1991年、彼らの4thアルバムにして最後のアルバム。
シンガーの山田信夫の熱い歌唱と、バックの確実な演奏力で地道な活動を続けた彼らは時流に乗りそびれたまま残念ながら解散してしまったが、本作は彼らの熱いロックを確かにパッケージングしたまま、今も私の耳に熱く届けてくれる。
このアルバム、実はレンタル落ちで…それもたしか10枚まとめて500円で買ったうちの1枚で。
つまり50円で入手してしまったんですが、気に入ったんで新品で買いなおそうにも…当時から現在に至るまで廃盤なんですよね(泣)。
彼らの売りはまず山田信夫の熱い歌唱。
本作では特に(たぶん意図的に)曲のキーを下げ、その太い声質を最大限に活かしているようだ。
私の知人は和田アキ子に似ていると評した…否定しません(笑)。
以前のバンド、MAKE-UPや本作以降のソロキャリアではもっと高域も使っているが、やや線の細くなった感は否めない。本作での彼が最も魅力的だと思う。
1“Young Boy's Soul”のイントロを聴いた瞬間から、耳が釘付けです。
D.PURPLEの“Highway Star”のイントロを想起させるような出だしから、Vo.の山田が『1979 まだ俺は坊主頭のガキで』と歌いだした瞬間、胸がぐ~っと熱く、切なくなって…。
私がロックに目覚めたのは1975年あたりですが、なんとなく自分とリンクさせちゃうところもあって…。
バンドをやっていた経験のあるかたなら、きっと心に響くものがあると思います。
6“Thousand Fortunes”は煌びやかなKey.のリフで始まるキャッチーなHR。
『全てを失ってもお前のために生きていける』と、歌詞こそ甘いラヴソングになっていますが、山田の熱い歌唱は実に感動的です。ほんの一部、稚拙な歌詞を手直しすれば、普遍的名曲として今でも通用すると思うのですが…。
10“Open Your Eyes#2”は、TVCMソングにも使われた曲のアルバムヴァージョン。耳にしたことのあるかたもいるでしょう。
この曲の歌詞には本当に泣いてしまいました。かなり落ち込んでいた時期で、『妙に無口になったぜ 近頃のお前は』の歌いだしから心が震わされっぱなしで、「こんなことを言ってくれる兄貴がいたら…」などと思ったものです。
アメリカンHR寄りの音楽性にウェットでコマーシャルなメロディを歌う骨太なVo.が乗り、Key.を始めバックは結構テクニカルなプレイで楽しませてくれますが…弱点はやはり、骨太な音楽性にそぐわない一部のやや稚拙な歌詞表現でしょうか。贔屓目には「心情をまっすぐ吐露している故の飾らない言葉」とも取れるのですが。
しかし、ライヴではさぞ映えただろうと思わせる曲と、HRバンドとしての確かな実力を考えると、時流に乗リ切れず解散したのは惜しまれます。
個人的には「記憶に残る名盤」。
ぜひ中古店やレンタル落ちで見つけたら、買ってみてくださいw
P.S.ベスト盤は生きてます!
(試聴はできないようですが一応リンクを↓)
GRAND PRIX, NOBUO YAMADA
- GRAND PRIX MAKE-UP, MAKE-UP
- BEST SELECTION
