キハ187系特急 「スーパーおき3号」に乗車しました! | 乗りつぶしに行ってきた!

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JR全線完乗が目標!(現在は99%乗車済)

2020年5月24日(日)

9時 鳥取駅

 

鳥取から益田を経由して新山口へ向かうスーパーおき。

日本海沿いを走る山陰本線から山口線で瀬戸内方面へ向かい最終的には山陽新幹線の速達列車が停車する駅までを5時間12分も同じ席で過ごすことができます。

表定速度は72.71km/h。(表定速度とは駅間の走行時間だけでなく途中駅で停車している時間も加えた時間に対する速度を言います)

 

鳥取から新山口までの全区間を乗る人なんていないわけで、例えば鳥取の人が新山口に向かいたい場合、乗り換え案内で調べると鳥取を10時2分に出発するスーパーいなば4号岡山に向かい岡山からさくら553号に乗り換えれば13時26分には新山口に到着します。今回乗ったスーパーおき3号だと鳥取9時29分発で新山口14時41分着なので、出発が31分も早いのに到着が1時間15分も遅くトータルで1時間45分も長くかかるわけです。利点は乗り換えが発生しないことと、料金が3,170円安く済むこと。(スーパーおき乗車券+指定席=9,770円、スーパーいなば&さくら乗車券+指定券=13,240円、どちらも通常料金での計算)

それっぽい利点を2つも挙げてみましたけど、乗り換えは1回で済んで、料金は3,000円ほど多くかかってもスーパーいなば岡山行きが1日6本もあり、時間の融通が効くので岡山経由の方がメジャーなんでしょう。(スーパーおきは1日2本)

 

 

車両はキハ187系で2両編成。1号車が指定席で2号車が自由席でグリーン車の設定はありません。

多客期は4両で運行されていますが、それでもグリーン車の設定はありません。

 

 

元々の愛称はおきですが、2001年に車両がキハ181系からキハ187系に変わったことでスーパーがつくようになりました。

ということは愛称をこのままで続けた場合、次にもし気動車特急が開発されれば、"ハイパーおき"と名付けられるのかもしれませんね。

 
 

座席は2×2が15列で14列目と15列目はC席がなく2×1の配列。

座席番号が窓枠上と荷物棚上の2箇所表記されているのが特徴的でした。

 

 

椅子は結構クッションが効いていて、JR西日本特急の普通席は全般的にクッションがそこそこ効いていることが多いですね。

 

 

キハ187系はJR西日本になってから初めて製造された気動車特急で2001年ごろに製造された車両ですが、しらさぎサンダーバードで使われている683系特急と雰囲気が似ていると思い、後で調べると、683系も2001年から製造されているので、費用面を考えると同じ車内にしておくと後々メンテナンスとかが楽になるんでしょう。

 

テーブルは他の特急の普通席と同じくらいの広さ。

 

 
 
肘掛からはミニテーブルが出るようになっています。
 
 
グリーン席だとよく見かけますが、普通席だとかなりレアです!
 
 

鳥取9時29分→新山口14時41分

スーパーおき3号

 

 

定刻通りに出発。

鳥取から米子までは高速化事業を行った影響もあって最速120km/hのスピードを感じながら、92.7kmの距離を1時間9分で走破して表定速度は80.60km/h。

なお、車体はかなり揺れます。これはキハ187系には制御付自然振り子機能付いていて、連続するカーブも車体を傾けることであまりスピードを落とさずに走れる代わりに車内の揺れは凄まじいわけです。制御付とあってもかなり揺れますから、なかったどうなることやら…

 

米子から出雲市だと61.6kmの距離を45分で走破します。表定速度は82.13km/h。

ちなみにこの区間だと電化されているので、伯備線経由の電車特急のやくもも走っていますが、やくもだとこの区間は48~50分かかっており、3~5分も早く気動車が動けてしまうわけです。

電化区間でありながら一部単線区間もあるので、列車の行き違いが影響しているのでしょうね。

松江の次の乃木から宍道までは断続的に宍道湖を眺めることができます。

 

出雲市から益田だと129.9kmの距離を1時間40分で走破します。表定速度は77.94km/hとややスピードは落ちます。

ただ浜田から益田にかけては日本海沿いを走る区間が多く、宍道湖と含めて進行方向の右側を取ると良いでしょう。

ここまで鳥取から益田の284.2kmを3時間35分で走破して表定速度は79.31km/h。

ギリギリ80km/hには届かず東海道本線大垣豊橋を走る新快速(約81~82km/h)よりもやや遅くなります…

 

山口線に入って、益田から新山口だと93.9kmの距離を1時間35分で走破して、表定速度は59.30km/hと一気にガタ落ち。さっきも書いた通り120km/hに近い速度で連続するカーブを進むためには振り子により車体を傾斜させて速度を落とさずに進むんですが、山口線では最高速度が85km/hに抑えられていて、カーブではさらに減速するため、振り子が不要なわけです。

鳥取から新山口だと378.1kmを5時間12分で走破します。

上でも書いた通り表定速度は72.71km/hで姫路敦賀を走るJR西日本の新快速(約73.70km/h)と良い勝負になります。

 

車内チャイムは始発駅でも終着駅でも流れず、出発・到着車内放送は車掌の声での案内でした。

そのあとに英語での案内は自動テープによって流れるんですが、山陰本線内では鳥取米子は流されず、米子出発後、安来松江玉造温泉出雲市到着前、出雲市出発後、大田市江津波子浜田三保三隅益田到着前は流されていて、山口線内ではどの停車駅でも到着時に流されていました。

この辺りは車掌が定期的に変わりますから、マメな人とそうでない人(鳥取米子)の差が出ていたのかもしれません。

 

新山口に到着。5時間12分も普通席で乗ってましたので、新幹線乗り換え改札を抜けて待合室で待機している時は満足感というか達成感を感じていました!約5時間の特急旅を終えた後は…

 

 

15時11分発のひかり博多に向かいましたけど、新山口から博多まで147.9kmを36分で走破したので、表定速度は246.5km/hでスーパーおきの3倍以上のスピードを体感。

小倉過ぎた辺りからは満足感が消えて博多に着く頃にはもう現代世界に引き戻されたような気分になりましたね~