もうあの時期が刻々と迫っているということとか、
それすら脳裏から綺麗さっぱりと忘れ去らせてく
れるくらいの衝撃の出来事とか色々あって、土俵
際まで追い詰められますた。徳俵で何とかふんば
ってるけど、正直言って勉強できる精神状態には
ほど遠い。総合EやGで落ちた年すらここまでひ
どくはなかったのに。
昨日から1食しか食ってないのに全然腹減りません。
プチ断食状態。
2日で2キロ痩せた。
さあ、減量と健康、どっちをとる?
近所の安売りスーパーのバナナがいつ
いっても品切れ。しかも何となく値段
が上がっている、、、、
極端に食欲の失せる朝でもすんなりと
はいる数少ない食品なのに、、orz
痩せたければカロリー計算・栄養バランス
考えた食事をして、かつ有酸素運動しろよ、、、
これで納豆の二の舞になったら輸入業者はいい
面の皮ですな。煽りだけは一人前のマスゴミが
責任もって買い取るとかありえんだろうし。
いっても品切れ。しかも何となく値段
が上がっている、、、、
極端に食欲の失せる朝でもすんなりと
はいる数少ない食品なのに、、orz
痩せたければカロリー計算・栄養バランス
考えた食事をして、かつ有酸素運動しろよ、、、
これで納豆の二の舞になったら輸入業者はいい
面の皮ですな。煽りだけは一人前のマスゴミが
責任もって買い取るとかありえんだろうし。
夜更かしやめてカタギの生活に戻ります。
芥溜めと化した部屋もどげんかせんと
いかん。
とりあえず
早寝早起きよい中年。
芥溜めと化した部屋もどげんかせんと
いかん。
とりあえず
早寝早起きよい中年。
悪夢の2004年(G落ち バイトリストラ 交通事故の
三重苦)のときに人身事故の被害者調書とられたとき
のこと。
調書といってもたいしたことなくて、なんかアンケー
トっほいのを参考に一問一答式で答えさせられるだけ
(事故当時の自分の速度とか、相手の過失は~で、自
分の過失は~で、とか)。まあ3号は1号や2号、3
項4項等以外の実質証拠だから決まった体裁とかが
あるわけではないが、、、
締めに作成者の交通課のお巡りさんに間違いがないか
どうか読み聞かされて、持参したハンコとサインさせら
れて終わり。所用時間10分足らず也。
事情聴取とられながら、俺が事故の後遺症で発狂するか
死んだりしたら(縁起でもない、、、)これが法廷に登
場することがあるのかもしれない??とか思ったり。
三重苦)のときに人身事故の被害者調書とられたとき
のこと。
調書といってもたいしたことなくて、なんかアンケー
トっほいのを参考に一問一答式で答えさせられるだけ
(事故当時の自分の速度とか、相手の過失は~で、自
分の過失は~で、とか)。まあ3号は1号や2号、3
項4項等以外の実質証拠だから決まった体裁とかが
あるわけではないが、、、
締めに作成者の交通課のお巡りさんに間違いがないか
どうか読み聞かされて、持参したハンコとサインさせら
れて終わり。所用時間10分足らず也。
事情聴取とられながら、俺が事故の後遺症で発狂するか
死んだりしたら(縁起でもない、、、)これが法廷に登
場することがあるのかもしれない??とか思ったり。
勉強の合間にネット徘徊していたら
気になるバイオ5の動画を見つけてしまった。
http://jp.youtube.com/watch?v=qSU0DRDCzWk&feature=related
(ややグロ注意)
動画見ての感想
チェンさんの醜さはあいかわらずですな。4と異な
り体力次第で一撃死はないっぽいが瀕死になるのは
間違いないし、見てくれよりは撃たれ強そうだ
黒人大暴走→包囲は初プレイ時にはマジパニックにな
るかもしれん
アイテム回収時にも隙らしきものがあるようなので、
敵が近接しているときに拾うのは考慮を要する?
4とは異なる別アングルが用意されているとの話だが
動画からは不明。相方との連携プレーは、AI次第かな?
バカすぎると足手まといだし、賢すぎるとすることが
なくなって作業ゲーになるしバランス調整に期待。
気になるバイオ5の動画を見つけてしまった。
http://jp.youtube.com/watch?v=qSU0DRDCzWk&feature=related
(ややグロ注意)
動画見ての感想
チェンさんの醜さはあいかわらずですな。4と異な
り体力次第で一撃死はないっぽいが瀕死になるのは
間違いないし、見てくれよりは撃たれ強そうだ
黒人大暴走→包囲は初プレイ時にはマジパニックにな
るかもしれん
アイテム回収時にも隙らしきものがあるようなので、
敵が近接しているときに拾うのは考慮を要する?
4とは異なる別アングルが用意されているとの話だが
動画からは不明。相方との連携プレーは、AI次第かな?
