ななちゃんの作文 | いとう とみこの美味しいブログ

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イタリア料理教室やグルメ食べ歩きをのんびりと書いていこうと思います。

月日の経つのは早いものです。

初孫のたいちゃんが大学2年生、今度はななちゃんが大学受験となっています。

受験にはお題が出る作文があるらしいのです。

そこで「協調」という練習用の文章を娘が送ってきました。

なかなか的を得てるな、そしてよくぞ成長したものだと感心したのですね。

娘はラインで「ババ、冥土の土産がまた増えたね」ですって。

ちょっとご覧ください。

 

 

私が考える協調とは、立場の違う者同士が協力して調和を生むことである。協調性が高い人とは、調和をつくるのが得意な人を指す。

 

それで言うと、私の祖母がまさにそうだ。祖母の料理は調和で満ちている。多様な食材が、控えめすぎず主張しすぎず、絶妙なバランスで共存しているのだ。私がその料理を口にすると、胃の中だけでなく、自然と心も穏やかになる。不思議なことに、作る本人が協調性に長けているかと言えば、そうとは限らない。もう少し控えめであってほしいと感じることもある。だが重要なのは、祖母自身に協調性がなくても、協調のある料理を作り、周囲に提供できる点である。実際、祖母は料理教室を開き、多くの人にその技を伝えている。つまり、祖母は料理を通して他者の心に調和の花を咲かせているのである。そして、そんな料理を学びたい人々が集まってくる。私はこれを、平和な営みの象徴だと考える。

 

協調は、平和を考える上で欠かせない要素である。協調性のある人は、立場の違う者を理解できる人である。理解できるからこそ、調和を生むことが可能になる。しかし現実はどうだろう。多くの人が相手の背景や立場、感情を理解しようとしないため、対立や争いが絶えない。だからこそ、私たちは協調を意識する必要がある。自然に調和を生む人は天才だ。凡人である私たちは、意識して相手を理解し、歩み寄るしかない。それこそが意味ある行動であり、価値ある営みなのだと私は考える。