稲川淳二さん | 精神世界の中心でブレイクダンスを踊る

精神世界の中心でブレイクダンスを踊る

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実は私は怪談が大好きです。


小学生くらいの頃から、怖い話の本や漫画をよく読んでいました。


読むと、怖くなって眠れなくなるくせに、なぜか止められなかったのです。


今になって冷静に自己分析してみると、あの頃の私は、幽霊を見たくてたまらなかったのだと思います。


幼いころから、人間は死んだらどうなるのだろうという疑問を抱いていたため、もし幽霊がいるということがわかれば、それが死後生の証明になると考えていたのです。


よく思い返してみると、私は幼い頃からずっと、目に見えない世界についてよく知りたいという願望を持っていました。


現在でも、目に見えない世界への関心は止まるところを知らず、ずっと探求し続けています。


最近はあまり見かけませんが、私が子供の頃は夏になると、お昼のワイドショーなどで怪談コーナーが放送されていました。


さらに、昼時だけでなく、夜のゴールデンタイムおいても、怖い話の特番が頻繁に放送されていました。


私はそれらを毎回とても楽しみにしていました。


私の周りの友人たちも大体皆怖い話が好きで、よくお互いに怖い話をして楽しんでいました。




怪談と言えば、日本が誇る怪談の名人がいます。


そうです、稲川淳二さんです。


夏の風物詩とも言われるほど、稲川淳二さんの怪談は有名ですよね。


私も稲川淳二さんの怪談が大好きで、一度友人とオールナイトのライブに行ったことがあります。


稲川淳二さんのファンになったきっかけは、以前に、私がまだ大学生だった頃、私の大学に稲川淳二さんがトークショーのゲストとしていらっしゃったことでした。


勿論、普通のトークショーなどではなく、話のほとんどが怪談でした。


生で稲川淳二さんの怪談を聴くのはその時が初めてだったのですが、非常に興奮しました。


まるで、自分が実際に恐怖体験をしたかのような気分になるほどの臨場感で、一級のエンターテイメントでした。


稲川淳二さんの話してくださった怪談は、どれも非常に面白く、大満足だったのですが、それだけでなく、稲川淳二さんの、怪談というものに対する考え方が非常に興味深く、私はそれが一番心に残っています。




