
舞鶴小学校の北側にある古本屋さんです。
小学生の時からあることは知っていたのですが、30年経って初めての入店です。
大人になって、ようやくそのお店の良さが分かることってあるんですよね。

すごい。本の量です。
新刊本と違って返品できないので、整理が大変そうです。
ラジオから小さくもれる地元放送局の音が妙にマッチしています。
何故か落ち着きます。地震で崩れてきても、「それはそれでちょっと幸せかも」と思ってしまいます。
店主に聞くと「三十数年やっている。山梨県関連の本を主に扱っている」とのことです。
なるほど、私が小学生の時はオープン間もなかったのですね。その時から風格があったような気はしますが。
品揃えはおっしゃる通り、山梨県関連のものが多いです。
山梨県関連の古本をこの店ほど扱っているところはないのではないでしょうか。
(よく知りませんが、恐らく東京にもないでしょうから、そういう面では日本一かもしれません)
と、思うくらいに大量の「山梨関連本」。
品切れ重版未定の山梨本とか、絶版の山梨本を探している方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。

裏通りにも当然大量の本。
レコードも沢山扱っています。
そうだと思いついて、深沢七郎さんの発禁本「風流夢譚」があるか聞いてみました。
「それがねえ。」と言ったまま、何だか本だかレコードをガサゴソしています。
「探してくれてるのかな」と思っていると、
そこへ、先ほどのラジオとはうって変わって大音量の音楽。
「な、何だ?」と思いながら、ビートルズだと気づきました。
「ああそうか、僕の年恰好を見て、こういうのが好きだと思ってかけてくれたんだな」
なんて思って聞いていると、
大音量でジョンが「NO REPLY、NO REPLY」と叫んでいます。
その刹那、体にビビっと電気が走りぬけました。
そうです。その曲はなんと、
「NO REPLY」(返事がない)
ではないですか。
すごい、すごすぎる。斬新だ!ドラマみたいだ。
夢みたいだけど、これは現実だ!
ちょっと震えている自分がいます。
こんなお店見たことも入ったこともありません。
「これは意識的にやっているのか?たまたまか?」などと頭をかけめぐります。
聞くのも何か野暮に感じ、
「俺はわかったぞ」
的な雰囲気を漂わし、意味不明な笑みを浮かべることにしました。
(気づいたがどうか分かりませんが)
その後、古書店市で出品されている本を見せてくれ、
「風流夢譚」は1万5千から2万円でした。まあ、これは諦めました。
結局、「REPLY」はしてくれましたが、やはり、あの曲をかけた後にしたかったのか?
最後までこの謎は解けぬままでした。
今度、誰かに本を尋ねてほしいと思います。
その時には、「~ありますか?」と、ありそうな本を聞いてほしいと思います。
そこでビートルズの「YES、IT IS」がかかったら間違いありません。確信犯です。

最後はこの2冊を買いました。
懐かしいです。「スポーツものがたり」は、小学校の時に読んだ覚えがあります。
興味のある方はお貸ししますので、どうぞお問い合わせ下さい。