
左端から当主、先輩の奥様、右端が当主の奥様
納豆製造業を営んでいる当主、エプロンつけたままというところが
いかにもお坊ちゃま育ち
世の中にはうれしい出会いがあるものです。
山梨の先輩宅での料理教室で、とても素敵な星野ご夫妻にお会いしました。
星野家は甲州街道の花咲宿の名主を務めていた旧家とのこと。江戸時代には大名や幕府の役人らが宿泊していた本陣でした。天保6年(1835年)の火災で焼失し、その後再建された星野家住宅は現在国指定重要文化財になっています。
ここまで来て見学せずに帰れるものかと、翌日先輩の車で大月市花咲へ向かったのです。さすが江戸、明治の風格漂う本陣建築、柱や梁の太さは半端じゃない。しっとりとしていて荘厳なたたずまいです。心なしか説明して下さっている十何代目?かの当主の顔も気品溢れて見えてきます。
人も馬も出入りする大戸口の他、大名用の玄関、家来用の玄関がある。大名用の手洗い、家来用の手洗いもある。この木の便器がなかなかしゃれた形をしている。不意の族に備えて便器がお尻を向けない今の洋式トイレと同じ向きというところが面白い。
どのくらいの頻度で本陣として使われたかは知らないけれど、星野家では日常の生活には多くを占めている客間?は使用していなかったでしょう。そのうえ参勤交代で膨大なお金を使っている大名たちからは「泊まってやるのだから、有難いと思え」とばかりに宿代もタダ同然だったでしょうね。さすが豪商、太っ腹。
大月にはこの星野家住宅の他、桂川にかかる猿橋 という重要文化財があります。通常橋は柱で支えてあるのですが、猿橋は両岸に何重にも打ち付け、支えているのです。横からみると手の込んだ手法が施してあり、とても美しいです。
是非お出かけ下さい。
星野家住宅も猿橋も見る価値大です。隠れた名所ですぞ