『ネクスト・ゴール・ウィンズ』を観に行ってきました。
マイケル・ファスベンダー&タイカ・ワイティティ監督のスポーツ・コメディ。
原題は『NEXT GOAL WINS』。
2001年、ワールドカップ予選史上最悪の0-31の大敗を喫して以来、1ゴールも決められていない米領サモア代表チーム。
2014年の予選に向け、米領サモアのサッカー協会会長のタビタ(オスカー・ナイトリー)は、外国人監督の起用を決断。
米国サッカー協会に新しい監督の派遣を依頼し、やって来たのは実力はあるが気難しいトーマス・ロンゲン(マイケル・ファスベンダー)。
アメリカを追われた暴走監督は、早速指導を始める。
世界最弱チームは1ゴールを目指すが…。
タイカ・ワイティティに始まり、タイカ・ワイティティで終わった。
聖職者役で客席に向かって語りかけてくる。
本編中にも出てくるし。
その監督が冒頭で「盛っている」とは言ってたけど、実話をもとにしているそうだ。
かなりコミカルなテイスト。
予告編で『ベスト・キッド』(ラルフ・マッチオ版)をマネしてるシーンがあったけど、その他にもベスト・キッドをネタにしているシーンがあった。
Tシャツの背中の名前はMIYAGIだし。
タビタの願いは1ゴール。
のんびり個性的な選手たちと、熱血ロンゲンは当然ぶつかる。
最初は馴染めていなかったジャイヤ(カイマナ)が、いつの間にかロンゲンの信頼を得るようになる。
実はサッカーだけの話ではなかった。
このジャイマという人は、サモアで第3の性=ファファフィネと呼ばれるトランスウーマンで、世界初のサッカー代表選手でもあるそうだ。
まぁ、なんだかんだあって試合に臨むんだけど、選手たちはプレッシャーに負けそうになる。
辞めると言い出したロンゲンに、タビタが言葉をかける。
そして、ロンゲンは選手たちに自分のことを話す。
何度も出てきた娘ニコールの留守電の声。
そういうことだったのか…。
妻ゲイル(エリザベス・モス)と別居しているのも、そのせいだったんだね。
ギスギスしていたロンゲルは、この地で徐々に癒やされていく。
こういうスポーツもので、盛り上がるはずの逆転劇を普通に見せない。
まさかのダルー(ビューラ・コアレ)が父タビタに話して聞かせるという形式。
話の間に、試合中のシーンが挟まれている。
当然ハッピーエンド。
エンドロールでは、ロンゲン、タビタ、ジャイヤ、ゴールキーパーのニッキー・サラプ(ウリ・ラトゥケフ)のその後が紹介される。
現在では、米領サモアはランキングの最下位ではないそうだ。
そういえば、ロンゲンが車で聴いてたはSiaの「シャンデリア」だよね。
そうそう、サモア諸島は、サモア独立国と、今回の舞台となった米領サモアとに分かれているそうだ。
勉強になりました。