天泣~チェ・ヨン~ | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

う…うん…どうしたというのだ…今日はなぜこのように寒いのだ?震えが止まらぬ…頭が割れるように痛い…くっ!

イムジャ…なぜこのように身体が冷たいのだ?いや俺が熱いのか…はぁ…まずい…熱があるようだ…

このままでは感染してしまうかもしれん…イムジャ…すまん…

チェ・ヨンはウンスを起こさぬよう静かに部屋を出ると、足元も覚束ないまま…チュホンに跨り迂達赤の兵舎へ向かう。


「大護軍、風邪ですか?医仙様かパク侍医に診てもらった方が良いのでは?」

本当にこいつは俺をよく見ている。他の者達には気づかれぬのに…こいつにだけはわかってしまう。ふっ…こいつと、もう何年になるのだろう…

「たいしたことはない…ごほっ 俺などどうにでもなるのだから」


それから、兵舎でどのくらい眠っていたのだろうか…テマンに起こされるまで気付かぬとは…侍医がイムジャの腹に触れただと?!

赤子の様子がおかしいと?なぜ俺はこんな時に風邪など!くそっ!イムジャは大丈夫であろうか…逢いに参るか?…いや…赤子のこともあるのに、このような熱を感染すわけには参らぬ…

テマンの奴…忙しいから兵舎に泊まるとイムジャに伝えろと言ったのに、嫌だと申した…ふっ俺の命に従わぬとは…全くイムジャにも困っちまう…



____深夜…イムジャの顔がどうしても見たくなり家に戻ってきてしまった…息を殺し、そっと部屋へ入るとイムジャは机の上で眠っておった。書物をしている最中であったらしい…春とはいえ…まだ少し肌寒いのに…

見ればイムジャがいつも先の世の両親へ書いている手紙であった。頬についている
墨と涙の跡を拭う…俺はこのように見えぬところで、イムジャを泣かせておるのか…?

すまぬ、イムジャ…

起こさぬようにそっと抱き上げ寝台へ寝かせると、眠っているはずなのに…俺の着物を掴んで離さない。ひんやりと冷たく細い指先を撫で、1本ずつ指を外していった…

いつものようにイムジャの腹を撫でながら…母上を苦しめず元気に産まれてこいよと心で願う…
俺はそのままどのくらい…あなたの顔を見ていたのだろう…気づいた時には外は明るくなりかけ、兵舎へ戻るという日が3日…続いた。


*********


「なんだと?テマン!イムジャを探せ!必ず見つけ出せ!急ぐんだ!」

俺が間違っていた…侍医に言われた事が心に響く…俺は何をやっているんだ!心も守れとイムジャに言われたではないか…

どこだ?イムジャの行きそうな場所は?家か?まさか…天門へ?

「チュンソク!すまぬ、迂達赤を数名貸してくれぬか?イムジャがおらん…」

「はっ!何名でも使って下さい!」

「スリバンにも連絡をしてくれ!俺は探しに行く!」

「はっ!」





________チュホンを駆り飛ぶように家路を急ぐ。気ばかり焦って思考が停止してしまいそうだ…どこだ!?イムジャ…そのような身重の身体でどこへ?


居た…全身の力が抜け落ちてしまった…

トクマンがウンスを抱き上げ、フラフラと前を歩いているのが目に入った。何も言わず、トクマンの頭をくしゃっと撫でイムジャを己の腕に抱く。いつもの重さだ…腕の中の温もりに涙が溢れそうになっちまう…ありがとう…トクマン。

「トクマン…すまなかったな…イムジャに何が?」

「はい…大護軍の家にまず探しに行ったのですが、その道すがらには居なかったので、昔俺が教えた天門への道順を思い出し、その道を辿って行ったら、途中倒れられていたのです。馬車もなく…おんぶも出来ないので…こう抱き上げて…医仙様のお体に触れ…すみませんでした!それから…これを…」
と、腕にかけてあった包を渡す。

「そうであったか…いや良いのだ。何かあれば頼むと申したであろう。ここまで連れて来てくれたのだな…今日はもう休んでくれ。ありがとう…皆にイムジャが見つかったと報告だけ頼む」

