~資地計築~ 建築デザイン 木下 稔 -90ページ目

歯科医院の作り方 〜設計とは何ぞや〜⑤

~歯科医院の作り方 ~設計とは何ぞや~④のつづきです

初めて設計施工した歯科医院の先生は


僕にとって素晴らしい人格者であり


この院長無しに、今の僕はないと断言出来ます。


この素人を「プロ」として飛び立つ助走を作って下さったのだから。


今だから言えるこの事かもしれませんが。



話は戻り当時、
紹介していただいた医院の院長と初めてお話をしたとき

僕なんかよりずっと


経験も知識もある歯科機器メーカーの開業改装設計部隊3社

すでに設計しており

院長が要望している


「女性が喜ぶ形で個室、カウンセリングルームがあって治療チェアは4台、でもスタッフトイレと患者様トイレは別にしたい。それを26坪の中でしかも◯◯万円の予算で」
 

という内容は素人目に見ても「出来るのか??」という印象でした。



先行している歯科機械メーカー3社は


「先生、絶対チェア4台で個室は無理です」3台案をどのメーカーも持って来ていました。
 

つまり、僕の存在価値=勝機は「チェア4台の個室」が第一条件であるということでした。


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住宅設計において、10坪に満たない土地から20坪ぐらいの土地に


家族6人までもが住む狭小3階建なんかを散々作って来た僕には

「効率」
 

これについて、多分、他の設計の方より一日の長がある
 

そう自負していました。


わずか10年ほどで、その経験だけは積んでいたからです。
 

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案の定、僕は他の設計を出し抜き個室4台チェア、トイレ2カ所、カウンセリング付きをプランニングしました


それは、相撲の徳俵に足の指が掛かって土俵際に残っただけです。



僕に、ここから始まるものが近づいてきました


~つづく~

歯科医院の作り方 〜設計とは何ぞや〜④

~歯科医院の作り方 ~設計とは何ぞや③~のつづきです

折角、色々なことを乗り越えて歯科医院を作ったにもかかわらず


自分に何か釈然としないものがあります。
 

設計、施工したものに問題があるとかそういうものではなく


ただ、「釈然としない」のです。
 

にも関わらず、この改装した医院の院長から


ご自身の友人の歯科医院改装工事をご紹介いただきました。
 


僕はその時、


覚悟をしました。



この先生の医院はたまたま、うまく行ったのかもしれません。


しかし


「二度目のまぐれは無い」
 

そこに向かう覚悟でした。



僕が失敗すれば紹介してくれた先生の顔にドロを塗る上


それよりも、こんな小さな


吹けば飛ぶような生まれたばかりの会社には


ダメだった時のダメージは計り知れないものです。
 


その後


僕は奇跡に出会う事になるとは知る由も有りませんでしたが。


~つづく~

歯科医院の作り方 〜設計とは何ぞや〜③

~歯科医院の作り方 ~設計とは何ぞや②~の続きです

知識もない、経験もない
師事する人もいない 

相談する相手もいない
調べる本もない 
 
無い無い尽くしで

更に僕を悩ませたのが

「工事期間たった2週間」
という事

医院診察終了後、機械をとりはずし

解体して新しい医院を作って、

また機械を取り付けて

目の前がグルグル回り一瞬真っ暗になりました。

やったことが無いまでは何とかなると思ったのですが

物理的時間を伸ばしたり、自らが光の早さを追い抜くことはできません。

しかし、もう後戻りは出来ないと思い

不安で真っ暗な穴に向かって進むことにしました、いや進むしか無い

それ程、生まれたばかりの会社は仕事が欲しかったのでした。

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今から数年前の9月


この歯科医院は予定通り工事にかかり

予定通り再開することができました。


~資地計築~ 建築デザイン 木下 稔


出来た経緯は後ほどとして

この医院の院長には喜んでいただき

要望も入っており、提案も出せたつもりです。

しかし、どうも自分に納得ができません。

この時、僕はまだ僕自身に気づいていませんでした。

僕自身が何に向き合って行くことになるのかを

~歯科医院の作り方 ~設計とは何ぞや③につづく~