チェ・ヨンは壁に背をもたれ、私は彼の胡座の中にすっぽりと収まり、いつものようにヨンに寄り掛かり抱きしめてもらっていた。少し気持ちが落ち着いてきた。
どうしよう…ウンス…でもこの人にも話さない訳にはいかない…どうしたらこの人を
、私達の未来を守れるかしら…
ーさっきの夢で、ウンスは今までの事が1本の線で繋がってしまった。そう…はっきりわかってしまったのだ…
華佗の形見だと言っていたMAIDE IN KOREAの手術道具、私が使っていたものと同じプロジェクター。そして手帳…手帳はまだ私の物ではないが、どのみち手にするのだろう…
あれが本当に華佗と呼ばれていた人の遺品であるならば…
そう…歴史上、華佗と呼ばれていたのは私なのだ…私が華佗その人…?(鳥肌がたち言いようのない不安に襲われた)
勘の良いチェ・ヨンが、私の顎を優しく持ち上げ顔を見つめる…
「まだ話せませんか?」
「…もう少し待って…。」彼にしがみついた。怖くてたまらない。どうして私が…
彼は、私を強く抱き締め、髪をそっと撫でてくれていた…
何故今まで気付かなかったの?
フィルムケースに入ってた手紙には
「そう、私は未来のウンス…」
はっきり書かれていたじゃない。
彼と歩いた道を、1人で歩いていると…
それも私の字で。
あの時は、私の命よりチェ・ヨンの心が壊れてしまう事の方が心配だった。王妃様が生きておられて、もうこれで大丈夫。貴女のお陰で未来が変わったわね。未来のウンスありがとうって…それで終わりだと思った…
本当にそう?
いぃえ、違う。私は気がついていたわ…ただ、このまま優しく時が過ぎてくれるのではと思っていた。彼との輝く未来を…
それなのに、私は明日、命の危険な彼をこの地に置いて、天門をくぐらなければいけないの?
そして、病院へ行って手術道具にプロジェクター、手帳を探してまた天門をくぐりここより100年も前の世界にたった1人行かなければいけないの?
そんなのはごめんよ…じゃあどうしたらいい?いやよ、離れたくなんかない。死を覚悟で毒まで飲んだのに……
ーたとえ天の意思に逆らう事になっても彼と離れない…
チェ・ヨンの手が優しく私の頬に触れた…
涙がいつの間にか溢れていたようだ…
チェ・ヨンを見ると心配そうに私を見つめ
私の頬にそっと口づけた…
この時のチェ・ヨンカッコ良かったですよねー
振り返って二人見つめ合い、口許に柔らかい微笑みがあって…
イムジャを好いております。何に変えてもお守りいたします…
信じているわ、愛してる、貴方を…
では午後からもファイティン