バカすぎると足手まといだし、賢すぎるとすることが
なくなって作業ゲーになるしバランス調整に期待。
今日は一日中雨。しかも時には恐怖感を覚える
くらいの豪雨。おかげで、減量の計画が予定通
りに進まない、、、
明日はさっぱりと晴れるようなので、自転車で
今日の分までとことん追い込んでくる。
でもあと3週間で足らずで6キロは、、、きつい
な、、、最初の2週間は簡単に落ちたんだが、、、
皮下脂肪(特にお腹回り)は簡単には落ちてくれ
ないようだ。
くらいの豪雨。おかげで、減量の計画が予定通
りに進まない、、、
明日はさっぱりと晴れるようなので、自転車で
今日の分までとことん追い込んでくる。
でもあと3週間で足らずで6キロは、、、きつい
な、、、最初の2週間は簡単に落ちたんだが、、、
皮下脂肪(特にお腹回り)は簡単には落ちてくれ
ないようだ。
これにて手持ちのネタは打ち止め。
(2001,2002は作っていないし2006は
択一落ちのため)
今年の再現がみたい人はサイドバー左の
ブログテーマ一覧中の「再現答案」へ。
その他の再現が見たい人は該当年度の再現
答案のテーマへ。
成績についてはサイドバー右を参照のこと。
試験の時間割と同じ順で並んでいる。
あと、お化粧の有無っつーか、いわば再現の
精度(?)だが、こればかりは答案ごとに振ら
れているパーセンテージを参考にしてくれとし
かいいようがない。(ないものもある)
参考になるかどうかわからんが、再現を終わらせた
時期について
今年は下三法は7月25日、刑法は8月2日、憲民
は8月7日までに完了。
2003は全て7月中に完了。
他の年は全てお盆以降~発表1週間後あたり。
なぜこんな時期に再現していたかというと
体調がすぐれなかったのと、辰巳でいうところ
の「答案の骨」(?)みたいな詳細な構成を残
しているので、「何を書いたかわからん、、、」
ってなことにはならないため。無論、細かい表現
とかは違っているだろうけど本筋だけは外してい
ない自信はある。
年度ごとに成績が上下している理由について
2001年は初受験だからなんとも。
2002年は予想していたところが結構でてくれた
2003年もまあまあ当たった(と思う)
2004年は色々あって(ペットロスとか親の病気とか)
過呼吸の発作が出たりしてそもそも試験どころではな
かった(このトラウマは結果的に2006択一落ちまで続
くことになる)
2005年は前年の影響が残っていたのと、その連鎖で
択一もふるわない→論文スタート遅れる→追い込み
不足で本試験
2007年
2006年暮れまで本気で撤退を考えていたので、
以降は論文そっちのけで択一ばかり。そりゃ古参の
ヴェテでも2年も論文書かなければどんどん忘れま
すわ。
(2001,2002は作っていないし2006は
択一落ちのため)
今年の再現がみたい人はサイドバー左の
ブログテーマ一覧中の「再現答案」へ。
その他の再現が見たい人は該当年度の再現
答案のテーマへ。
成績についてはサイドバー右を参照のこと。
試験の時間割と同じ順で並んでいる。
あと、お化粧の有無っつーか、いわば再現の
精度(?)だが、こればかりは答案ごとに振ら
れているパーセンテージを参考にしてくれとし
かいいようがない。(ないものもある)
参考になるかどうかわからんが、再現を終わらせた
時期について
今年は下三法は7月25日、刑法は8月2日、憲民
は8月7日までに完了。
2003は全て7月中に完了。
他の年は全てお盆以降~発表1週間後あたり。
なぜこんな時期に再現していたかというと
体調がすぐれなかったのと、辰巳でいうところ
の「答案の骨」(?)みたいな詳細な構成を残
しているので、「何を書いたかわからん、、、」
ってなことにはならないため。無論、細かい表現
とかは違っているだろうけど本筋だけは外してい
ない自信はある。
年度ごとに成績が上下している理由について
2001年は初受験だからなんとも。
2002年は予想していたところが結構でてくれた
2003年もまあまあ当たった(と思う)
2004年は色々あって(ペットロスとか親の病気とか)
過呼吸の発作が出たりしてそもそも試験どころではな
かった(このトラウマは結果的に2006択一落ちまで続
くことになる)
2005年は前年の影響が残っていたのと、その連鎖で
択一もふるわない→論文スタート遅れる→追い込み
不足で本試験
2007年
2006年暮れまで本気で撤退を考えていたので、
以降は論文そっちのけで択一ばかり。そりゃ古参の
ヴェテでも2年も論文書かなければどんどん忘れま
すわ。
刑事訴訟法第一問
一 甲を逮捕した行為について
1 甲を逮捕するためには逮捕令状を得た上でこれをなすのが原則である
(憲法33条、法199条)。その趣旨は、捜査官の権限濫用による不
当な人権侵害を防止するため、中立公平な立場にある裁判所に逮捕の
必要性を吟味させる点にある。
もっとも、令状主義の趣旨が上記のようなものであれば、逮捕の必
要性があり、不当な人権侵害のおそれがなければ例外的に令状によら
ずして逮捕することも可能である。では、甲を逮捕した点について令
状主義の例外として許容されるか。
2 現行犯逮捕(212条1項)について
現に罪を行っている者、または現に罪を行い終わった者を逮捕するこ
とを現行犯逮捕という。これが令状主義の例外として許容されるのは、
犯人であることが明白であるため令状による司法的抑制を働かせなくて
も不当な人権侵害のおそれがすくないこと、および逮捕の必要性が高い
ことに基づく。そして、現行犯逮捕が認められるためには逮捕権者から
みて犯人であることが明白であること、および犯行中あるいは犯行直後
といえる程度の場所的時間的近接関係にあることが必要である。
