女性管理職あれこれ【長期投資】 | spider-thread-21のブログ

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日本の管理職に占める女性の割合は主要先進国最低ですね。それで政府は2030年には指導的立場に占める女性比率を30%へ、などという目標値を掲げたりしています。

 

数値目標を掲げるのは構いませんが、僕はもっと根本的な問題があると思っています。

 

皆さんはアサーション(assertion)という言葉を御存じでしょうか。僕は会社に入ったチームメンバーに対して、この話を一度はします。アサーションとは一方的に自分の意見を押し付けたり、逆に自分だけが我慢するのでもなく、相手を尊重しながら、率直に自己の意見を伝えるコミュニケーションの取り方を指します。この実現にはコミュニケーションを取る双方にその心構えが必要になります。

 

例えば、部下の一人が今日の19時から恋人とのディナーの約束をしていたといします。僕は米国の上司からある重要なレポートを出すように指示され、信頼するその部下に、申し訳ないが、上層部へのレポートのために今日の21時までに緊急レポートの提出をしてくれないか?と打診しました。

 

この場合、多くの人はディナーを急遽キャンセルして恋人に謝り、埋め合わせを約束した上で、レポートを提出するようです。でも、僕はこの部下の対応にはNGを出します。僕は部下に以前からの大切な約束があるということを伝えて欲しいと思います。そして、明日の午前中に提出することは可能かどうかを僕に対して確認して欲しいと思うのです。米国の会社は競争的ではありますが、人権無視の命令はありません。レポートの提出は大抵数日の猶予がありますし、簡易報告でない場合は、緊急の場合でも24時間の猶予が与えられます。僕は重要なレポートは精査の時間が必要なので、今日の21時ならありがたいですが、他の仕事を調整すれば翌日の午前中でも対応が可能な場合もあるのです。このようなことは部下との率直な対話の中で調整可能だと思うのです。仕事は顧客であろうと社内関係者であろうと、お互いが人として信頼関係を構築し(忖度せず率直に事情を説明して)、そして敬意をもって接することで発展すると思うのです。

 

女性管理職の話も同じだと思います。そもそも役職に女性も男性も関係ないと思います。適材適所でよいのではないでしょうか。そして性別に関係なく指導するべきだと思います。そこに「甘え」は介在しません。結果として管理職が全員女性になることもあれば、全員男性になることもあるかも知れません。ただ、確率的には従業員全体の男女比率に近づかなければそこには別の問題が潜んでいる可能性があるかも知れません。マクロの視点でみた場合、日本の女性管理職の比率が低いのは、人事が適材適所で行われていないということが数値で表れているだけだと思うのです。これはアジアの先頭群を走っている筈の日本としてはものすごく恥ずかしいことだと思います。

 

僕が女性なら、女性という理由で管理職にされたのであれば、とても残念に思います。たとえすばらしい能力があっても、人によってはそのように見るという風潮があればよくないと思うのです。仕事に集中すべきところを、そのような馬鹿げたことに神経を遣わせるのは社会の損失ですよね。

 

これは小学生の頃から周りをみて感じていたのですが、女性管理職問題、年少上司の問題、国籍による就職差別問題などを新聞やニュースで見た時に僕はとても不思議でした。それ以外にも様々なハラスメントを有耶無耶にしたり、隠蔽したりして、臭いものに蓋をする・・・という問題もそうです。ここに挙げた視点について納得のいく形でうまく対応している会社は、男性、女性、LGBT、年長者、年少者、日本人、外国人など全ての関係者にとって働きやすく能力を発揮しやすい会社だと僕は思います。

 

そして企業である以上、従業員の能力をフルで活用することが企業価値増進(=顧客価値増進)になると思います。日本は少子高齢化が進んでいますので、人材活用は待ったなしだと思います。そういう意味では、未だに女性管理職の数が・・・などと言っているようでは話にならない。

 

人材をフル活用し世界に向かって成長を加速する会社は、ごく自然に本当の意味でのダイバーシティーが担保されていることでしょう。人口が減少する日本では、優秀な人材は妙な差別をする会社にはお金を貰っても行きませんよね。各個人は尊厳ある生き方を目指して、これだけは誰にも負けないというような自分を高めることの重要性が益々求められると思います。

 

冒頭のアサーションは心理カウンセリングの分野で始まり、それが1960年代に公民権運動となって、その後、1970年代を通して人種差別撤廃や女性差別撤廃に向けた社会運動となりました。しかし、職場で本当に人種差別や女性差別が減少したのは1980年代のレーガン政権になってからだと言われています。レーガノミクスはご存じの通り、多くの規制が撤廃され、企業は待ったなしの競争世界に突入しました。そして、その競争に勝つための人材活用で、人種、性別などの差別が減少または駆逐されたと言われています。

 

世界で通用するには日本もいずれそうなるでしょう。調べればお分かり頂けると思いますが、日本のベンチャー企業の働き方はユニークなところが多くあります。そして、大企業よりも仕事が楽しそうなところも多いです。これは偶然ではなく、人材が命だと分かっている経営者の本気度の表れだと思います。長期投資の参考になれば幸いです。