54.寝顔 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。


二人が妓楼を出てジオンと別れた頃には、空が紫色に色付いた頃だった。帰り道…ウンスは、チュホンの上で…背中にチェ・ヨンの温もりを感じながら、彼の胸に抱かれ、韓国に居た頃大好きだった歌を口ずさんでいた。

「イムジャ…それはイムジャの世の歌ですか?あなたは歌が下手なのだと思っていたが…違うのだな…とても心地よく胸に響いてくる」


「あの時はわざとよ…私にはあの子を笑わせてあげることぐらいしか出来なかったから…あなたは何とかしろって怒るし
…当たり前よね。私、医者なのに何も出来なかった…あの時も…今も…あっ…辛いこと想い出させちゃったかな?ごめん…ね」

あの時はすまなかった…本当にイムジャを天人だと思っておったゆえ…イムジャに治せぬ病ならそれが運命なのだ…頼むからそのように己を責めんでくれ」

「私なんて現代の器具や薬がないと何にもできないの…テヒさんの傷は治せても…心までは癒せない…妓生の辛さも…そこから助けてあげることも出来ない…」

「何故そのようなことを?テヒに何か言われたのか?…イムジャ、こちらを向いて」

ウンスは下を向き首を振る。手綱から手を離したチェ・ヨンはウンスの細い身体に腕を回す。


「…イムジャの声の震えなど隠していてもわかります。あなたが俺の腕の中で泣いておるのに、理由もわからぬ俺は、阿呆ではないか…俺など頼りにならぬから必要ないと?」

ウンスは、自分の頬に触れているチェ・ヨンの大きな手にすがりつくように頭を預ける。優しく触れる長い指がウンスの涙を掠め取る…

「ううん…あなただけ側にいてくれたら何も要らないくらい…あなたが必要よ…」
ごめんねと自分の肩の上にあるチェ・ヨンの頬に唇を寄せる。

「ちゃんとあなたに話すわね…テヒさんは…あなたが居れば心安らかにいられるのよ…」

「どういうことですか?」

「彼女…あなたが好きなの…さっきね二人で話した時に
…あなたに…一日…数刻で良いから自分を買って欲しいと…ただ隣で話がしたい、お金は自分で払うからって…」


_______(医仙様…お願いがございます…一日…いえほんの数刻でも良いのです…チェ・ヨン様と共に過ごさせて頂けないでしょうか…?もちろんこのような穢れた軀…共寝など考えておりません。ただ隣に座り…そのお顔をお近くで拝見させていただけるだけで良いのです。お代はもちろん私が…)

(…ごめんなさい。それは出来ません…彼を傷つけることになるから…彼を悲しませるためにこの地へ戻ってきたわけではないの。テヒさん、私がどこから来たか知っている?)

(はい…噂では天より来られたと…)

(ええ…まぁそんなところね。私ね、もと居た場所に帰れる機会があったの…でも全てを捨てて彼の元へ戻ってきたのよ。あなたの眸を見ればその想いが真実なのだとわかるわ…医師としては、その願い…叶えてあげたい…でも彼の妻としての私には…本当にごめんなさい)

(…医仙様…良かった…やはり思った通りの方ですね。はいどうぞと言われたら薬を使い…良からぬ事をしていたかもしれません。妓生には秘薬があるのですよ…チェ・ヨン様の奥様があなたのような方で良かった…)

(テヒさん…もうこんなことしないでね…ねえお友達になりましょ?外には自由に出ても良いのよね?一緒にご飯を食べたり買い物に行ったり…)

(いけません!お偉い方の奥様が…しかも医仙様ともあろうお方が…私のような妓生と友だなどと…チェ・ヨン様にも叱られてしまいます)

(良い?人は誰しも平等なのよ!それにね、彼はそんなこと言わないわ…友が出来て良かったですねって絶対に言ってくれる。ここの誰かが病になったりしたら飛んでくるから…ねっ?)

