しあわせ | 嘘は人生の芸術

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自分の好きな(マニアックな)音楽+αについて語る気まぐれブログ

好きな音楽+αということで

前回は一番好きなアーティストを紹介したんですが

今回は一番好きなフランス映画を紹介したいと思います

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ロード・ムービーとかがもともと好きで,深夜2時くらいからやっている映画を見ることが多かったんですが
そんなときに出会ったのがこの映画でした

しあわせというタイトルに惹かれて見ていたのですが
予想とは裏腹に「しあわせ」とは程遠い内容
そのギャップに惹かれたというのもあります

よく映画の邦題が酷評されているのを聞いたりしますが
この映画に関してもいろいろなところで批判されていました
もともとのタイトルはフランス語で「偶然と必然」という意味で
もちろんそれはそれですばらしいと思います

でもこの「しあわせ」というタイトルを聞いてから見ると
またこの映画の味わい方が変わるのではないかと思います

先ほども書いたとおりとても映画を見て「しあわせ」だなぁと感じることができる映画ではないです
「しあわせ」とはどういうことか・・・というのを考えることができます


まだまだ映画に関心を持ち始めたばかりで,全く知識がなかったんですが
この作品を取った監督クロード・ルルーシュ
とても有名な方だったんですね
代表作としては「愛と哀しみのボレロ」「男と女」「白い恋人たち」など
無関係そうないくつかの物語が終盤にかけて交わってくるというこの監督の手法
「しあわせ」でも『シロクマ』『バレエ』『民族ダンス』『舞台劇』という映像が最初に流れ
後になって全てが一つの物語に集まってくる
何回も見直したときにそのすばらしさがわかってきます

映画の内容についてなんですが
フランス映画はセリフ回しが秀逸
この映画では印象に残ったセリフがいくつもあります

「不幸が大きいほど生命力が湧いてくる」

「幸せを貯金できたらいいのに.そしたら困ったときにも引き出せる」

「本心を言うのは,馬鹿と子供と酔っ払いだけだ」という言葉を受けて「ダンサーもよ」と付け足す

一番好きなセリフ

「嘘は人生の芸術だよ」
「真実を喜ぶのは金持ち,賢い者,健康な者」
「あとは精神的にトラブルを抱えていない者さ」

もちろんブログのタイトルはこのセリフからきています
よくよく調べると同じフランス人の作曲家ドビュッシーが同じようなことを言っています
「芸術とは最も美しい嘘のことである」
フランス人のセンスが羨ましい
フランス映画はほんとにキレイでオシャレ


この映画は号泣するような泣かせる映画ではないけれど
旅が終わり,家に帰ってきて家族に手を振る
アレッサンドラ・マルティネスの笑顔にほろっと涙が出てきます
エンディングの舞台劇とで歌われる曲もいい


絶望に突き落とされた女性の再生を描くドラマ
ぜひご覧ください