これを本問についてみると、Aの逮捕はBの指示によるものであって
A自身が犯行を現認したわけではない。とすれば、逮捕権者からみて甲
が犯人であることが明白とはいえない。また、通報から30分もたって
おり、距離も犯行現場から200メートルも離れており、場所的時間的
近接関係にあるとも評価できない。
したがって、Aが甲を逮捕した行為は現行犯逮捕としては不適法であ
る。
3 準現行犯逮捕について
では、準現行犯逮捕(212条2項)として適法とならないか。
準現行犯逮捕として適法となるのは、2項各号のいずれかに該当する者
で、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる者を逮捕する場
合をいう。
これを本問についてみると、Aが甲に対して職務質問を開始したにもか
かわらず、何も答えず立ち去ろうとしていることから4号に該当する。ま
た、「間がない」とは現行犯逮捕よりもやや緩やかに解されることから、
通報から30分たった程度であり、200メートルならば徒歩でも十分歩
ける距離であるから、時間的場所的近接関係の要件も満たす。
したがって、Aが甲を逮捕した行為は準現行犯逮捕としては適法である。
二 カメラ等を差し押さえた行為について
1 甲の身体を捜索した上でカメラ等の携帯物を差し押さえるためには、捜索
差押令状によるべきであり、Aの行為は違法となるのが原則である。
もっとも、前述のように甲は準現行犯逮捕されていることから、逮捕に伴
う捜索差押(220条1項)として例外的に適法とならないか。
2 そもそも法が令状主義の例外として逮捕に伴う捜索差押を許容したのは、
被逮捕者による証拠破壊の防止と逮捕権者の身体の安全を確保する点にある。
そこで、逮捕に基づく差押が許されるのは、被疑事実に関連するものと逮捕
権者に害を及ぼす凶器に限られると考える。
3 これを本問についてみると、甲は住居侵入の現行犯人として逮捕されたの
であり、当該被疑事実と何ら関係のない携帯電話やクレジットカードを差し
押さえた点は不適法である。もっとも、注射器は注射針がついており、いざ
となれば凶器がわりにもなるため、これを差し押さえた行為については逮捕
に伴う捜索差押として適法である。
以上
となる。
刑事訴訟法 第二問
一 裁判所が、共謀共同正犯の実行犯として起訴されていた甲を、甲が氏名不
詳者と共謀した上で、被告人または上記氏名不詳者あるいはその両名におい
て犯行を実行したと認定し、有罪判決を言い渡したことは「犯罪の証明がな
い」にもかかわらず有罪を認定したものとして336条に反しないか。
二 そもそも刑罰は人権侵害の最たるものであり、犯罪事実の存否について真
偽不明のまま有罪判決を下すことは適性手続(憲法31条)に反する。そこ
で、裁判所は通常人が合理的疑いを入れない程度に確信を持つまで心証を得
る必要がある。
とすれば、誰が具体的に実行行為に及んだのかついて合理的疑いを超えな
い程度に確信を抱いていないのに、裁判所が甲の有罪を認定したことは33
6条に反するとも思われる。
しかし、甲が共謀に加わったことは明らかであるのに実行犯が不明である
ことを理由に有罪認定できないとすれば、真実発見(1条)を不当に害する。
そこで、「被告人または~その両名において~窒息死させたものである」と
択一的に認定して有罪判決を言い渡せないか。
思うに、336条の「罪となる事実」とは構成要件事実を指す。とすれば、
同一構成要件内の択一認定においては、その範囲内の認定であれば合理的疑
いを超える程度に犯罪の証明があった場合に有罪判決をなすことは可能と考
える。
三 本問においては、被告人は実行共同正犯の事実で起訴されたのであり、裁
判所が認定した事実である共謀共同正犯の事実とはともに刑法60条・19
9という同一の構成要件事実の範囲内である。とすれば、裁判所が共謀につ
いて合理的疑いを超える程度に確信をもつに至ったため「被告人または~窒
息死させたものである」との事実を認定して有罪判決を言い渡した点につい
ては336条に反しない。
以上
一 甲を逮捕した行為について
1 甲を逮捕するためには逮捕令状を得た上でこれをなすのが原則である
(憲法33条、法199条)。その趣旨は、捜査官の権限濫用による不
当な人権侵害を防止するため、中立公平な立場にある裁判所に逮捕の
必要性を吟味させる点にある。
もっとも、令状主義の趣旨が上記のようなものであれば、逮捕の必
要性があり、不当な人権侵害のおそれがなければ例外的に令状によら
ずして逮捕することも可能である。では、甲を逮捕した点について令
状主義の例外として許容されるか。
2 現行犯逮捕(212条1項)について
現に罪を行っている者、または現に罪を行い終わった者を逮捕するこ
とを現行犯逮捕という。これが令状主義の例外として許容されるのは、
犯人であることが明白であるため令状による司法的抑制を働かせなくて
も不当な人権侵害のおそれがすくないこと、および逮捕の必要性が高い
ことに基づく。そして、現行犯逮捕が認められるためには逮捕権者から
みて犯人であることが明白であること、および犯行中あるいは犯行直後
といえる程度の場所的時間的近接関係にあることが必要である。
これを本問についてみると、Aの逮捕はBの指示によるものであって
A自身が犯行を現認したわけではない。とすれば、逮捕権者からみて甲
が犯人であることが明白とはいえない。また、通報から30分もたって
おり、距離も犯行現場から200メートルも離れており、場所的時間的
近接関係にあるとも評価できない。
したがって、Aが甲を逮捕した行為は現行犯逮捕としては不適法であ
る。
3 準現行犯逮捕について
では、準現行犯逮捕(212条2項)として適法とならないか。