「はっ!わかりました」



**********



「イムジャ!イムジャ!起きてください!ウンス!」

「う~ん…あっ…夢なの?チェ・ヨンが居る…?」

「イムジャ!起きて!目を開けて!」

「チェ・ヨン…ここは?私どうしちゃったの?」

皆に迷惑をかけたと思わせたくない…一人で歩いてきたと言っておけば良いか…

「家です。イムジャは王宮からここまで歩いて帰ったようです!どこか怪我は?」

ウンスは首を振って、重い体を起き上がらせ、その場を離れようと立ち上がる。

「イムジャ!どこへ?」

イムジャの腕を掴みこちらを向かせると、首を振りその眸には涙が溢れておった…

「イムジャ!どれほど心配したと?そのような身体で護衛もつけずに!」

「…ごめんなさい…だって…だってあなたが…」
そこまで言うと、ウンスは子供のようにしゃくり上げて泣き出してしまった。

「イムジャ…こちらへ。俺のせいですか?お願いですからそのように泣かないで…」

腹をつぶさぬよう、そっと抱きしめ髪を撫でる。俺の腕の中、震えながら泣くイムジャ…どうすれば泣き止んでくれるのだ…

「毎日あなたに逢いたくて、抱き締めて欲しくて、あなたが隣に居ないのが本当に淋しかったの…ひっく…うぅ。勝手なことをして…心配かけてごめんなさい…」

「すまぬ、イムジャ。全て俺が悪かったのだ。風邪をひき熱を出してしまい…赤子が腹におるのに感染してはいかん、治るまでは逢わぬ方が良いかと…イムジャ、もう泣かんでくれぬか?」

その後もウンスの涙はなかなか止まらなかった…

イムジャ…そんなに…苦しかったのか…本当にすまぬ。もう二度と理由も言わず家に帰らぬことはせぬ。

「うぅ…風邪ひいてたの?大丈夫?…ひっく…」
ウンスは涙の止まらぬ眸でチェ・ヨンを見上げ、頬に手を当て顔を引き寄せるとキスをした…

「うふふ…しょっぱい。熱はないみたい…」

「はい、もう治ったので今日は家に戻るつもりであった。イムジャ本当にすまなかった」

「あなたが他に女の人でも出来たのかと…ひっく…思っちゃった…」

「イムジャ!何をばかな!それだけはありえん!」

「うん…わかってる…妊娠中で少しおかしかったの…」

「そういえば、赤子の様子が変だと?何があったのだ?」

「あっ治ったの!赤ちゃんがね、逆子だったんだけど…赤ちゃんて普通頭が下にあるの。でもこの子は逆だったのよ。あなたの居ない3日間…反対向きに寝てたら…いつの間にか治ったわ」

チェ・ヨンが寝台にウンスを下ろす時、たまたまいつもと反対を向かせていたのだ。

「そうであったのか…良かった…爺にも礼を申さねばなるまい…イムジャ…涙を拭いて…」

「あっ!チェ・ヨン…お弁当作ったのよ。食べましょ?」

「ふっ…はい」


イムジャ、すまなかった…これからは間違った守り方はせん…永遠に共に、二人歩いて参ろう…






キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

皆様おはようございます

今回はチェ・ヨン編

いかがだったでしょうか

終わりっぽいですが

まだ続く予定です

逆子の話ですが実話です
私はそれで治りました
しかも治るとすぐわかる
動くところが違うからね

本編止まってますね
だって二人が
なかなか布団から出てこないのです

あちらも早いこと
なんとかしたいのですが
仕事が終わらず

頭働かず…です


お気づきの方いらっしゃるかしら

LAST SAMURAI チェ・ヨン

超~~~かっこいいでしょ

ちまちまのCEO

くまみや殿
の作品でございます
スマホだと見えないか?
パソコン仕様にしてご覧下さいませ

{D409640D-23EF-414C-A888-948645BE607A:01}

ブログの記事の一番下にアップあります
ここのパソコン版をタップ


きゃ~~見えました
萌える~~

やばいでしょ


では萌えたところで

今日も一日ファイティン






{B7694F7F-517D-4072-9802-8A54F5B2C191:01}