JOKER | 世界の隅っこで読書するパンダ

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〈2019年作品〉




実質『バットマンシリーズ』はろくに見たことないのだけど、この映画『JOKER』は何故かずっと見たいと思ってた。


自身も病気を抱えつつ母親の面倒を見る男、アーサー(ホアキン・フェニックス)は、コメディアンを目指している。
そんな彼が、ゴッサムシティの悪の化身・ジョーカーとなるまでの物語。


とにかく不快なのが、裕福ではなく病気を持つアーサーが受ける、理不尽な暴力。純粋な悪意。
街の悪ガキからだったり。
地下鉄に乗り合わせたエリートからだったり。
更に、仕事仲間からの嫌がらせ。
いともたやすく行われる、福祉支援の打ち切り。
他にも諸々不運に不運が重なって、アーサーの心に憤りを満ちさせて行く。
アーサー自身が少しずつ、純粋な悪になって行く。


とうとうジョーカーと成り果てた彼が、いつもの階段を踊りながら下りて来る、狂気の場面がある。
インパクトがすごい。
これは…きっと忘れらんないヤツ。
なんだか10代の頃に見た『時計じかけのオレンジ』が思い浮かんだ。


この映画、だいぶ後になって分かることがある。
あの時のあのアーサーの幸せは、彼の脳が作り出した幻だったんだ、と。
切な過ぎて参ったわ。


かなりのバイオレンスだし、精神的にキツイから賛否あるのだろうけど。
私には、うーん………。
傑作かな。



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