準現行犯逮捕として適法となるのは、2項各号のいずれかに該当する者
で、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる者を逮捕する場
合をいう。
これを本問についてみると、Aが甲に対して職務質問を開始したにもか
かわらず、何も答えず立ち去ろうとしていることから4号に該当する。ま
た、「間がない」とは現行犯逮捕よりもやや緩やかに解されることから、
通報から30分たった程度であり、200メートルならば徒歩でも十分歩
ける距離であるから、時間的場所的近接関係の要件も満たす。
したがって、Aが甲を逮捕した行為は準現行犯逮捕としては適法である。
二 カメラ等を差し押さえた行為について
1 甲の身体を捜索した上でカメラ等の携帯物を差し押さえるためには、捜索
差押令状によるべきであり、Aの行為は違法となるのが原則である。
もっとも、前述のように甲は準現行犯逮捕されていることから、逮捕に伴
う捜索差押(220条1項)として例外的に適法とならないか。
2 そもそも法が令状主義の例外として逮捕に伴う捜索差押を許容したのは、
被逮捕者による証拠破壊の防止と逮捕権者の身体の安全を確保する点にある。
そこで、逮捕に基づく差押が許されるのは、被疑事実に関連するものと逮捕
権者に害を及ぼす凶器に限られると考える。
3 これを本問についてみると、甲は住居侵入の現行犯人として逮捕されたの
であり、当該被疑事実と何ら関係のない携帯電話やクレジットカードを差し
押さえた点は不適法である。もっとも、注射器は注射針がついており、いざ
となれば凶器がわりにもなるため、これを差し押さえた行為については逮捕
に伴う捜索差押として適法である。
以上
となる。
刑事訴訟法 第二問
一 裁判所が、共謀共同正犯の実行犯として起訴されていた甲を、甲が氏名不
詳者と共謀した上で、被告人または上記氏名不詳者あるいはその両名におい
て犯行を実行したと認定し、有罪判決を言い渡したことは「犯罪の証明がな
い」にもかかわらず有罪を認定したものとして336条に反しないか。
二 そもそも刑罰は人権侵害の最たるものであり、犯罪事実の存否について真
偽不明のまま有罪判決を下すことは適性手続(憲法31条)に反する。そこ
で、裁判所は通常人が合理的疑いを入れない程度に確信を持つまで心証を得
る必要がある。
とすれば、誰が具体的に実行行為に及んだのかついて合理的疑いを超えな
い程度に確信を抱いていないのに、裁判所が甲の有罪を認定したことは33
6条に反するとも思われる。
しかし、甲が共謀に加わったことは明らかであるのに実行犯が不明である
ことを理由に有罪認定できないとすれば、真実発見(1条)を不当に害する。
そこで、「被告人または~その両名において~窒息死させたものである」と
択一的に認定して有罪判決を言い渡せないか。
思うに、336条の「罪となる事実」とは構成要件事実を指す。とすれば、
同一構成要件内の択一認定においては、その範囲内の認定であれば合理的疑
いを超える程度に犯罪の証明があった場合に有罪判決をなすことは可能と考
える。
三 本問においては、被告人は実行共同正犯の事実で起訴されたのであり、裁
判所が認定した事実である共謀共同正犯の事実とはともに刑法60条・19
9という同一の構成要件事実の範囲内である。とすれば、裁判所が共謀につ
いて合理的疑いを超える程度に確信をもつに至ったため「被告人または~窒
息死させたものである」との事実を認定して有罪判決を言い渡した点につい
ては336条に反しない。
以上
民事訴訟法第一問
一 公害訴訟や医療過誤訴訟等、専門分野にわたる紛争については、
争点の確定や事実認定等の全てについて、素人である当事者や裁
判所の判断に委ねるのでは過度の負担を強いることになるし、裁
判が長期化するおそれがある。
そこで、専門分野における争点整理または事実認定について裁
判所が専門家の協力を必要と認める場合に、法は一定の手続を定
めることとしている。
二 争点整理手続(92条の2)
1 裁判所が争点整理を必要と認めるときは、裁判所は準備的口
頭弁論(164条)や弁論準備手続(168条)、書面による
準備手続(175条)に付すのが原則である。
2 もっとも、前述のように専門分野における争点整理は、素人
である当事者や裁判所によるだけでは十分に尽くされない可能
性がある。そこで、このような場合に法は専門委員の関与の手
続を規定する(92条の2第1項)。この手続では、後述の事
実認定手続と異なり当事者の意見を聴いた上でなされることに
なっている。なぜなら、民事訴訟法においては判決の基礎とな
る事実と証拠の収集・提出を当事者の権能と責任とする弁論主
義を採用しているため、当事者の関与が不十分なまま争点整理
を行ったとしても争点が確定しないおそれがあり、ひいては弁
論主義が十分に機能せず、当事者にとって不意打ちとなる危険
があるからである。
三 事実認定手続(212条以下)
1 裁判所が事実認定をなすにあたっては自由心証主義(247
条)を採用している。ここに自由心証主義とは、裁判所が事実
を認定するにあたり、審理にあらわれた資料・証拠に基づき自
由な判断によって形成される心証に委ねる建前をいう。
2 もっとも、専門分野においては裁判官も素人なのであるから、
十分に心証を形成することが困難になるおそれがある。そこで、
法は特別の知識・経験を有する者を鑑定人として事実認定に協
力させる旨を定める(212条)。
ただ、争点整理手続と異なり、鑑定人を指定するのは裁判所
だけであり当事者には意見を聴く必要はない。これは、当事者
が提出した証拠からいかなる心証を形成して事実認定するかは
裁判所に委ねられているからである。
