私は映画好き・・・。そもそも、亡父が映画好きだったから・・・?
母と婚約時代によく映画館に行ったようなのですが、連れて行かれた母、おおよそこの手の芸術には一番遠いところにいる人で、だいたいストーリーを予測するのは勿論できず、筋を追うのもかなり不確かなタイプです。
父は、昭和2年生まれにもかかわらず、私の小学校の頃は8ミリで運動会の記録を撮ってくれています。残念ながら、運動音痴の私は、運動会の徒競走で
いつも後ろから2番目なので、父には被写体としては撮り甲斐のない存在でした。そんなことはおくびにもださず、我が子だけではなく、運動会全体をドキュメンタリー風に撮っていました。
学校行事だけではなく、デパートへのお出かけ、夏休みと、ちょっとした家庭内の行事の時はいつも、8ミリ。
当時はそれが当たり前の感覚でしたが、今思うとかなりの贅沢です。
限られた収入ですから、どこかしらに帳尻をあわせるために、普通のご家庭にはあったことが削られ、それが、私にも影響がありで・・・・。それも今思うと、いたしかたのないことだと理解できます。
日曜日の夜は、家庭内でのミニ映画館。主役は、私と母、親族・・・。
スクリーンは、襖でした。
父は、映画の世界に行きたかったのだと思います。
いかんせん、海軍兵学校出身でお堅い家だったことと、戦死した祖父に代わって一家の柱になる立場だったので、自由に職業を選ぶのは無理な環境でした。
父は大卒ですが、学校には通っていません。
父の話によると、土方仕事で通学は無理。とにかく日銭を得なければ、実母と弟2人が食べられなかったと・・・。よく卒業できたものですが、入学も試験を受けたわけでもなく、たまたま年配の知人に東京で出会い「お前、何している?」
「土方です。」「海軍兵学校に行ってただろう、明日から、うちの大学にこい!」
父の最終学歴となったこの大学、今では難関校で息子は入学試験で、現役、
浪人ともに不合格でした。
ある意味、古き良き時代です。
映画好きだった父の楽しみは、テレビの洋画劇場で、私は父の解説付きで
古い映画を一緒に観ていました。
父のおかげなのか、メジャー興業ではない映画に興味がいきます。
さりげない宣伝で、「観たい!」と感じます。
「アバウト・タイム」は、イギリス映画で、監督はラブコメディーが得意なリチャード・カーティス、しかも、これを最後に引退。
残念なことに、この映画上映期間も短く、上映場所の少なく・・・。
私の予定と合う日は今日しか、都合がつきません。主人はお金をいただいても、この手の映画には行きません。独りで行くつもりでしたが、先月の多忙がたたり寝坊!スタートからつまずいたので、諦めムードでした。
ただ、ある社長さんから求人を新聞の折り込みで出す場合の料金についてのご質問があり、知人が新聞の販売店に勤めているので電話をいれたところ、
勿論、料金も教えてもらいましたが、彼女が今日オフとわかり一緒にこのマイナーな映画を観にいくことができました。
どちらかというと冴えない若者が、その家系の男性に備わっている過去にもどれる能力を使って、伴侶を得、普通の幸せを築くという、どこにでもありそうで、
昨今は難しい幸福作りのお話です。
タイムトラベルは、できない相談です。後悔の連続の自分のつたない日々に、やり直しのターニングポイントにもどれれば・・・・私は、よく夢想します。
この映画の主人公は、最後はこの不思議な能力を使わなくなります。
過去にもどって、ご破算にするのではなく、「今」を精一杯、生きるというという
ことに幸せを感じる・・・。
良い映画でした。
友人も同意見で、子どもの年頃も一緒なので、子どもに観せたい!
でも、若い人には時間の貴さ、家族、大切な人のかけがえのなさが、なかなか
理解できないかも・・・・親の世代のぼやきです。
さりながら、この映画を沢山の方がご覧になれば良いなあ・・・。
百聞は一見にしかず・・・・です。
ブリのお刺身です。
