ーまったくこの方と来たら、子供のようだ…
ん?慶昌君様が寝ておられる室の周りじゅうにこの屋敷の兵が張り付いている。
さっきは居なかったはずだ。何故?
急ぎ慶昌君様の安全を確認せねば。
ウンスは何事?と思ったが、何も言わずに彼の後を小走りに着いて行った。
室の中から、アン・ソンオが急ぎ出て来た?
ー何故?こやつが?
「慶昌君様は眠っておられる。私の部下達だ。迂達赤ほどではないが、心配には及ばぬはず。護衛に当たるゆえ、安心してください。朝食は?」とウンスに聞いた。
「実は昨日から何も食べて居なくて…私を守ってくれるという人は居るけど、どうも食事のことには気を使わないので…」
昨日の状態で、いつどうやって飯を食わせろと?生きて居ただけでも…
チェ・ヨンはウンスを軽く睨んだ。
それにしてもどうもおかしい。嫌な予感がする。どうする?中に入ってみるか?
「食事の準備が出来ました。さ、どうぞこちらへ参りましょう。」
ーウンスが飯と聞いてあまりに嬉しそうな顔をするので後ろ髪を引かれつつ一緒に行くことにした。
「こんな田舎料理が口に合うかわかりませんが…」
「私ってなんでも良く食べるんです。辛いキムチは懐かしいけど平気よ。出された物は全部平らげちゃうわ!」
ーチェ・ヨンはこの不安はなんなのか、やはり確かめに戻ろうか悩んでいた。
慶昌君様の部屋には、徳成府院君キ・チョルが来ていた。青い顔をした慶昌君様に話しかけた。
「大声を出せば、チェ・ヨンが気づきましょう」
「ヨンを呼べば…来たらどうするのじゃ?」
「わかりませんか?あの者は慶昌君様をかどわかし連れ出しました。」
ーこのようは子供相手にわしも大人気ないのう…はっはっ
「誤解だ」
ーヨンは悪くない。余はどうしたら良いのじゃ。
「慶昌君様を擁立し再び王にと望んでおります。」
「違う。そんなはずはない。」
ー涙が溢れて来た。ヨンを守らねば。
「近衛隊隊の隊員は開京にて取り押さえました。慶昌君様の叔父の現王の命令です。
あとはチェ・ヨンを捕らえ王に差し出し、酷刑を科すだけにございます。大罪人ゆえに」
「罠にはめられたのじゃ。私にはわかる。ヨンはただ…」
「そうでございます。私が仕掛けた罠です。」
ーもう少し賢いと思っていたが、チェ・ヨンもまだまだだった。つまらん…
「どういうことだ?」
「私の性が策士なのでございます。」
「なぜだ?」キ・チョルはなぜヨンを…
「目的はいくつか…まずチェ・ヨンを手に入れます。さすれば医仙もおのずと我がものに。加えて私は新王がど~~も気に入りませぬ。少し訓育して差し上げねばなりませぬ。いっそ、慶昌君様が復位なさるとか…もしお望みなら私が尽力いたしますぞ」
その頃、ウンスとチェ・ヨンは食事をしていた。とは言ってもチェ・ヨンはとっくに食べ終え、ウンスを待っているだけなのだが…どうにもチェ・ヨンは落ち着かず早く慶昌君様の元に戻りたかったのだ…
ーまた、この方は本当によく食べる。前にも思ったが迂達赤の若い奴ら並みに食う。
この細い体のどこにそんなに入るのか…
呆れて何も言えない、はぁ~。見ているだけで腹がいっぱいになるようだ。
「ご遠慮なく」アン・ソンオは言った。まだ徳成府院君様が話しておられるはずだ。
ちょうど良い。医仙にもう少し食べるものを出し長引かせねば…
さすがにしびれを切らしチェ・ヨンは…
「一体どれだけ食べるのですか?」
「うるさいわね!黙ってて。シャラップ!」
「はぁ~よくそんなに入りますね…」土産でももらいそうな勢いだな…
「食事中は犬も叩くなって言わない?食べられる時に食べておかなきゃここじゃ、また次いつ食事にありつけるか…」ウンスはキレ気味に言った。
ー昨日の朝よ?朝!あの波止場で食べた海鮮鍋から何にも食べてないんだもの!お腹空いて当たり前でしょ?あなたがおかしいのよ。何食も食べなくても、戦って守って馬にも乗って…人はね生きるためにご飯食べるのよ!それも美味しくね。車みたいにガソリン入れりゃ済むってもんじゃないんだからね!?わかった!?…と言ってやりたかったが、ここはぐっと我慢して食べ続けた。。。
「わかりました。ではお先に慶昌君様の所へ戻ります。食べ終わりましたらお戻り下さい」
間髪入れずアン。ソンオが…
「隊長」
ーまだ合図がない…もう少し時間をかせがねば…
「はい」
ーなんの用だ?早く戻りたいのだが…チェ・ヨンイライラしていた。
中途半端ですが、明日もお仕事なので

二週間連続6連勤はきついです…

おやすみなさい(¦3ꇤ[▓▓]

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