その日の夜のことである。
―チェ。ヨン!お帰りなさい!
ウンスはいつものように嬉しそうに、はぐときっすでチェ・ヨンを出迎えた。
―只今戻りました。イムジャ…何か良いことでもあったのですか?顔が緩んでいますが?
ウンスを抱きしめたまま話を続けるチェ・ヨン。
―わかる?今日ね、ソナさんて可愛らしい人が足を捻挫して典医寺に来たのよ。
―あぁ…武閣氏のソナですね?ちゃんとジフが連れて行きましたか?
―ええ、ジフ君が抱っこして来たわよ!なんだか見ていて昔を思い出して懐かしくなっちゃったわ。私もここへ初めて来た時、嫌だと言うのに無理やりあなたに抱っこされて…。
笑いながら、チェ・ヨンを見上げる。
―…そんなこともありましたね…あの時は本当に…
ウンスはチェ・ヨンの胸をパチンと叩く。
―もう!今となっては良い思い出でしょ?何を謝ろうとしてるの?ふふ。私、抱っこされたのなんてあなたが初めてで…実はとっても緊張してたのよ。あなたは慣れてるみたいだったけど…あの時のあなたの目が今でも忘れられないわ…深い哀しみの中に居るような瞳だったのに、あの時一瞬だけ瞳の奥深くが笑った気がしたの。あれで好きになったのかな?気になって仕方なかったわ…。
―うっ…うん…俺だって数えるほどしか…メヒと魯国公主様だけです…あの時の俺は、イムジャの香りに魅了され、心が波打ち引き込まれておったのですよ…それにあなたときたら死ぬ目におうたというのに、負けん気が強くて…。
―ふふ、今はそんな話じゃなくて…ねぇ、あの二人なんだけど、ちょっと良い感じなのよ…ソナさんもジフ君もお互いに意識してるみたいなんだけど…
―あのジフがですか?本当に?あのソナと言う女子は、正確には武閣氏ではなく叔母上の私兵らしいのですよ。先ほどの戦い振りから見るとかなりの腕前で…迂達赤でも数名しか勝てぬでしょう…
―迂達赤よりも強いの?華奢に見えるのに…ソナさんてすごいのね?あっ!?それでね、相談なんだけど…
―はぁ~…聞かずともわかった気がします…。イムジャはまたそんなお節介を…
―だって、ジフ君が自分から女の人に興味を持つなんて初めてじゃないかしら?いい機会だと思うのよ?
―まぁ、それもそうですが…ちょっと陛下の身辺に気になることもあり、先程も叔母上にいずれソナを借りれぬか頼んでおったところだったのですが…
―そうなの?じゃあその任務にジフ君も参加させて!ねっ?お願いっ?
ウンスお得意のあの顔でお願いされると、幾つになっても弱いチェ・ヨン…
―そうですね…迂達赤からも腕の立つものをと思っておったので、ジフを就かせることにしましょう。
―チェ・ヨン、ありがとう!
ウンスは嬉しそうに微笑み、チェ・ヨンにキスなどしていたが、チェ・ヨンは少し心配であった…はぁ~とまた一つため息が出る…













またアプリに40000文字以内にしろと怒られ


仕方ないので分けましたヨン
続けて8と言う事でUPしますね
すんまへん

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