施術者の良心 | 整体師の独白

整体師の独白

整体師であるシンから、ホリスッティックな癒しや補完療法に関心がおありで、こうした施術を受けたいと思う方に、どなたにとっても有益だと思われる、健康に関する情報を発信するサイトを目指します。

信じて戴かなくてもかまわないのですが、18歳から2年間、鳶職をしていました。

思えば無謀な職業選択です。入って数日後に親方は私の小心ぶりを見抜き、「シン、足場から落ちる奴は落ちるぜ。身を入れて仕事に精をださない奴への天罰だ。仕事はそうゆうもんだ」と厳しく忠告してくださいました。


その後の人生で、何度この言葉を思い出したか知れません。


真実は時には残酷です。


さて皆さんが仕事で体調の悪い人のケアをされてらっしゃるとしたら、何を真っ先に考え、そしてどう手筈を打とうとされますか?


体調の悪い人は弱者です。いかに丁寧に扱い、短い施術時間のなかで元気を取り戻されるきっかけをつかめるように配慮し、乾坤一擲、腕を振るってさしあげようと思うのが自然です。


実際、とことんこの方向性を守れば、じきに成果がでるようになります。それどころか、ときによっては後々の慢心のきっかけになるほどの、驚くべき成功を修めることもできます。

施術者に慢心は禁物と私は何度も書いてきましたが、もし自信が不足していて及び腰になっているなら、それはそれで大きな問題です。


こんなことをいうのは、内心自信がないまま施術者になってしまう人が後をたたないらしいことが、ようやく飲み込めたからです。


どんな施術者も準備万端というわけにはゆかず、いつも生まれて初めてというクライアントを受けなくてはならないことには変わりありません。ですから要は落ち着くことがポイント。

また精一杯来院してくれたクライアントを歓迎しようと、善意を鍛えてことにあたれば、どうにか改善を提供できるものであります。


どんなことを考えて施術をするか?が実は成功の鍵を握っています。


ですので気が乗らないなかで施術を行なうのは、やめましょう。失敗したい!と天にお願いしているようなものだからです。


あるいはやり過ぎも控えなければなりません。失敗する施術者は自分の力を過小評価し、サービスのつもりで余計なことをしてしまうのです。ここは基本に立ち返れば大丈夫でしょう。


巷で人が30年前より大切に扱われなくなったなぁ…。とここ数年残念に思うようになりました。

そんな世の中だから、より丁寧に、一生懸命施術を行い、来院されるクライアントを歓迎しようと、毎日そう思って生活しています。


恥かしげもなくこんな話をするのは、こうした生活が心身の健康に良く、加えて心底楽しいからなんですが、今日はそれよりも、施術者のありかたを考えてみました。