もっとも、偏った鑑定人により不当な事実認定がなされ、当
事者の利益が損なわれるおそれも否定できない。そこで、法は
鑑定人が事実認定に不当な影響を及ぼさないように、当事者に
よる鑑定人の忌避の制度を設け(214条)、また鑑定人に対
鑑定人質問(215条の2)の制度を規定する。
以上
民事訴訟法第2問
小問1について
一 小問1について
1 債権者代位訴訟は法定訴訟担当であり、甲の乙に対する貸金債権
の存否は、甲の当事者適格を基礎づけるものであり、訴訟要件であ
る。そして、訴訟要件は本案審理を続行して本案判決をなすために
必要なものであり、職権調査事項である。
2 もっとも、当事者適格は当事者の実在や管轄のような公益的色彩
は弱く、本案と密接にかかわる側面が強い。そこで、当事者適格を
基礎づける証拠・資料の収集提出は職権探知ではなく、弁論主義に
より当事者により行われることになる。さらに、法は本案審理に先
行して訴訟要件の有無を審査する建前をとらず、同時並行して審理
がなされる
3 よって、甲の乙に対する貸金債権の存否に関する裁判所の審理は、
当事者たる甲・丙が収集・提出した資料・証拠に基づき、乙の丙に
対する債権と同時並行で審理されることになる。
二 小問2について
1 乙の丙に対する売買代金債権が弁済により消滅したことが甲の乙
に対する貸金債権の存否の判断より先に明らかになった場合、裁判
所は直ちに請求棄却判決をすることができるか。
2 たしかに、訴訟要件たる甲の当事者適格の存在が判明したところ
で棄却判決は免れないのだから、裁判所は甲の乙に対する貸金債権
の存否の判断を省略して棄却判決できるとも思える。しかし、前述
のように訴訟要件は本案審理を続行して本案判決をするための要件
であり、これを省略することは許されないはずである。さらに、法
定訴訟担当においては後述のように判決効が被担当者にも及ぶこと
から(115条1項2号)、当事者適格の判断がなされないまま敗
訴判決の効力が被担当者に及べばその者の手続保障を害する。
したがって、訴訟要件の有無について審理を尽くさないまま裁判
所が本案判決をすることはできないと考える。
3 したがって、裁判所が当事者適格という訴訟要件たる甲の乙に対
する貸金債権の存否の判断を省略して請求棄却判決をすることはで
きない
三 小問3について
1 法定訴訟担当においては、115条1項2号により例外的に判決
の効力が争っていない被担当者にも及ぶことになる。これは、被担
当者に判決の効力を及ぼさなければ紛争解決の実効性が図れないし、
担当者による代替的な手続的保障があったと評価できるからである。
2 もっとも、判決効が被担当者に及ぶのは、担当者による代替的手
続保障、すなわち担当者が当事者適格を有していたことに由来する。
そこで、担当者が当事者適格を有していなかった場合には代替的手
続保障が図られていたとは評価できず、原則通り被担当者に判決効
は及ばないことになる。
3 したがって、甲の乙に対する貸金債権が存在するとの判断が誤っ
ていた場合には、甲による代替的手続保障があったとはいえず11
5条1項2号は適用されないため、判決の既判力は乙に及ばない。
一 公害訴訟や医療過誤訴訟等、専門分野にわたる紛争については、
争点の確定や事実認定等の全てについて、素人である当事者や裁
判所の判断に委ねるのでは過度の負担を強いることになるし、裁
判が長期化するおそれがある。
そこで、専門分野における争点整理または事実認定について裁
判所が専門家の協力を必要と認める場合に、法は一定の手続を定
めることとしている。
二 争点整理手続(92条の2)
1 裁判所が争点整理を必要と認めるときは、裁判所は準備的口
頭弁論(164条)や弁論準備手続(168条)、書面による
準備手続(175条)に付すのが原則である。
2 もっとも、前述のように専門分野における争点整理は、素人
である当事者や裁判所によるだけでは十分に尽くされない可能
性がある。そこで、このような場合に法は専門委員の関与の手
続を規定する(92条の2第1項)。この手続では、後述の事
実認定手続と異なり当事者の意見を聴いた上でなされることに
なっている。なぜなら、民事訴訟法においては判決の基礎とな
る事実と証拠の収集・提出を当事者の権能と責任とする弁論主
義を採用しているため、当事者の関与が不十分なまま争点整理
を行ったとしても争点が確定しないおそれがあり、ひいては弁
論主義が十分に機能せず、当事者にとって不意打ちとなる危険
があるからである。
三 事実認定手続(212条以下)
1 裁判所が事実認定をなすにあたっては自由心証主義(247
条)を採用している。ここに自由心証主義とは、裁判所が事実
を認定するにあたり、審理にあらわれた資料・証拠に基づき自
由な判断によって形成される心証に委ねる建前をいう。
2 もっとも、専門分野においては裁判官も素人なのであるから、
十分に心証を形成することが困難になるおそれがある。そこで、
法は特別の知識・経験を有する者を鑑定人として事実認定に協
力させる旨を定める(212条)。
ただ、争点整理手続と異なり、鑑定人を指定するのは裁判所
だけであり当事者には意見を聴く必要はない。これは、当事者
が提出した証拠からいかなる心証を形成して事実認定するかは
裁判所に委ねられているからである。
もっとも、偏った鑑定人により不当な事実認定がなされ、当
事者の利益が損なわれるおそれも否定できない。そこで、法は
鑑定人が事実認定に不当な影響を及ぼさないように、当事者に
よる鑑定人の忌避の制度を設け(214条)、また鑑定人に対
鑑定人質問(215条の2)の制度を規定する。
以上
民事訴訟法第2問
小問1について
一 小問1について
