1 台風19号の影響
台風19号は大きな被害を関東地方にもたらしました。
まず、被災された方々には心からお見舞い申しあげますとともに、一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。
関東といっても、場所によって被害は相当バラつきがあったようで、東京都(内陸部)の複数の知人に確認したところ、「それほど雨風ともに強くはなかった」とのこともききましたが、河川のそば、もともと洪水に弱い地域は、自然の力には勝てず、河川の氾濫で被害に遭われたようです。
河川の管理って難しくて、下流から整備しないといけないし…。でも自然の力の前では、人間の力は無力だ、ということを改めて認識させられます…。
ちなみに関西圏は、終日強い風は吹きましたが、雨量もそれほどでもなく、暴風警報が出たことによる公共施設とUSJの閉鎖があったくらいで、百貨店や映画館等も通常営業でした。(関空連絡橋が船にぶつかられ、破壊された、昨年平成30年(2018年)9月4日に近畿に上陸した台風21号は、ホントにやばかった。近所でも、太い木が何本もなぎ倒されていた。あれと比べると全然どうもなかった…。)
すでに、報道されてはいるのですが、エアラインにも大きな影響がありましたので、ふりかえっておきたいと思います。
2 羽田空港の状況
まずは羽田の離着陸ですが、台風19号が接近した令和元年(2019年)10月12日(土)は、国内線に関してはは、次のような状態でした。
jまずは到着便です。ほぼ欠航です。
早朝のデータは確認していませんが、9:49熊本便 9:59札幌便の後は、
10:55のスカイマークの福岡便で到着便はおわり。
これ以降国内線の到着はなし。
離陸便も確認しておきましょう。
10:31のソラシドの鹿児島行で終わりですね。
SNJとANAで同時刻、同ゲートですから、これはコードシェア便ですね。
報道では、12日午後までにすべての旅客便の着陸受け入れを取りやめた、とされています。
首都の空港が全面的に運用停止になるのは、前代未聞のことです。
3 成田空港の状況
成田空港も12日午後までにすべての旅客便の着陸受け入れを取りやめました。
ターミナル内に旅客が滞留するのを防ぐという意図もあったようです。
台風15号のときに、失敗しましたからね…。
その結果、1500名程度が滞留するだけですんだようです。
しかも、対応も割とスムースに行えた様子…。
台風15号の経験が生きた形になっています。
停電しなかったのは大きかったようですね。
4 予想外の機体
なので、もう成田、羽田周辺には飛行機とんでないよね。(高度を3万フィートくらいとってれば別として)
とフライトレーダーを確認してみました。
さすがに、羽田と成田周辺には飛行機は飛んでません。
普段のこの時間帯であれば、列をなして飛んでくる、管制官にとって大変な時間帯のはずなのですが…。
あれれ、1機変なやつが…。
シンガポール航空がダイバートで成田に向かってきてますよ。
運用停止しているのに…。
(フライトレーダーで、矢印が絡み合っているのは、ダイバートしているケースです。)
本来はロスに飛ぶはずだったのに、わざわざ成田にダイバートしますかね。
このSQ12便は、ちよっとネットでも話題になっていたようですが、最終的にどうなったのか確認できませんでした。
5 さいごに
13日も午前中の便を中心に欠航が続き、午後から少しずつ正常化に向けて、動きつつあるようです。
前代未聞の羽田、成田の運用停止でしたが、危機管理という観点では、正解だったと思います。
空港までのアクセス、空港からのアクセス、これも踏まえたうえで、旅客と貨物を流すということは、大変重要な観点だと思います。
成田の1500人は、なんとかベッドで寝かす方法はなかったのか、そのあたりは今後の課題でしょうか。成田近辺のホテルに余裕があるのであれば(今回空室があったかどうかはわかりません)、ホテル代は有償にして、送迎バスで向かうに行ってやるとかであれば、ホテルも儲かるし、旅客も暖かいベッドで寝れたかもしれません。