この手…普段はなんでもないのだが、なぜかこの所刀を取りこぼしてしまう…気持ちが揺れているからなのか…自分でも良くわからない…何とかせねば自分だけではなくイムジャや王までも危険に晒す…このままではいけない…
…寝不足と言うたからには寝台で休まねばイムジャが怒るであろうと横になってはみたものの、イムジャを椅子などで眠らせるなど己が許せる筈もなく、思わず腕を取り引き寄せてしまった…
イムジャが倒れこんでこられた時には、イムジャの香りが俺を惑わせ、抱いてしまうところであった…俺の理性などイムジャの前では無いも等しい…
せめてイムジャの姿を見ないようにと、意思と反する瞼を右腕で押さえつけ、左手はイムジャの身体に触れぬよう、イムジャと手を繋いだ…イムジャに教えてもらった恋人繋ぎと言うつなぎ方だ。小さく、柔らかでちょっとひんやりした手が心地よい…
肩が触れ合う…意識するなと言う方が無理な相談だ。俺はなんと馬鹿な事を…
耐えるしかあるまい……。
しばらくゴソゴソと動いていたイムジャだが、こちらを向くように横になり、そのまま本当に寝てしまわれたようだ…寝息が聞こえる。相変わらず子供のようなお方だ。いつも俺を信じてくれて居る。
布団をかけず寝てしまわれたので寒いのであろう…俺に近づき暖をとろうとしている…
そっと起きて布団をかけようとしたが、イムジャの手が俺の服の合わせを掴んで離さない…
以前、キ・チョルの屋敷で俺の服を掴んだ時の事を思い出し、あの時の様に胸が痛んだ…でも、あの時とは違う…。今は俺だけのイムジャだ…。俺だけが、共寝する事を許される…。我知らず笑みがこぼれる。
イムジャを起こさぬよう、足で布団を持ち上げ、布団をかける。
どうせ朝まで目を覚まさぬのであろう…
今だけなのでと、ウンスをそっと抱き寄せ、胸に抱く…。柔らかく暖かい…ウンスがうぅ~んと息を吐く…
女人とはこんなにも触れると気持ちが良いのだとチェ・ヨンはウンスに触れるたび想う…
………拷問に近いものはあれど、それ以上に、今までにないような幸福感に満たされ、ウンスの香りに酔いしれながら、眠れるはずもないと思っていたチェ・ヨンの心も安らぎ、癒されいつしか眠りについていた………。
只今娘とウォーキング中

帰ったら風呂後、相続者たち観ます

ではアンニョン


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