毎朝の戦い。
昔から、男は一歩外に出れば7人の敵っていう。しかし、障害者が通勤時に外へ出れば全員敵だ。よく親切にしてもらったとかの文を見かけることがあるがそれは、まわりに余裕の有る時間帯での話だ。ラッシュアワーではあり得ない。私は右手で杖を持ってる。右側にふらつく事が多いので左の一番はしを歩く。例えば、左が壁だとして右へすこしづつ寄ってしまって隙間が出来る。背後から コツコツとヒールの音が近づいてくる。私のすぐ後ろで足音がコッコッコッって早くなる。そして右側が大きく空いているにも関わらず、わざわざ狭い左側を小走りにすりぬけるんだ。それがどんなに怖いことかこの病気でないと理解出来ない。今や、背後でヒールの音がしただけで恐怖を覚える。満員の地下鉄、ホーム一杯に人が溢れてる。ベストポジションをとるため、先頭に並びたくて1本やりすごす。奥に入っちゃうと降りられなくなるので、扉の横の縦のバーにしがみつく。最近たてつづけに、最後に押し込まれて高校生がのってくる。彼らは学校指定なんだろうみんな同じボストンバックを持ってる。それをみんな同じ様に足元に置くんだ。今日は、私の足の上に置かれた。身動きできない満員電車で、バックを手に持ってるのは不可能なのはわかる。一駅過ぎて、若干のスペースが出来たにも拘らず、バックは足の上に置かれたままだ。私の降りる駅について扉が開いても、扉の前から動かない高校生。温厚な私もさすがにイライラして、『どけ!』と言うのと同時にカバンを蹴っ飛ばした。私は女性の二人連れがキライだ。あの絶望の道を歩いてると、前からやって来た。かならず並列にならんで話ながら向かってくる。すれ違う時も並列のままだ。前から杖ついてヨタヨタ歩くおっさんがきても道を譲る事より、身内の誰々さんの噂話の方が大切なんだ。Jkだろうとおばさんだろうと女性であるかぎり並列の割合は100%だ。いったいどんな思考回路になっているんだろう。そうやって戦いながら今日も無事に出社しました。