サロマ湖ウルトラマラソンの話し④ | SAKIの爆走日記☆サハラ砂漠マラソン240kmへの挑戦

SAKIの爆走日記☆サハラ砂漠マラソン240kmへの挑戦

RunningStyleホノルル部7期生
ヨガインストラクターSAKIの
ランニング&ヨガな日々♡

こんばんは☆
Sakiです(*^^*)


2015年6月28日(日)
サロマ湖ウルトラマラソンの話
つづき


さぁ、
まだまだ大丈夫。
68km地点の私設エイド斉藤商店さんで
菓子パンと凍らせたブルーベリー、
冷たいタオルをいただいて出発。
今年は会話できなかったけど、
名物おばちゃん、元気そうで良かった♡
ごちそうさまでしたm(_ _)m


70kmのマットを踏んで、
80kmまであと10km。
15:00までにワッカに入るには、
1時間30分以内に走ればいい。
9分ペース。
ケガも無い。
内臓も大丈夫。
呼吸も乱れてない。
・・・が、
ここまで来ると
ゆっくりのんびり楽しいファンランも
さすがに飽きてくる。
数を数えて気を紛らしながら
一歩一歩足を前に。


朝5時スタートし
70kmまで順調に距離を踏んできた。
体に疲労こそあるものの、
ペースは順調。
完走がぼんやり見えてきた。
いや、でも油断は出来ない。
何が起こるかわからないのがマラソン。
一歩一歩確実に。


と思っていた矢先‼︎‼︎
70数キロ。72kmだか、73kmだか
定かでは無いが、
何の前触れもなく、突然それはきた。
睡魔だ。
脱水症状のようなスーーーと
落ちる感じではない。
経験済みなので分かる。
強烈に眠い。
何でこんな時に。
しっかり6時間は寝たはず。
足元がおぼつかなくなってきた。
まわりの人に迷惑がかかる。
転ぶかもしれない。危険だ。


足を止めて、草むらに座り込んだ。
街灯か何かの細い棒があり上半身を預ける。
何人かのランナーに大丈夫?
と声をかけられる。
笑顔で大丈夫ですと応えるも、
眠気がおさまらずまぶたを閉じた。
スゥっと眠りに落ちていく感じがした。
ここまでか。
悔やむ間もリカバリーを考える間もなく
体が一気に睡眠モードに入った。
ふかふかした草のベッドに
心地よい夢でも見始めそうだったその時、
「ここで寝ちゃダメ‼︎‼︎」
女性の大きな声が脳に響いた。


重いまぶたを開けると、
知らない女性が目の前にいる。
「どうしたの?眠いの?」
はい。
「低血糖ね。キャンディーか何か持ってない?」
低血糖?何で私が?と不思議だったが、
ポケットから塩タブレット取り出して、
その女性に見せた。
「塩タブレットでもいいわ。
食べて、一緒に歩きましょう。
座っていたら筋肉が硬くなってしまう」


言われるがままに、
塩タブレットを食べ終わると、
強烈な睡魔が嘘のようにおさまった。
そして彼女と肩を並べて歩き出した。
会話をするうちに意識もしゃんとしてきた。
体内の糖が枯渇したために、
脂肪をエネルギーに変換することも
出来なくなり、活動が停止仕掛けたよう。
塩タブレット、
塩と書いてあるからもちろん
塩分が含まれているが、
グレープフルーツ味でさっぱり甘くて糖分もある。
命拾いした。
{007302DC-3A25-4795-902D-01965C397892:01}


70数キロで、回収車に拾われるところだった。
「次のエイドステーションは
おしるこがあるよ。少し走りましょう」
おしるこめがけてウォーク
からランに切り替えた。
「すごいすごい!いけるじゃない」
彼女は、北海道URCの一人だった。
深い緑のチームウェアを着ている。
見るとブルーゼッケンを付けている。
サロマンブルーだ‼︎
「今年で20回目なの。完走できれば次は、
ゴールド。でも、今日は調子が悪くてね。
もう69歳なの。一回も無駄に出来ないのよね」
すごい‼︎
すごい人に助けてもらったんだ。
サロマ湖ウルトラマラソン100km
10回完走者に与えられるブルーゼッケン。
その人たちのことをサロマンブルーという。
ウルトラランナーの憧れだ。
さらにその上をいくのが
20回完走者に与えられるゴールドゼッケン。
彼女は、そこに王手がかかっている
大事な時に、道ばたに眠りかけた私の元で
わざわざ足を止め、しゃがみ込んで
声をかけてくれたのだ。


すごいことだと思う。
自分だったら出来たかな。
自分のことで精一杯で、
しゃがむのもきついパンパンの足で。
道ばたに座り込んだ女の子に
声をかけられるだろうか。
自分の栄光がかかった大事な時に
一緒に歩いてあげられただろうか。


感謝しても仕切れない。
ゆっくり休んでいられるほど
制限時間13時間は甘くはなく、
リタイヤになっていてもおかしくなかった。


エイドステーションでおしるこを食べて
さらに元気になり、彼女のチームメイトにも
励ましてもらい、80kmまで後ろについて
一緒に走った。遅れを取り戻すためか、
どんどんまわりを抜き、7分ペースくらいで
駆け抜けた。
時おりおしゃべりもしながら、
楽しいひと時だった。


残り20km。
つづく