稲川淳二さんによると、怪談というのは、ホラーとは似て非なるものなのだそうです。


ホラーというのは、襲ってくる恐怖であり、目に見える恐怖のことを指すそうです。


これは欧米的であると言えるそうです。


怪談というのは、そういうものではなく、日本的な、察する恐怖とでも言うべきものなのだそうです。


日本人は目に見えない気配を察することを大切にしてきた民族です。


それに対し、欧米では目に見えるものを分析することを重視してきました。


東洋医学と西洋医学を比べてみてもわかるように、東洋では気などの目には見えないものを重視し、西洋では目に見えるものを重視してきたのです。


怪談とホラーの違いの根底には、こうした文化や考え方が異なっているということがあるそうです。



稲川淳二さんは、日本と欧米の住環境を例に挙げて説明してくださいました。


例えば、キャンプ場でテントを張る時、日本人はまずビニールを敷いて、屋根を作るのだそうです。


それに対し、欧米の人は、まず最初に壁を作るそうです。


これは、仕切りを作ることで、お互いのプライバシーを守るためです。


個を大切にする欧米らしい行動であると言えます。


日本人も仕切りを全く作らないわけではありませんが、旧来の日本の家屋では、壁ではなく、ふすまや障子などで仕切ります。


同じ仕切りではあるのですが、日本の場合は、ふすま越し、障子越しに、隣の様子を伺うことができるのです。


部屋に入ろうとする人も、何となく中の様子がわかるし、中にいる人も、障子に映った影などで外の様子がわかります。


気配を感じることができるのです。


これは、アメリカやヨーロッパでは見られない考え方なのだそうです。


この、日本人の気配を感じるという、昔から受け継がれてきた感性が、怪談にそのまま活きてくるそうです。


怪談にあってホラーに無いのは、この気配なのだそうです。


ホラーは、「13日の金曜日」などの作品を見ても分かるように、相手が襲ってくるから怖いというものが多いですよね。


あんな殺人鬼が部屋の中にいたら、昼夜を問わず恐ろしくて当然なのです。


ホラーは、目に見えない恐怖ではなく、目に見える恐怖であるため、非常にストレートです。


この突き刺さるような怖さというのがホラーであり、怪談は、日本の土地柄、気候、文化といったものから生み出されるもので、それを理解できる感性が根底にあるからこそ伝わるものなのだ、と仰っていました。


そういう感性が根底にあるからこそ、ただ怖いだけでなく、懐かしかったり、切なかったり、時には
優しさを感じることさえもある、というのが本来の怪談なのだそうです。


怪談は、私達日本人だからこそ理解できる、怖いだけでなく、非常に味わい深いお話なのですね。


それから、怪談というのは、基本的に楽しいときにしか話さないため、楽しくて縁起が良いものだ、とも仰っていました。


幽霊を見るときというのは、実は自分の調子が良い時であったりもするそうです。


自然体で体はリラックスしているのに、意識は興奮している、という時ほど、幽霊を見やすいのだそうです。


昔は幽霊を目撃すると出世する、とも言われたそうです。


歌舞伎役者などのアーティストは特にそうなのだそうです。


幽霊を見るということは、それだけ優れた感性を持っているということだからだそうです。


やはり、感性と霊感というものはイコールなのかもしれませんね。


そのため、稲川淳二さんは、怪談をネガティブなものであるとは、まったく思っておらず、逆に良いものであると捉えているのだそうです。


怪談は人と人を繋げるものでもあるそうです。


確かに、怪談は、年齢や人格や立場を超えて通じる不思議なものですよね。


根本的に日本人は怪談が好きなのかもしれない、と仰っていました。


これは私の考えですが、おそらく日本人的な感性や感覚に訴えかける話をすることで、お互いに共通する部分を見つけられるため、怪談をきっかけに仲良くなることが出来るのだと思います。


稲川淳二さんのこの話を聴くまでは、なんとなく怪談が好きというだけだったのですが、さらに怪談が好きになりました。


以前から、怪談に対して、欧米のホラーとは異なる不思議な魅力を感じてはいたのですが、その魅力の正体を知ることが出来ました。




怪談というとネガティブなイメージをもたれる方も多いかもしれませんが、決して怖いだけのものではないのです。


そこには日本人が受け継いできた、目に見えないものに対する畏敬の念や、優しさなども含まれているのですね。


怖い話が苦手でないという方は、是非一度、稲川淳二さんの生のお話を聴いてみてください。


きっと色々な気付きがあると思います。




読んでいただき、ありがとうございます。




ps.日本に昔から語り継がれているような怪談には、必ずその元ネタが存在するのだそうです。


例えば、「座敷童」という有名な怪談がありますよね。


これは、代々その家に棲みついている妖怪であるとされていますが、この話が出来たいきさつがあるのだそうです。


例えば、ある家が、子供を残して両親が亡くなってしまったとします。


そうすると、村の有力者が集まって、その子供をどの家で預かるかという取り決めをするのです。


その結果、子供は一つの家でなく、いくつかの家を一定期間毎にローテーションしていく形になるそうです。


子供は、自分を養ってもらうかわりに非常によく働くそうです。


その子供を預かる家としても、お金がかからずよく働いてくれるため、非常に助かるのです。


成人するまでは、このように村全体で面倒を見るそうですが、家を転々とするため、最終的には名前が無くなってしまうのだそうです。


家に座敷童が出ると、その家は栄えるという話は、ここから来ているのだそうです。


このように、日本の怪談には独自の背景があるのだそうです。


「雪女」や「河童」なども有名な怪談ですが、これらにもその話が作られた背景が存在するようです。


気になった方は調べてみると面白いかもしれません。


一つ一つのお話に、日本人の感性が感じられて、非常に興味深いです。


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