真っ先に浮かぶのが、特撮番組です。幼い頃
から、ワクワク胸躍らせ、憧れた特撮ドラマに出た
です。
できれば、正義の味方側の人物としてですが、
敵側として、視聴者が子どもの頃は嫌われても、
何年か経って、ちゃんと評価してくれ、「良い番
組」と評価してくれれば、出演者冥利に尽きると
いうものです。その際に僕が心掛けるのは、
「子どもたちに正しい人間に育って欲しい」
この一点です。
「仮面ライダーV3」主人公を演じた宮内洋氏が
著書「ヒーロー神髄」で、
「ヒーロー番組は、教育番組である」
「ヒーローは、武器を持ってはいけない」
とおっしゃっています。まったく、その通りです。
然るに、現在の特撮番組はどうかというと、
ヒーロー側の出演者たちの集合写真が、そうだと
明記されていなければ、「暴走族の記念写真」と
思ってしまうほどの容貌、いで立ち。また、対象
視聴者は、あくまでも子どもたちであるべきなの
に、いわゆるイケメン俳優を出演させ、脚本、
演出も、
「一体、どっちを向いて制作しているのか?」
という物が見受けられます。実に残念です。
また、僕が子どもの頃に大好きだった、ある
作品のシリーズ物では、
「遺産を食いつぶしている」だけではなく、
「改悪している」
と感じる物があります。こちらも、残念で仕方
ありません。
大人のドラマに出るとしたら、やはり、正しく、
良い人物の役をやりたいですが、悪役でも、
内容によっては、構いません。但し、不良の役は
絶対にしません。なぜなら、はっきりとした悪役と
違い、不良には、どこか、彼らを許す所がありが
ちで、彼らの悪行を、自分たちででも、他人でも、
「やんちゃ」と呼ぶ、このことが、許せないので
す。彼らの行為により、苦しみ、悩み続けた者の
存在など、どこにも無いからです。