(医仙様…はい…本当に宜しいのですか?ありがとうございます)

(だから…悩みでも何でも相談してね…また明日消毒に来るわ。ほら泣かないで…)__________



「イムジャは…なんと申したのですか?」

「それは出来ないって言ったわ…だって逆の立場だったら辛いもの。あなたに、知らない男と一度だけ食事してくれなんて言われたら…」

「あ~もう!また…泣かんでくれと言うのに!俺が死ぬまで絶対に口にする事のない台詞であろう」

「…わかってる。だから断ったの…それでね…私、テヒさんとお友達になったのよ。傷が治ったら一緒に出かけても良い?」

「…あなたと言う人は!しっかりと心も治療をしてきたのではないか…テヒが喜んでおったのでは?まぁ妓生と友とは…いろいろ言う者も出てこようが、俺は一向に構わん。」

「やっぱりね。あなたならそう言ってくれると思ったわ…私は彼女にその位しかしてあげられないから…」

「だめと言うてもきかぬのでしょう…イムジャ、忘れておったのだが、明日…いや既に今日か。陛下の元に参る時までに決めねばならぬことがあるのだ」
チェ・ヨンはチュホンをゆっくりと歩かせながら手綱を握りなおす。

「何?決めなきゃいけないことって」

「あなたは今後どうしたいのだ?俺の妻として家におるのか…医仙として典医寺へ参るのか…それとも他に何かやりたいことがあるのか、イムジャの意思を確認せねばならん」

「あなたはどうして欲しいの?本当は考えがあるんでしょ?」

「ええ、家におるより…典医寺に居てくれた方が守りやすいのだが。」

「同じ意見よ…やっぱり私に出来る事は医師しかないから。かといって町医者になったら…心配性のあなたが、毎日私のところにきて王様に怒られそうだし、テマン君やトクマン君がずっと私に張り付いてなくっちゃいけないだろうから可哀想…典医寺が一番ね。あっ!トギはどうしている
の?」

「母親の体調が悪いとかで、本貫の地へ数年前に戻りました。そう遠くないところです…そのうちに、母親の様子を見に行ってやらねば」

「そうなの…心配ね。トギ…無理してないと良いわね。すぐにでも診察に行きたい所だけど…やることがいっぱいだわ。結婚式して披露宴して、あなたのご両親にもご挨拶に伺わなきゃね。テヒさんの怪我もあるし」

「イムジャ…すまぬ…あなたは…」

「チェ・ヨン、そんなことは良いの…ほら家に着いたわよ。王様のところに行く前に少し眠れる?久しぶりに細かい縫合で疲れちゃった」

チェ・ヨンがウンスをチュホンから抱えおろし、そのまま寝屋まで連れて行ってくれた…

「イムジャ…先に休んでてくれ。少しやらねばならぬ事がある」
そう言うと優しく髪を撫でる…
本当は…用などない。このまま一緒に布団に入れば、自制が出来ないのが分かっているからだ。ほんの僅かな時だけでも、ゆっくり寝かせてやりたかった。この俺が、欲を抑えられぬとは…イムジャ…あなたには勝てぬ…

「わかったわ…早く来てね」

はいと言って書斎に行き、頭に入らぬのに書をめくり…一刻ほど経った頃…足音を忍ばせ、寝屋へ入ると、そこには…寝台の上、寝ているはずのウンスがいなかった!チェ・ヨンが腰の小刀に手をかけた時…油火に照らし出されたウンスが床の上で扉の方を向き、足を抱えるような格好で丸くなって寝転がっているのが目に入る…

「イムジャ?!大丈夫か?」
慌てて抱き起こし声をかけると、チェ・ヨンおかえりなさい…もう朝なのと寝ぼけ眼で呟くと…チェ・ヨンの首に手を回し、また直ぐに眠りについてしまった。

俺が戻るのをここで待っていてくれたのだろう…

俺の帰りを心待ちにしてくれる人がいる…

何とも言えぬ心地よさだ…

そのようなあどけない寝顔で…

あんまり俺を煽らんで下さい…

これからは毎日見られるのですね…

あなたの寝顔を…

イムジャ、ありがとう…






(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃(´-┃

皆様、またまた汗
こんな時間にこんばんはまっくろくろすけ
今日は長すぎた感が…走る
ごめんねぇうがっ
飽きちゃうかな・・・・・・・2
そしてトギ出して見たのですが
どこかに書いちゃってたかなと
読み返してたら
更に遅くなりましてあ゛ぁ゛っ
結局読みきれず居眠り
もし別の設定のトギが笑
未来へと…の中に出ていたら教えて下さいガクリ
修正しますぺこり


今日書いてて思ったのですが
やっぱり、こういう話苦手だわぁ涙
本当はもっとテヒに
色々させようと思ったんだけど
出来ませんでした!!
何度も書き直したのですえー

終いには友人にしちゃったし爆
あんまり嫉妬とかorz
相手を不安にさせるとかなにっ!?
得意じゃないようですごめんなさい
いつも二人には
Wハートラブラブでいて欲しいWハート

でもリクのお話
頑張って書きまする~喜びの棒人間

今日は長すぎなのでこの辺で( ー`дー´)キリッ

おやすみなさい居眠り


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