シウルが放った矢は、正確にドユンを捕らえている男の腕を掠めた!ここで誉めてやらねばならぬのは、ウンスを早く開京へと連れ戻さねばならないため、余計な怪我人を出さぬようにと…
腕を掠めるに留めたのだ。着物の下の皮一枚だけを確実に掠める…かなり腕があがったと言えるだろう…
チェ・ヨンはシウルの気持ちを察し横目に見ると、目を綻ばせた。
男達が驚きうっ!っと手を放した隙に、前のめりに倒れこんだドユンを後からテマンが抱え上げ、おぶって走る!
小さな身体のテマンであるが、さすがチェ・ヨンと常に共に居るだけのことはある。軽々と自分より大きく、ぐったりと気を失っているドユンをおぶりながら走っている。
「あっ!おいこら!待て!」
質屋の店主がそれに気付き、追いかけろと手下に向かって叫んでいる。
「シウル!」
「はいよ!」
シウルが追いかけようとしている男達の周りに矢を射る!もちろん当てぬように正確に。それは…二人を追えば的にされると言う事を意味している。
「何をやってるんだ!早く追え!こいつらも何とかしろ!二人は女じゃないか!女は使い道があるから殺すなよ!」
男達が剣を抜き、店主と思われる男を背に飛びかかってくる!
チェ・ヨンは鬼剣も抜くこともなく相手の剣をいとも簡単に避け、蹴り飛ばし腕を捻り上げ地面に転がす!蹲った男達に向かい、ヨンホが鞘から抜いていない大剣を思い切り振り下ろすと皆気を失ってしまった。
「なんだ!こやつら!まるで手応えがないな…つまらん。もう遊びは終わりにして帰らぬか?時間も時間だ」
「そうだな…おい!お前…もうお前一人だ。どうするのだ?剣を抜いて欲しいか?」
「ちっ!くそ…あのガキを返せ!俺のものだと言っただろう?お前は金を持っていそうだな…はっ!金で肩をつけてやらんこともない」
「ヨンホ…斬り捨てろ!」
「あぁ!それが一番手っ取り早いであろうな」
と言うと鞘から大剣を抜き放ち、店主に向かい斬りかかる!
「うわぁ~~!助けてくれ~~!わ、わ、わかった!わかっって!」
ヨンホの大剣が店主の着物の腰紐を切り裂く!少しでも動いていたら死んでいたことだろう…落ちた腰紐を恐ろしげに見つめながら、力が抜けがくりとしゃがみ込んでしまった。
「阿呆が!命があっただけ良いと思え!シウル!この町のスリバンは知っておるか?」
「あぁ、知ってるさ、開京から目と鼻の先だからね」
「呼んできてくれ!こいつらを共に役所へ連れて行ってくれぬか。俺は急ぎ、イムジャとドユンの怪我の具合を見てくる」
「チェ・ヨン…ありがとう。早く行きましょう。骨折しているかもしれないわ…」
「はい…じゃぁここは頼んだぞ!」
と、ウンスの後ろにヒラリと跨る。
「ああ、任せといてよ!」
「お前たちが来ずとも…先に開京へ戻るつもりでおる。良いか?」
「追いつくから先に行っててよ!そろそろ急がないと、今日中に着かなくなるよ!野宿するかい?」
「いや…陛下が心配なさるだろう…イムジャ少し急ぎます」
「わかったわ!」
ウンスはギュッとチェ・ヨンの腕にしがみつくのだった…











o<( ´∀`)っ┌iii┐ Merry X’mas
皆様おはようございます!
昨日はどんなイヴをお過ごしでしたか
私は淋しく一人
酒を呑んでおりました
子供達はお出かけ
この歳になると独り身の
淋しさが身に沁みまする~
クリスマスが終わると
後は大掃除(TωT)
そして年越し
1年は本当に早いですね
では素敵なXmasを
アンニョン

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