チェ・ヨンの作り方 その五 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

飛んでいた…


まさしく飛んでいたと言う表現が近いであろう…


庭に生えた大きな樫木…


家の屋根よりも高いその木をも越えるのではないかと言うほどに高く…


愛する我が子が、きゃっきゃと喜びながら天高く舞っているではないか!


「きゃぁ~ミョ、ミョンファさん。何を!?」


慌てたウォンジクが駆け寄ってきた!


「ミョンファ!お前と言う奴は!何をやっているんだ!」


ウォンジクが、ケラケラと声をあげて笑うヨンの柔らかい体をふわりと抱きとめた!後から走ってきたミンが苦しそうに胸を押えている。


「兄上!武閣氏として鍛えておりますゆえ危険はございません!このように喜んでいるではありませんか。なぁ…ヨンア!もう一度やるか!」


「ミョンファ!戯れもいい加減にせよ!ミン…苦しいのか?部屋に戻ってヨンアと共に休んでおれ…」

 


_______________「あはは!叔母様らしい。あなたは昔から高いところが好きだったのね。そのあと叔母様どうしたのかしら?ふふ…」


「叔母上はしばらく出入禁止になったそうだ…その内に、母上の体調が悪くなり、度々見舞いに訪れるようになったのだ…」


ウンスは、チェ・ヨンの胸に亜麻色の髪を流しながら頭をもたれ、守るようにその体に腕を回すと、力の限り抱き締める…母の事を話したその一瞬…ドクンと大きく跳ねた鼓動をウンスは聞き漏らさなかった。



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「ヨンア…またそこに居るの?いつでも入ってきて良いのよ…さぁここへおいで?」


5歳になったヨンは、他の子供と比べると体がとても大きく、漆黒に輝く眸はいつも淋しげに憂い、利発そうな印象を与えていた。


きりっとした眉と形の良い鼻は父親のウォンジクにとてもよく似ている。物憂げな眸とプックリとした唇は、母譲りであろう。おそらく、チマチョゴリを着ていたら女の子に間違えられてしまうだろう…その位可愛いらしい顔をした子供であった。


「母上…苦しいのですか?大きくなったら、私が医員になって母上をお助けしたいです」


ヨンは母の布団に誘(いざな)われ、嬉しそうに母の腕を枕に横になった。


「ふふ…そうね!ヨンアはお利巧さんだから何にだってなれちゃうわね。学ぶことが大好きだもの…ヨンアが大きくなるまでには、母様きっともう治っているから、あなたは好きな道に進みなさい。…そして、父様と母様のように心から信じあえる人と一緒になるのよ…ヨンア…あなたは昔から何でも我慢をし過ぎなの。もっと素直に、正直に生きていきなさい…幸せになるのよ。母様と約束をして?絶対に幸せになると…」


ミンは、やせ細り青白い顔をしていた。時折苦しそうに息を継ぎながら、ゆっくりとヨンの眸を見つめ諭すように話した。


「はい…母様。私は、幸せになります。母様が元気なら私は幸せです…母様、とても良い香りがします…」


「ヨンア…母様も父様もあなたが大好きですよ…」

ヨンは頬にチュッと口付けられ、くすぐったそうに微笑んだ。



___________二日後…ミンは帰らぬ人となった…



母の葬儀の間中、ミョンファの隣で泣きもせず、遠くを見つめるヨンの姿は参列者達の涙を誘った。


「ヨンア…何故泣かぬのだ?泣いても良いのだぞ?」

ミョンファがあまりに心配になり、声をかける。


「叔母上様、母様はどこですか?部屋に居ないのです」


「ヨンア!しっかりするのだ!母はもう居らぬ!天へ召されたのだ!」

ミョンファはヨンの小さな背中に手を回すと、ぎゅっと抱き締めた。


「母様が居ない…?病を治してあげると約束したのに…嘘だ!」

ヨンは、ミョンファを突き飛ばし泣きながら走り出す!庭にある樫木を天辺まで上ろうと細い枝に掴まっていた。後を追ってきたミョンファが慌てて声をかける。


「ヨンア!何をしているんだ!危ないから下りてきなさい!」


「ここが一番高いでしょ?うう…ここからなら天に手が届く!母様のところに行きたいのです!」


ヨンが空に向けて大きく両手を伸ばすと、その手に弾かれた木がおでこに当たり、その拍子に体勢を崩し、ふらっと木から落ちてしまった!


「あっ!ヨンア~っ!」




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「その時、ここを怪我したのだ」


そう言うと、チェ・ヨンはおでこの傷痕を見せてくれた。ウンスはうつ伏せになると、優しくその傷痕に触れ唇を押し当てた。


「この傷…気になっていたのよ…小さい頃の傷痕だなって思ってたから…」


「叔母上が抱きとめてくれておらねば、どうなっておったか…母亡き後しばらく父上は…俺を見ようとはしなかった。いつも俺は、父の背中に話し掛けていたんだ…」


「叔母様はあなたの命の恩人なのね。今度お逢いしたら御礼を言わなくちゃ。ねえチェ・ヨン…あなたは小さい時に辛い想いをしたのね…私、もう一度天門をくぐりたいわ。そして幼かったあなたを抱き締めてこう言ってあげたい。ヨンアのせいじゃない…お母様は最後まで幸せだったのよって」


「イムジャ、想い出した…あなたは母の香りに良く似ている…イムジャのお陰で俺は、母との約束を守れた。ありがとう…」

 




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皆様こんにちは
今日はちょっと切ない篇です
ヨンのおでこの傷…
そして大好きだった母の香り…


次回はもう少し大きくなったヨンに
スポットを当てますね


今日は次男ネタ
あれは3歳くらいの時でしょうか


私が住んでいたアパートは
12棟ほどの集合アパートで
その真中に安全な公園があったのです
いつも誰かしら外にいたので
交替で子供達を見ていました
とってもラッキーな環境だったのです

ある日、次男が外で遊んでいる時
奴の泣き声が聞こえてきました

焦っていってみると…
エアコンの室外機の
冷たくなる部分があるのですが

そこを舐め舌が張り付いて
しまっていたのです

普通は何か巻いてあるの部分
だと思うのですが
そのアパートは何も対処して
いなかったのですね

ビックリした友人が
救急車を呼んでしまったのですが

舌から出てきた血と
お湯をかけたら取れまして

救急隊員にによく謝って
大丈夫だから帰ってくれと言ったのですが
折角来たから乗っていけと


はぁ~?タクシーですか~~!?


ってな失敗談でございました

では今日も3時休憩からの
アップでございました
会社のパソコンからなので
文字の大きさやらおかしくてすまぬ
直せなかったのです

では…アジャ