1 債権者代位訴訟は法定訴訟担当であり、甲の乙に対する貸金債権
の存否は、甲の当事者適格を基礎づけるものであり、訴訟要件であ
る。そして、訴訟要件は本案審理を続行して本案判決をなすために
必要なものであり、職権調査事項である。
2 もっとも、当事者適格は当事者の実在や管轄のような公益的色彩
は弱く、本案と密接にかかわる側面が強い。そこで、当事者適格を
基礎づける証拠・資料の収集提出は職権探知ではなく、弁論主義に
より当事者により行われることになる。さらに、法は本案審理に先
行して訴訟要件の有無を審査する建前をとらず、同時並行して審理
がなされる
3 よって、甲の乙に対する貸金債権の存否に関する裁判所の審理は、
当事者たる甲・丙が収集・提出した資料・証拠に基づき、乙の丙に
対する債権と同時並行で審理されることになる。
二 小問2について
1 乙の丙に対する売買代金債権が弁済により消滅したことが甲の乙
に対する貸金債権の存否の判断より先に明らかになった場合、裁判
所は直ちに請求棄却判決をすることができるか。
2 たしかに、訴訟要件たる甲の当事者適格の存在が判明したところ
で棄却判決は免れないのだから、裁判所は甲の乙に対する貸金債権
の存否の判断を省略して棄却判決できるとも思える。しかし、前述
のように訴訟要件は本案審理を続行して本案判決をするための要件
であり、これを省略することは許されないはずである。さらに、法
定訴訟担当においては後述のように判決効が被担当者にも及ぶこと
から(115条1項2号)、当事者適格の判断がなされないまま敗
訴判決の効力が被担当者に及べばその者の手続保障を害する。
したがって、訴訟要件の有無について審理を尽くさないまま裁判
所が本案判決をすることはできないと考える。
3 したがって、裁判所が当事者適格という訴訟要件たる甲の乙に対
する貸金債権の存否の判断を省略して請求棄却判決をすることはで
きない
三 小問3について
1 法定訴訟担当においては、115条1項2号により例外的に判決
の効力が争っていない被担当者にも及ぶことになる。これは、被担
当者に判決の効力を及ぼさなければ紛争解決の実効性が図れないし、
担当者による代替的な手続的保障があったと評価できるからである。
2 もっとも、判決効が被担当者に及ぶのは、担当者による代替的手
続保障、すなわち担当者が当事者適格を有していたことに由来する。
そこで、担当者が当事者適格を有していなかった場合には代替的手
続保障が図られていたとは評価できず、原則通り被担当者に判決効
は及ばないことになる。
3 したがって、甲の乙に対する貸金債権が存在するとの判断が誤っ
ていた場合には、甲による代替的手続保障があったとはいえず11
5条1項2号は適用されないため、判決の既判力は乙に及ばない。
刑法第一問
一 甲の罪責について
1 Xに対する罪責について
(一) 薬剤をXに嗅がせる行為がそもそも殺人罪(119条)の実行
行為に着手したといえるか。
ここに実行行為の着手とは、構成要件的結果発生の現実的危険
性を有する行為をいう。本問においては、人を昏倒させる効果を
もつ薬剤は、麻酔医等の専門家でも処置を誤れば人を死に至らし
める危険性を有するものであり、これを素人が嗅がせる行為は死
の結果発生の危険性を有するものである。したがって、甲の行為
は殺人罪の実行に着手したといえる。
(二) もっとも、甲はXを薬剤で昏倒させたあとに海中に投棄させて
死亡させる目的のもとに薬剤を嗅がせたのであり、殺人罪(19
9条)の故意が阻却されるとも思われる。
しかし、昏睡行為と投棄行為は時間的にも場所的にも連続して
おり、人気のない湊でXを昏睡させることに成功すれば海中に投
棄することになんの障害もない。したがって、昏睡させて投棄し
て死亡させるという一連の行為に故意が認められるため、殺人罪
の故意は阻却されない。
(三) 以上より、甲にはXに対する殺人罪が成立する。
2 さらに、乙を殴って気絶させており、乙の生理的機能に傷害を
与えているため傷害罪(204条)も成立する
3 以上より、甲にはXに対する殺人罪の共同正犯(60条・19
9条)と乙に対する傷害罪(204条)が成立し、両罪は併合罪
(45条)となる。
二 丙の罪責について
1 丙は甲乙とともにX殺害を計画しXが死亡しているため、Xに対する
殺人罪の共謀共同正犯(60条・199条)の罪責を負わないか。
2 そもそも共同正犯が「正犯」とされるのは、共同正犯者が相互に利用
補充しあい、結果に対して因果的影響力を及ぼしているからである。そ
して、共同して犯罪を遂行するという合意に基づき、その中の者が実行
行為に及んだ場合、実行行為を共同しようと実行行為に向けて行為を共
同したとを問わず、結果に対して因果的影響力を及ぼしたと評価できる
ため、共謀共同正犯として等しく共同正犯の罪責を負うと考える。
もっとも、丙自身は計画後に怖くなったので実際には待ち合わせ場所
に行かず、その旨も甲に申し出ている。そこで、共謀からの離脱が認め
られ、死の結果について責任を負わないのではないか。
そもそも共同正犯を基礎づける一部実行全部責任の趣旨は、前述のよ
うに結果に対し相互に因果的影響力を及ぼした点にある。とすれば、こ
影響力を断ち切ることに成功すれば共謀からの離脱が認められ、予備・
陰謀以外の罪責を負わないと考える。
これを本問についてみると、丙は甲に待ち合わせ場所に行かない旨の
電話をし、甲乙は丙が来ないものと考えているため、心理的影響力が切
断され離脱が認められとも思われる。しかし、Xが計画通りに港に現れ
るよう誘い出したのは丙自身であるにもかかわらず、Xに対し命が狙わ
れている旨の警告や港から出るようにとの連絡といった阻止行為にはで
ておらず、物理的因果は断たれていないと評価できる。とすれば、丙に
