先日、東北に住む理容師さんからメールをいただきました。
お会いしたことはないのですが
もう5年も私のブログを読んでくださっていた、とのことです。
ありがたいやら、お恥ずかしいやら、ですが
メールの内容を、こちらに少し掲載しても良いという許可をいただきましたので書かせていただきます。
ご両親と一緒にお仕事をしている中で
なかなか自分の意見を認めてもらえず
性格も合わず
いっそ、独立をしようかと悩んでいる、とのお悩みでした。
皆様でしたら、どうしますか?
誰一人、自分と同じ条件の人はいませんから
あくまでも、それぞれ置かれている状況下で判断をすることです。
その理容師さんについては、結局のところ
まだ資金も足りず、独立は難しく
もう少し今の状態でがんばる、という結論になりました。
私のような一人サロンであれば
自分の思うように、やっていけるという自由さはありますが
その反面、責任もすべて自分一人で背負うことになりますから
覚悟も必要となります。
私も、親が一緒に仕事をしていた頃は
親の意見も取り入れながら、顔色も見ながら
ときに、厳しいことを言われながらやってきたので
ご相談者のお気持ちは、すごく理解しているつもりです。
ただ、ご両親と一緒にお仕事をされているその環境
実はとても学びがあるはずです。
ご夫婦でされている場合も
ご兄弟でされている場合も
身内というのは、他人より遠慮がありません。
ですから、意見し合うことができます。
また、そうしなければいけないと思います。
私は、父が病でお店に立てなくなるまで
東京のサロンから帰ってきてから
30年近く一緒に仕事をしてきました。
以前にも、ブログに投稿しましたが
父が20代の頃に書いた営業日誌を読んでもわかるように
非常に厳しい、また考えが冷静な父でしたから
何かにつけて注意をされ指摘をされ
なかなか認めてもらえず
褒めてもらえず
そんな日々を送ってきました。
でも、それがあっての今の自分です。
人とのご縁もそうですが、出逢ったことには必ず意味があり
そこで学ぶために出逢いはあります。
家族というものも実はそうです。
許せない気持ちが強い人は、許せない出来事ばかり起こります。
「許す」気持ちを学ぶために。
「自分は正しい、間違っていない」という気持ちが強い人には
理不尽な出来事が起こります。
人生正しい、正しくないだけではないということです。
このあたりは、少し難しいですね。
お話を戻して
先ほどの理容師さんとは関係なく
同じように思われている方はたくさんいらっしゃると思います。
独立をされるなら、その準備を自分ですることです。
お金を貯める、物件を探す、そこから始まるすべてを自分の力でやることです。
他のサロンに移るのであれば
それも自分で探すことです。
ただ、どこに行っても必ず人間関係というものはあり
自分の思い通りにはいきません。
勤め先に嫌な人がいて、どうしても耐えられず辞めて
別の職場に移ったけれど
また、嫌な人がいて…
そんなことを言われる方もいますが
それは当然ですね。
逃げても何の解決にもなりませんし
自分が変わらなければまわりは変わりません。
私は、恥ずかしいことに
つい何年か前まで父には年に一度くらいは
ほんのささいなことですが
注意をされたりしていました。
50歳を過ぎてもです。
「恵美、怒らないで聞けよ」そう前置きして
それはそれは冷静に話してくれました。
ありがたいことです。
20代、30代、40代・・まだ若い年代で
人から注意をしてもらえなくなっている人、要注意です。
誰もが、そこにいること
その家族の一員となったことには意味があります。
「縁を切る」という言葉もありますが
普通は、変えることはできない状況です。
夫婦で別れることはありますが
それをしてからは、また別の苦悩が生まれることもあります。
人生、さいごのさいごまで課題があるんです。
たった一度の人生、変えることのできないまわりを責めて生きるより
自分を変えていく努力をしたほうが
ずっと楽しくて、良い方向にいきます。
目の前の人が、しかめっ面をして嫌だな、と思ったら
自分は笑顔でいればいいのです。
そんな簡単に思えることが実は一番難しいかもしれませんね。
私も、まだまだ多くの課題を残し
時に頭を抱え、ため息をつきながら
でも、明るく強く朗らかに頑張っていきます。
すべて自分しだいです。