いつも、同じものばかりを食べていては飽きが来る。
たとえば、カレー。
ビーフカレーばかり食べて、飽きたから・・・、
では、シーフードカレーを・・・、
シーフードカレーが飽きたからチキンカレーを、という感じで、
カレーという本質を変えずに、具だけ変えて、批判をかわそうとしているACジャパン。
インチキだぞ、ACジャパン。
しつこくして、すみません。
嫌われるのを覚悟で、
またまたACジャパンの話。
今回、大量に放送された公共CM。
ACには、かなりのクレームが来た。
そこでACは、急きょ、今回の災害に合わせたマナーCMと
被災者応援CMを数パターン作り放送し始めた。
ご多分にもれず、国民的人気モノのSMAPや嵐の出演、
AKB48 西田敏行、大竹しのぶ、なぜだかアントニオ猪木・・・・・、
公共CMの紅白歌合戦状態。
どれ一つとっても、これまた非の打ちどころのない意義深いCMでばかり。
これらのCMを放送することにより、ACに対しての「くどい」「うざい」
「そぐわない」というクレームの解決を図ろうとしている。
今回のACのCM問題、
同じ素材が繰り返し放送される、震災にそぐわない内容という
CM素材の問題もあったが、それよりも、もっと問題なのが
ACのCMの媒体出稿のありかたなのだ。
しかしながら、ACのとった解決策は、この根本的な問題を解決せずに、
単に素材を変えただけ。
ある人に言われてACジャパンのHPを見てみて驚いた。
http://www.ad-c.or.jp/
ACジャパンの理事には、テレビ局をはじめとしたマスコミ各社、
大手企業と並んで東京電力常務取締役、西沢俊夫が名前を
連ねているではないか。
公共のために、社会のためにと言いながら、放射能漏れという
大問題を起こした東電の常務が理事では、話にならない。
当然、東電が出稿するはずだったCMは、全てACのCMに差し替えられている。
それで済む問題ではないだろう。
東電は、CM枠を全て局に返上し、国民に正確な情報を知らせるために
役立ててください位な事を言っても良いだろう。
広報・宣伝担当西沢常務、社長ともどもダンマリを決め込まないで、
ACジャパンの理事として、なんとか言ったらどうなんだ。
更に、驚いたことに専務理事には、元電通のクリエイティブディレクターで、
電通テックの取締役だった草川衛。

広告の専門家として、ACのCMの出稿計画についてはどうお思いか。
まさか専務理事としての年収だけを確保して、
後は第二の人生だからと、シカトを決め込むつもりじゃないだろうね。
今回のACのクリエイティブだって、言わせてもらえば、人気モノや
誰でも知っている有名人を出し、ボードを持たせて語らせればよいという
古い表現方法で、何のアイディアもない企画。
ベースのカレー味は変わらずに、中の具が変わっただけというお粗末さ。
草川衛は、ある講演会で言っていた。
「ACの理念は、広告のもつ伝達力、説得機能を活かし、社会・公共の福祉に貢献すること」ということになります。
つまり広告活動というフレームの中で、社会貢献をしようということだとお考えください」と。
その結果が、テレビで、死ぬほどACのCMを放送することだったのか。
多くの人が命を失ったり。路頭に迷っている時に、これがやるべきことなのか。
一流の広告人として、お手本になるような社会貢献を見せてほしい。
テレビ局は、ACのCMを放送した媒体料はしっかりクライアントに、請求。
そして、広告会社には、マージンがガッポリ入ってくる仕掛け。
つまり、媒体料もマージンも取りようがなくなるから、ACのCMを放送し続ける。
これでは、ACジャパンは、大手広告会社、テレビ局、クライアントの
保護団体ではないかと疑いたくもなる。
AISASの次はSIPSなどと時代を捉えたコミュニケーションモデルを
開発している力を基に「みんなでやれば、大きな力に」「今、わたしにできること」
「 日本の力を、信じてる」などという立派なスローガンを訴求するだけでなく、
コミュニケーションのあらゆる力を集結し、具体的な運動体として機能するような
公共広告は出来ないものなのか。
フランスの哲学者、ジャンポール サルトル風に言うならば、
広告で、「飢えた子どもたちを救えるか」を考えるべきだろう。
今こそ広告が、きちんとした社会貢献パラダイムを持たないと、
誰からも信用されなくなり、消滅する日が来るだろう。
がんばろうよ、広告人、
困っている人たちのために・・・・・。