赤と青とエスキース  青山美智子 | 世界の隅っこで読書するパンダ

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あらすじ: メルボルンに留学した女子大生レイは、現地に暮らす青年ブーと出会った。それによって生まれた絵画「エスキース」。その絵をめぐる5つの連作短編。2021年作品。




ぶっちゃけな感想

「最終章へ向け、各章が絡み合いながら収束していく展開が見事!」
的なポップを何処かで目にし、図書館で出会ったら読もうと思ってた。
で、たまたま見つけたんで借りてみたのだけど。

第1章半ばで思った。
やべ!これ男女のラブストーリーだ、と。
真面目な男女の恋愛物は守備範囲外なんよ、と。(様子の可怪しい男女ならば守備範囲)
そーゆうのをチェックしなかったことを悔やんだ。

が、投げ出すには早計と、1章を読み切る。
2章は恋愛要素はないが、イマイチはまれず。でも読み切る。

んで、3章。
めっちゃツボ!!
こうゆーのが好きなんよ〜。

どうゆーのかというと、落ち目の漫画家と上り調子の弟子の話。
みるみる自分を追い抜いてった弟子に対する複雑な思い。
嫉妬に羨望に情に…と。
弟子側のツンデレなリアクションがまたヨイ!!
この章がいっちゃん好きだわー。

4章。
とうの立った男女の恋愛。
こんな優しくて、恩着せがましくない男いる?

エピローグ。種明かしの章。
何度か「オオ!!!」と思わされる。
こういうカラクリだったんか、と。
そして、とてもキレイに終わる。
美しく終わる。

そういう大団円が苦手な、私みたいな捻くれもんはこの世にあと29人はいると思うので、そういう人はそんなに読まなくてもいい本かも知れない。

………自分の偏屈加減を再確認した1冊でした。
多分、世間一般には評価高いんだと思うので、このレビューはあんま参考になりませんことよ?



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