いい大人が何十人もの人を前にして「なかま」などと口走る。
酔っ払ってるのか?
いや、ここは昼間の会社で彼はもちろんシラフだ。
周りはどう思っているのか知らないが、
俺の中では、この暑さの中 身震いするほど寒い風が吹き抜ける。
お前は中学生か。
ま、こういうくだらない仲間意識を持ったやつらは多い。
自分の価値観より周りとの歩調を大事にする。
調和とか協調性とか言い換えることができるかもしれない。
こんな連中を見ていて思う。
周りに引っ張られて、一個人のクオリティを落としている。
「考える」より「同調」するほうがラクだし、責任もない。
みんなからつまはじきにされることもない。
だが、そんなことを考えるのはせいぜい子供のうちだけだ。
自分で道を決め、自分の望む姿のものを作り上げていく。
誰かに同調してもらう必要なんてない。
意思決定は前を見てするものであって、横を見てたって仕方がない。
それが、俺の考える「おとな」というやつで、
そこにはもう「なかま」などというくだらない幻想は存在しない。
俺は自分の足で立ち、
自分の見たいものを求めて
自分の速度で走って行く。
横を見てしか行動に移れない連中は
俺を自閉的で「ぼっち」とでも蔑むかもしれない。
だが、俺はそうやって団子になってアイドリング状態で
止まっている連中に目もくれず、さっさとアクセルを踏む。
時間は有限だ。