共謀からの離脱を認めることはできない
3 以上より、離脱が認められない以上、丙はXに対する殺人罪の共謀共
同正犯(60条・199条)の罪責を負う。
三 乙の罪責について
1 前述のように、乙は甲らとX殺害の共謀をなしており、Xに対する殺
人罪の共謀正犯が成立する。
ここで、乙が薬剤を嗅がされて動かなくなったXを可哀想に思って殺
害を思いとどまるよう甲に懇請した点について、中止犯が認められない
かが問題となるが、その時点でXは既に死亡しているため中止犯の成否
は問題とならない。このように考えても、情状(66条)として考慮さ
れるのであるから、特に不都合はない。
2 以上より、乙はXに対する殺人罪の共謀共同正犯(60条)の罪責を
負う。
刑法第二問
一 甲の罪責について
1(一) 甲はXを困らせる目的でXに「そこの道で~倒れています」と嘘
をいってXを事故現場に急行させている。そこで、甲に偽計業務妨
害罪(233条)が成立するか。妨害されたのは民間業務ではなく
公務であるから、業務に公務が含まれるかが問題となる。
(二) 思うに、業務妨害罪の中でも威力による場合には強制力を行使す
る権力的公務ならば実力でこれを排除することが可能であるから、
威力業務妨害罪による保護を与える必要はない。もっとも、偽計に
よる場合については実力をもってもこれを排除することは困難であ
るから、偽計業務妨害罪による保護が必要となる。そこで、偽計に
よる業務妨害については全ての公務が業務に含まれると考える。
(三) したがって、うそをいって警察官Xを事故現場に急行させた行為
につき、甲に偽計業務妨害罪(233条)が成立する。
2(一) 次に、Xの制帽と業務日誌を持ち出した行為について窃盗罪(2
35条)が成立するか。
(二)(1) まず、交番内には誰もいないが、机の上にある物はいまだ
Xの支配下にあると評価できる。そこで、これを持ち出した
点につきXの占有を侵害したといえる。またこれに対応する
故意もある。
(2) もっとも、甲はXを困らせる意図のもとに制帽等を持ち出
したのであり、不法領得の意思に欠け窃盗罪は成立しないの
ではないか。窃盗罪の成否にあたり、不法領得の意思の要否
およびその内容が問題となる。
思うに、不可罰的な使用窃盗と区別する必要があること、
また窃盗罪が器物損壊罪よりも重く処罰されているのは、そ
の利欲犯的側面にあることから、窃盗罪が成立するためには
不法領得の意思が必要であり、その内容は権利者を排除して
その経済的用法に基づいて利用処分する意思をいうと考える。
(3) これを本問についてみると、甲はXの使用を排除する意図
はあるため権利者排除意思は認められる。もっとも、単にX
を困らせる意図で持ち出したにすぎず、これを売りさばいた
りする意図はなく経済的用法に基づいて利用処分する意思は
ない。したがって、甲には不法領得の意思がなく、窃盗罪は
成立しない。
もっとも、Xの意思に基づかずその占有を離れた制帽と業
務日誌を保管していた点につき占有離脱物横領罪(254条)
が成立する。
3 以上より、甲には偽計業務妨害罪(233条)と占有離脱物横領罪(2
54条)が成立し、両罪は併合罪(45条)となる。
二 乙の罪責について
1 まず、制帽が高く売れるとそそのかして保管させた点につき、占有離脱
物横領罪の教唆犯(61条1項・254条)が成立する。
2(一) 次に、Xに対して「この業務日誌を~返してやる」と申し向けた
点につき、恐喝未遂罪(250条・249条1項)が成立するか。
マスコミに持っていくこと自体は適法行為であるため、適法行為で
あっても恐喝たりうるかが問題となる。
(二) 思うに、適法行為であっても財物喝取と結びつけば恐喝罪の保護
法益を侵害することは可能である。したがって、適法行為であって
も恐喝罪は成立すると考える。
(三) したがって、乙にはXに対する1項恐喝罪の未遂犯(250条・
249条1項)が成立する。また、同時に盗品等斡旋罪(256条
2項)も成立する。
3 以上より、乙には占有離脱物横領罪の教唆犯(61条1項、254条)
と恐喝未遂罪、盗品等斡旋罪が成立し、後二者は観念的競合(54条)と
なり、これと前者は併合罪(45条)となる。
以上
一 甲の罪責について
1 Xに対する罪責について
(一) 薬剤をXに嗅がせる行為がそもそも殺人罪(119条)の実行
行為に着手したといえるか。
ここに実行行為の着手とは、構成要件的結果発生の現実的危険
性を有する行為をいう。本問においては、人を昏倒させる効果を
もつ薬剤は、麻酔医等の専門家でも処置を誤れば人を死に至らし
める危険性を有するものであり、これを素人が嗅がせる行為は死
の結果発生の危険性を有するものである。したがって、甲の行為
は殺人罪の実行に着手したといえる。
(二) もっとも、甲はXを薬剤で昏倒させたあとに海中に投棄させて
死亡させる目的のもとに薬剤を嗅がせたのであり、殺人罪(19
9条)の故意が阻却されるとも思われる。
しかし、昏睡行為と投棄行為は時間的にも場所的にも連続して
おり、人気のない湊でXを昏睡させることに成功すれば海中に投
棄することになんの障害もない。したがって、昏睡させて投棄し
て死亡させるという一連の行為に故意が認められるため、殺人罪
の故意は阻却されない。
(三) 以上より、甲にはXに対する殺人罪が成立する。
2 さらに、乙を殴って気絶させており、乙の生理的機能に傷害を
与えているため傷害罪(204条)も成立する
3 以上より、甲にはXに対する殺人罪の共同正犯(60条・19
9条)と乙に対する傷害罪(204条)が成立し、両罪は併合罪
(45条)となる。
二 丙の罪責について
1 丙は甲乙とともにX殺害を計画しXが死亡しているため、Xに対する
