ウンスは二人の間に割り込み、キ・チョルの手を掴んだ!
ーお願いよ!チェ・ヨンには何もしないで!私が行くわ!天界に一緒に…だからやめて!
ー医仙!なにを!凍りついてしまいますぞ…
キ・チョルは慌てて手を離す。
…が、キ・チョルも力を使い果たしており、丹田にはほとんど気はなく、その場に倒れてしまった…
ーチェ・ヨン!チェ・ヨン!大丈夫!?
嫌よ!逝かないで…
ウンスはチェ・ヨンの顔に触れ…そして首の脈を確かめた…氷のように冷たくなっていて、あまり脈は感じられなかった…
ーウッ…
チェ・ヨンは身体が動かず、話すことも出来ないでいた…
イムジャ…泣かないで下さい…私は大丈夫です…イムジャを置いて…死んだり…しま…せぬ…ただ少し…眠いだ…け…
ウンスは冷たくなったチェ・ヨンに、必死に心臓マッサージと人工呼吸を繰り返す。そして着ていたマントを脱ぎチェ・ヨンに掛け身体をこすり温める。
ー嫌よ…だめ!チェ・ヨンお願い…一人にしないで!私を守ってくれると言った武士の約束…忘れてないわよね?ねぇチェ・ヨン…?嫌よ!
涙が止まらない…
ウンスの頬を涙がほろほろと流れ落ち、チェ・ヨンの頬を伝う…
暖かい…薄れそうな意識の中でチェ・ヨンは感じていた…。
ウンスは彼の心臓の鼓動を聴こうと胸に耳を当てた。
ドクン……ドクン……ドクン…
ゆっくりではあるが、心臓は動いていた。
ウンスはホッとする…
ーチェ・ヨン!眠らないで!絶対助けるから!
ウンスはチェ・ヨンを抱き起こし、自分の体温で温めようと、着ている服の胸元を開きチェ・ヨンをかき抱いた…
