長い夜…5 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。



細く、力を入れて抱き締めれば折れてしまいそうな柔らかな体…

近づくと更にウンスのなんとも言えぬ良い香りが強くなる。

ウンスは眠りながら顔だけ擦り寄ってくる。まだ寒いのだろう。
吐く息が暖かくくすぐったい。
自然と笑みがこぼれ、優しく髪に口づけた。

これからは、毎夜イムジャとこのように眠れるのだ…俺はなんて幸せ者なのだろう。今まで、いつ死んでも良かったが、これからは「正面突破」はやめ策をねりイムジャと王をお守りせねば…


ー父上…“見金如石”…“黄金を石のように思え”との教えを守り生きて参りました。

金も女人もこの命さえも興味がなかったのです。あの時より…

そんな私にこの方が蹴りを入れてくれました。“生きろ”と…

父上の言わんとする事がわかりました。
ー初めは小さな欲でした。
この方の笑顔を遠くから見ていたい…
{B3B3D907-094F-4D08-9985-B767FB026064:01}



この方のお側でお守りしたい…
{4B147EEA-D3D5-4968-A4EB-1DDBC5CFBCED:01}





髪に触れたい…
{2E8F59FF-D8A1-4FC4-9C2C-15A844916675:01}



俺以外の誰にも触れさせたくない…
{AE651847-E7A8-4647-A5F0-22DF7C6CBB8F:01}



抱き締めたい…
{25489643-29F5-46E2-929B-A8D112A60CF0:01}



口づけをしたい…
{03AA0A83-BB4C-4E8A-8AE9-9A5982352903:01}



この方を天界に帰したくない…

一生守るから俺の側にいて欲しい…
{EB0CE31C-87F3-4518-A2A5-87044E250FA9:01}


ー父上、人の欲深さを知りました。何も欲した事のないこの私が…


ひとたびだけ、お許し頂きたい。
このお方だけ、欲しても良いでしょうか?
後には何も入りませぬゆえ…

{B8D76923-C861-432F-8C95-ADD6816B1D60:01}



父上にも会うて頂きたかった。とても美しく清らかで強く、何事にも臆する事のない子供の様なお方です。

何度となくご自分の命をかけ私を守り、天界を捨て私と共に生きる道を選んで下さった…まさに天女です。

人は良くこう言います。
ー恋い慕う者のためなら死ねると…

私は違います。この方をどんな荒波からもお守りするため、何事があろうとも生きて参ります。

父上…私にはまだまだやらねばならぬ事が多いようです。そちらには行けそうにありませぬ…




ー突然ウンスが息も荒くうなされていた。

「イムジャ、イムジャどうしましたか?また、怖い夢でも見ましたか?」

「イムジャ!ウンス!ウンス!」
ーチェ・ヨンは起き上がり、ウンスを抱き起こした。