先週、誕生日を迎えました。普段、年齢を意識
せずに暮らしていても、やはり、この日は、
「自分は〇歳になったんだ」
と実感します。と同時に、
「この年齢の時、親は、どうしていたか?」
と、いつも思うのです。
母が現在の僕の年齢時、僕は、高校を卒業し、
社会人1年目でした。男3人兄弟を、一人で
支えてくれていたのです。
母親は皆、命懸けで、我が子を出産します。
もちろん、僕もそうやって、この世に生まれ出まし
た。
なのに、その母に、言ってはいけないこと、やっ
てはいけないことを、何度もやってしまいました。
反抗期だったのか?いや、そんなもののせい
にしてはいけない。自分自身の間違った考え、
甘え、その時の感情のままに行動してしまった、
慙愧に耐えないとは、こういうことを言うのだと、
その後、何度も何度も、思い出しては反省する
ばかりです。その時の母は、それはそれは、
悲しかったことでしょう。申し訳なさで一杯です。
父。以前も書きましたが、46歳の誕生日を迎え
た19日後、災害で亡くなってしまいます。僕は、
その父より、11年も長く生きてしまいました。
「僕が、父より長生きする資格があるのか?」
自問自答することしばしば。
でも、子どもが健康で長生きするのは、親の
喜びでもありますから、
「そうありたい」
と思いながらも、やはり、不甲斐ない自分に反省
するのです。
毎朝夕、ご先祖様にお供えしているお水を換え、
燈明を上げる時話しかけるのですが、今年の
誕生日の朝は、それが随分長くなり、話し込んで
しまいました。
錦秋は今を盛りと里まで下りてきて、見事な
眺めです。
母の入院していた病室の大きな窓からも、正面
に、見事な景色が一杯に映っていました。
母の命日がもうすぐ巡ってきます。その頃の
ことを思い出させる景色。美しくもあり、切なくも
あります。