殺人罪の共謀共同正犯(60条・199条)の罪責を負わないか。
2 そもそも共同正犯が「正犯」とされるのは、共同正犯者が相互に利用
補充しあい、結果に対して因果的影響力を及ぼしているからである。そ
して、共同して犯罪を遂行するという合意に基づき、その中の者が実行
行為に及んだ場合、実行行為を共同しようと実行行為に向けて行為を共
同したとを問わず、結果に対して因果的影響力を及ぼしたと評価できる
ため、共謀共同正犯として等しく共同正犯の罪責を負うと考える。
もっとも、丙自身は計画後に怖くなったので実際には待ち合わせ場所
に行かず、その旨も甲に申し出ている。そこで、共謀からの離脱が認め
られ、死の結果について責任を負わないのではないか。
そもそも共同正犯を基礎づける一部実行全部責任の趣旨は、前述のよ
うに結果に対し相互に因果的影響力を及ぼした点にある。とすれば、こ
影響力を断ち切ることに成功すれば共謀からの離脱が認められ、予備・
陰謀以外の罪責を負わないと考える。
これを本問についてみると、丙は甲に待ち合わせ場所に行かない旨の
電話をし、甲乙は丙が来ないものと考えているため、心理的影響力が切
断され離脱が認められとも思われる。しかし、Xが計画通りに港に現れ
るよう誘い出したのは丙自身であるにもかかわらず、Xに対し命が狙わ
れている旨の警告や港から出るようにとの連絡といった阻止行為にはで
ておらず、物理的因果は断たれていないと評価できる。とすれば、丙に
共謀からの離脱を認めることはできない
3 以上より、離脱が認められない以上、丙はXに対する殺人罪の共謀共
同正犯(60条・199条)の罪責を負う。
三 乙の罪責について
1 前述のように、乙は甲らとX殺害の共謀をなしており、Xに対する殺
人罪の共謀正犯が成立する。
ここで、乙が薬剤を嗅がされて動かなくなったXを可哀想に思って殺
害を思いとどまるよう甲に懇請した点について、中止犯が認められない
かが問題となるが、その時点でXは既に死亡しているため中止犯の成否
は問題とならない。このように考えても、情状(66条)として考慮さ
れるのであるから、特に不都合はない。
2 以上より、乙はXに対する殺人罪の共謀共同正犯(60条)の罪責を
負う。
刑法第二問
一 甲の罪責について
1(一) 甲はXを困らせる目的でXに「そこの道で~倒れています」と嘘
をいってXを事故現場に急行させている。そこで、甲に偽計業務妨
害罪(233条)が成立するか。妨害されたのは民間業務ではなく
公務であるから、業務に公務が含まれるかが問題となる。
(二) 思うに、業務妨害罪の中でも威力による場合には強制力を行使す
る権力的公務ならば実力でこれを排除することが可能であるから、
威力業務妨害罪による保護を与える必要はない。もっとも、偽計に
よる場合については実力をもってもこれを排除することは困難であ
るから、偽計業務妨害罪による保護が必要となる。そこで、偽計に
よる業務妨害については全ての公務が業務に含まれると考える。
(三) したがって、うそをいって警察官Xを事故現場に急行させた行為
につき、甲に偽計業務妨害罪(233条)が成立する。
2(一) 次に、Xの制帽と業務日誌を持ち出した行為について窃盗罪(2
35条)が成立するか。
(二)(1) まず、交番内には誰もいないが、机の上にある物はいまだ
Xの支配下にあると評価できる。そこで、これを持ち出した
点につきXの占有を侵害したといえる。またこれに対応する
故意もある。
(2) もっとも、甲はXを困らせる意図のもとに制帽等を持ち出
したのであり、不法領得の意思に欠け窃盗罪は成立しないの
ではないか。窃盗罪の成否にあたり、不法領得の意思の要否
およびその内容が問題となる。
思うに、不可罰的な使用窃盗と区別する必要があること、
また窃盗罪が器物損壊罪よりも重く処罰されているのは、そ
の利欲犯的側面にあることから、窃盗罪が成立するためには
不法領得の意思が必要であり、その内容は権利者を排除して
その経済的用法に基づいて利用処分する意思をいうと考える。
(3) これを本問についてみると、甲はXの使用を排除する意図
はあるため権利者排除意思は認められる。もっとも、単にX
を困らせる意図で持ち出したにすぎず、これを売りさばいた
りする意図はなく経済的用法に基づいて利用処分する意思は
ない。したがって、甲には不法領得の意思がなく、窃盗罪は
成立しない。
もっとも、Xの意思に基づかずその占有を離れた制帽と業
務日誌を保管していた点につき占有離脱物横領罪(254条)
が成立する。
3 以上より、甲には偽計業務妨害罪(233条)と占有離脱物横領罪(2
54条)が成立し、両罪は併合罪(45条)となる。
二 乙の罪責について
1 まず、制帽が高く売れるとそそのかして保管させた点につき、占有離脱
物横領罪の教唆犯(61条1項・254条)が成立する。
2(一) 次に、Xに対して「この業務日誌を~返してやる」と申し向けた
点につき、恐喝未遂罪(250条・249条1項)が成立するか。
マスコミに持っていくこと自体は適法行為であるため、適法行為で
あっても恐喝たりうるかが問題となる。
(二) 思うに、適法行為であっても財物喝取と結びつけば恐喝罪の保護
法益を侵害することは可能である。したがって、適法行為であって
も恐喝罪は成立すると考える。
(三) したがって、乙にはXに対する1項恐喝罪の未遂犯(250条・
249条1項)が成立する。また、同時に盗品等斡旋罪(256条
2項)も成立する。
3 以上より、乙には占有離脱物横領罪の教唆犯(61条1項、254条)
と恐喝未遂罪、盗品等斡旋罪が成立し、後二者は観念的競合(54条)と
なり、これと前者は併合罪(45条)となる。
以上