、モンスター社員の
対応を行ってきた中で特に感じるのは
会社を守るために一番重要なことは、
その会社のルールをはっきりと決めることだとだと感じています。
今回、お伝えした内容は国が決めている基準ですので
変更はできません。
しかし、ルールを決めるためのヒントは隠されていた
のではないでしょうか。
職務内容(仕事の内容)や責任・権限を会社としてどう決めますか?
責任に見合った給与はどう決めますか?
これは、評価制度などで各社が独自に決めて
問題ないところになります。
同一労働・同一賃金など多くのことが企業に求められている中で
どのような対応が必要になるのか是非ご一考ください。

